猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

簡単な「ボディスキャン」。身体に意識を向けると、自分を好きになれる~『はじめてのマインドフルネス』クリストフ・アンドレ

「呼吸を意識する」ことは、マインドフルネスで要ですが、それとともにマインドフルネスで大事にしているのが「身体を意識すること」です。

<今>を意識することもできるとともに、自分自身に感謝する気持ちが湧き上がってきます。

あちこち痛みが合っても頑張ってくれているあなたの身体。

マインドフルネスには、本によっていろいろなやり方があり、ヨガポーズとか横になるとかありますが、とりあえずすぐできる方法で。

今回は椅子に座っての「ボディスキャン」。

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ボディスキャンのやりかた

まず、仰向けになるか、椅子に座るかして、目を閉じ、初めのうちしばらくは、呼吸に意識を向けます。

それから身体全体に意識を向けていきます。

もし座っているならば、手はゆったりと腿に置き、腰はそらさないようにして背筋を伸ばしてみる。

上から糸で吊るされているようなイメージで、できるだけすっと伸びてみる。

そして、足先から頭までを順番に意識していきます。

 

足の指に注意を向けます。

静かに呼吸しながら、どんな感覚がるか、内側から観察するつもりで、あるがままを感じます。

足の指を十分に感じたら、そのあとも同様に足の裏、足の甲、ふくらはぎ、腿へと順に意識を向けていきます。

 

同じようにして、手の指、手、腕を意識し、感じてみます。

 

次に、お腹から胸にかけて意識します。

心臓が動いているのを感じてみましょう。

 

それから背中に意識します。

腰から型、首まで順に注意を向けます。

 

顔に注意を向けます。

ゆっくりとあごの筋肉、唇、ほお、額、頭全体を意識します。

 

最後に、身体全体を意識します。

ここにあって<今>に繋がっています。

身体全体でおだやかに呼吸していることを意識します。

 

不快な感覚にも居場所をつくってやる

ところで、身体の感覚に意識を向けていると、不意に緊張や痛みを感じることがあるかもしれません。

それは、仕事や勉強に没頭するなどしてそれまで目を背けていた不快な感覚が意識されるということです。

そんなとき、マインドフルネスでは、緊張や痛みから逃げたり無理に抑え込んだりはしません。

不快な感覚があることを受け入れて観察するようにします。

「自分の中に緊張や痛みが合ってもいい」と認めてやるのです。

この<ボディスキャン>の途中なら、すぐに動いたり姿勢を変えたりせず、痛みや緊張がる場所を意識しながらしばらく呼吸をしてみます。

どこに痛みを感じているのか?

鋭い痛みなのか?鈍い痛みなのか?

痛みも自分の一部として受け入れたうえで、トレーニングをやめるか、それとも続けるかを決めるとよいのです。

 

マインドフルネスでは、リラクゼーションと違って、心地よくなることや緊張をゆるめることを目的としていません。

言い換えれば、即効性を求めていません。

すぐ心地よくなろうとか、緊張をゆるめようとするのではなく、まずはただ緊張や痛みがあることを受け入れます。

結果として心身は落ち着きますが、マインドフルネスの効果は徐々に積み重なっていくものです。

痛みも緊張も不快な感覚も「存在しても良い」と認めてやることで、それにとらわれた状態からあなたは解放されるのです。

あなたの身体に敬意を払う

そもそも身体に痛みや緊張が現れるのは、心が発しているSOSのサインの可能性もあります。

心が混乱したり、煮詰まっているとき、身体はそれを何らかの形できちんと知らせてくれるのです。

 

しかしわたしたちは得てして病気にでもならない限り、自分の身体に無頓着。

心の状態にとらわれる一方で、身体のことはあたかも思い通りに動く便利な道具のように扱ってはいないでしょうか。

身体がつらい時や心地よいときだけでなく、日常的にあなた自身の進退に意識を向けて、身体が感じていることをていねいに感じ取ってみませんか。

身体が伝える感覚は、私たちの心の状態を示すバロメーターです。

 

また、心と体は繋がっているので、「身体が心地よいと感じることをすると、心にもよい影響を与える」ということがあります。

たとえば体を動かしたり、ストレッチをすると、気分がよくなります。

微笑んだり、姿勢を良くしたりするだけで、心がほぐれると言われます。

毎朝、できるだけ自然にまっすぐ立って、身体のすみずみまでゆっくり自然に伸ばしながら10回呼吸すれば、背筋が伸びるだけでなく、心もすがすがしく感じられます。

 

ボディスキャンは、自然治癒力を上げる

身体の自然治癒力は、くつろいだり幸せを感じたりしているときに高まるだけでなく、身体がどんな状態なのかただ気に留めるだけでも、高まる傾向があります。

 

マインドフルネスのトレーニングで身体を内側から丁寧に観察し、その声に耳を傾けていくと、心身の健康にもいいのです。

たとえ病を患っていても、怪我があっても、痛みが合っても、あなたの身体は<今>ここで黙々と働いてくれています。

だからこそ、あなたの身体に敬意を払い、愛情をもって身体の中に注意を向けてみませんか。

あるがままの状態を受け入れているうちに、身体がほぐれるのを感じます。

身体がリラックスするにつれて、心も落ち着いてくるはずです。

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ボディスキャンをしていると、無駄食いが減ります。

「本当に食べたいのかどうか」をやたらと胃が教えてくれるようになるからです。

先日、けっこう華やかな会食中に箸がぴたっと止まってしまって驚きました。

いつもは、華やかさに気持ちが盛り上がってしまいがちなのですが。

年末によいかもしれませんね。

 

今日もお疲れさまでした。

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。

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呼吸を意識すると、俯瞰して見えてくる~『はじめてのマインドフルネス』クリストフ・アンドレ

電車で座れたときとか、スーパーで長蛇のレジ待ちのときとか、眠りに落ちるちょっと前の時間を使って、「呼吸を意識する3分間」を持ってみませんか。

マインドフルネスの要であり一番入りやすい方法、それが「呼吸を意識する」。

ワタシもやってみたのですが、「眠る前にグズグズと『今日の反省』を始めてしまって、1時間以上眠れない」という症状が一気に回復しました。

 

わたしたちは<今>を意識することが苦手なのです。

せっかく素敵な場所で楽しい時間を過ごしていたとしても、

「あ、あの書類提出するの、忘れてた。期限は今日だっけ?」

「昨日、あんなこと言っちゃったけど、〇〇さんどう思っているだろうか・・・」

と過去や未来にそわそわしてしまいがち。

これは、そもそもたくさんの思考を生み出すというのが心の大切な働きであるからです。

もちろんそれは大事な働きでもあり、私たちはそのおかげで過去の反省を糧にし、未来に向けての新たな行動を起こせます。

しかし問題は、心の中が過去の後悔や未来への不安だからけになることです。

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過去や未来にばかり目を向けない

過去や未来にばかり思いをはせていると、「きっと今回も無理だ」「あの人に嫌われているに違いない」と心が生み出すおしゃべりも、すべて真に受けてしまうことになります。

心が作ったゆがんだ世界を<現実>としてとらえてしまうのです。

 

マインドフルネスは、<今>という時間に集中することによって、<今、ここにいるあなた>に連れ戻してくれます。

呼吸を意識する

呼吸を意識することは、マインドフルネスの<今>に意識を集中させるための最初のトレーニングであり、要です。

まずは3分間、呼吸に意識を集中することを著者は勧めています。

肩の力を抜いて椅子に座るか、または仰向けに寝た瞬間に目を閉じてみます。

 

実際やってみると、3分間ずっと呼吸に集中し続けるのはなかなか難しいことです。

いろいろな考えが浮かんできて、ともすると<今>から意識がそれてしまいます。

でも、それはよくあることなのです。

だから逸れてしまったとしても、「今、こんなことを考えた」と深追いはしない。

また呼吸に意識することに戻ればいいのです。

<今>を意識する

呼吸には、不安な時や苦しい時に、気持ちを静めてくれる効果がります。

だから、不安や苦しさを感じた時は目を閉じて呼吸に集中し、自分の呼吸にそっと寄り添うようにするといいのです。

不安を感じたら、呼吸する。

心に痛みを感じたら、呼吸する。

そう、マインドフルネスではいつでも呼吸を意識します。

 

著者自身も、こんなことで何が変わるんだろうと初めは半信半疑でした。

しかし、やってみるとわかるのですが、つまりこれは「呼吸に集中して意識を<過去>や<未来>から<今>に戻すことによって、<今>やるべきこととや考えることが、はっきりと見えてくる」ということなのです。

 

起きてしまったことは変えられない。

しかし、呼吸に集中して<今>を意識することで、<現実>に対する感じ方は変えられます。

要は、おきてしまったことをどうとらえるか、ということです。

呼吸を通じて<今>をとりもどせば、それは客観的な目で<現実>をとらえられることに繋がります。

そうして、物事をシンプルに考えることができるようになり、どう行動すればいいのかも見えてきます。

 

ただし、これは頭で理解する類のことではないのです。

たとえば、ひと呼吸置いて冷静になったり、深呼吸して心を落ち着かせたりすることは誰しも一度ならずもあることです。

それと同じで、「呼吸によって不安や心の痛みに対処する」というのも実践して初めてわかるもの。

「ただ、そこにあるもの」

呼吸に意識しながら、痛みや不安を「ただそこにあるもの」として観察することも大切です。

そうやってあなたの中の痛みや不安を客観的に眺め、受け入れることができれば、苦しみから解き放たれる第一歩となります。

すべてをコントロールすることはできない

呼吸というのは、生き方について気づきを与えてくれるものでもあります。

私たちは、「<現実>は動かしようもない」と思って苦しむこともあります。

しかし、呼吸のように、そして雲や風、波や虹のように<現実>もまた形を変えているものです。

呼吸を意識し<今>に心を戻すことで、私たちは<現実>が動いていることを曇りのない目で見ることができるようになり、問題の対処法も見えてきます。

 

また、呼吸はある程度は自分でコントロールできますが、完全にはコントロールできないものです。

そこからの気づきは、「すべては自分でコントロールすることはできない」ということ。

現代社会に生きていると、時に私たちは「何もかも自分でコントロールせよ、自分で何とかせよ」と追い立てられているように感じることもあります。

でも、本当はそれは不可能です。

呼吸は、それを受け入れることも教えてくれます。

 

また、呼吸は身体のなかに入ると同時に、外へ出ていくものです。

「自分と自分の外の世界」の線引きをあいまいにしてくれます。

あまりにも強い線引きをするがゆえに苦しみのもととなることがあります。

 

呼吸は目に見えないけれど、なくてはならないもの。

呼吸に意識を向けることは、<今>を生きることにもつながり、ひいては生きやすさにつながっていきます。

レッスン

1日に何回か、呼吸に意識を向けられるといいです。

まずは、胸に入ってくる息、出ていく息のひとつひとつに意識を向けます。

吸う息が鼻を通り、のどを通って、肺に届くのを感じてみる。

吐く息が肺から喉、鼻を通って出ていくのを感じてみる。

さらに、吸う息と吐く息の温度の違い。

さらに、吸ったときは、身体全体に酸素がいきわたるのをイメージします。

胴、手の先、足先まで酸素がめぐっていくというイメージです。

もっと深く吸わなくてはと考えなくてもいいのです。

マインドフルネスでは、あるがままの呼吸を観察すればいいのです。

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やってみると、けっこう驚くのが、疲れていたりストレスが溜まっているときは、自分の息がけっこう浅いですね。

あなたもそうではないでしょうか。

しみじみしちゃいます。

 

今日もお疲れさまでした。

呼吸が浅かったら、疲れている証拠。

寒いので、温かくしてゆっくり過ごしてくださいね。

では、また。

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思い出し笑いをする人生を!~『人生はワンチャンス!~仕事も遊びも楽しくなる65の方法』

幕末に奇兵隊を率いて明治維新を後押しした高杉晋作

27歳の若さで亡くなりました。

自由奔放に生きた高杉の有名な辞世の句です。

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「おもしろき こともなき世を おもしろく」

「おもしろきこともなき世をおもしろく・・・・・」

ですが、途中で息苦しくなった彼は言葉を継げなくなります。

すると枕もとにいた女性、野村望東尼(もとに)が下の句を続けました。

「すみなすものは心なりけり」

 

これは、「おもしろく感じられるかは心次第だ」という意味ですが、それを聞いた高杉は「おもしろいのぅ」と満足げな顔で息を引き取ったといいます。

人生を楽しくしようと行動すること。

そして、今を楽しいと感じること。

 

人生を楽しむための、欠かせない両輪ですよね。

 

「もし、今日が自分の最後の日だとしたら、今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?」

ティーブン・ジョブズ(アップル社創業者)

 

「人間は、行動した後悔より、行動しなかった後悔の方が深く残る」

トーマス・ギロビッチ(アメリカの心理学者)

 

「長生きしても人は満足しないかもしれないが、充実した人生には満足する」

ベンジャミン・フランクリンアメリカの政治家)

枠からはみだせ

黄熱病の研究で知られる野口英世ですが、アメリカに留学したときに最初に与えられた研究テーマは「蛇の毒」でした。

当時、アメリカ人研究者は危険を恐れて毒の粉末を使っていました。

しかし野口は生きている蛇の首をつかんで自ら毒を採取したそうです。

他にも、人が嫌がることに積極的にかかわり、危険な伝染病の細菌を研究し、三度のノーベル賞候補になるまでに至りました。

 

他人がやらないことをやるからこそ、人とは違う結果を生むことができるのです。

 

「たまには踏み鳴らされた道から外れて、森の中に踏み込んでみるといいでしょう。

そうすれば、いままで観たこともないものが発見できるに違いありません」

グラハム・ベルスコットランドの発明家)

 

「開発するモノによっては、袋小路を出られない場合がある。

しかし、それは常識のワクの中だけで考えているためである場合が多い」

安藤百福日清食品創業者)

 

「人類史上の進歩のほとんどは、不可能を受け入れなかった人々によって、達成された」

ビル・ゲイツアメリカの実業家・マイクロソフト社創業者)

身だしなみはひとなみ以上に

ビル・クリントンアーカンソー州知事に落選したときに、妻のヒラリーは責任を感じていました。

名門女子大を卒業後、弁護士として働いていた彼女はヘアバンドに角縁眼鏡(分厚いレンズ)という地味な外見をしていたために、地元民からあまり好意を持たれていなかったのです。

 

彼女は外見を変えるために、すぐに友人や専門家を集め、新しい服装や髪形をいろいろ試しました。

そして、それまで「楽だから」という理由で愛用していたヘアバンドもやめて、明るい印象に映るよう努めたのです。

結果、ビルは次の州知事選で当選し、のち42代目大統領に。

彼女はファーストレディーを経て、女性初の大統領候補にまでなりました。

 

華美に飾る必要はありませんが、見た目を軽視してはいけません。

 

「帽子をきちんとかぶらず、行き届いていないのは、ずぼらな思考の表れである」

レイ・クロック(マクドナルドコーポレーション創業者)

 

「不潔な向上に善良な職工なし」

ヘンリー・フォードアメリカの実業家・フォードモーター創業者)

 

「服装とは生き方である」

イヴ・サンローラン(フランスのファッションデザイナー)

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ラクだから!」とオシャレに手を抜いていたことに反省し、今週はがんばりたいな、と思います。(続くかは、わからないです)

 

寒くなってきましたね。

あたたかくして、ゆっくり素敵な夢がみられますように。

今週も、あなたにたくさんの幸運がありますように。

では、また。

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『人生を変えるトラウマ解放エクササイズ』デイヴィット・バーセリー

職場でのあまりにひどい扱いや、学校や家庭での心を傷つける対応に、ときに私たちは深いトラウマを抱えてしまうことがあります。

 

しかし、マハトマ・ガンジーマーティン・ルーサー・キングマザー・テレサ、そしてネルソン・マンデラ

彼らは極限的なストレスを乗り越えた人々です。

彼らはみな、人生で多くの困難を経験しています。

彼らもトラウマを抱えることとなりました。

しかしストレス一杯の時期を、他の何百万人と言う人々の人生を変えるために働くことで克服したのでした。

 

暗闇で膝を抱えているような生き方と、

そうではないまったく違う生き方。

かれらは決してごく少数の人が持つ特別な力を持った人たちではありませんでした。

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トラウマを抱えるのは、ごく本能的なこと

ストレスと不安に加えて、私たちはトラウマも経験します。

アメリカではベトナムから帰還した兵士たちが、PTSDが帰還兵のなかで気づかれていたにもかかわらず、ケアがされなかったため、多くの自殺者を出す結果となってしまったのは、有名な話ですね。

トラウマを感じたとしても、それを自分の欠点だと判断してはいけません。

あなたがある環境において起きたことに対して、トラウマを持ってしまうのは、本能的なモノであり、意識的なコントロールができないからです。

 

実際トラウマ反応は悪いわけではなく、むしろ良いことでもあります。

そして、弱さを示すものではなく、むしろ体の防衛反応なのです。

危険に直面したときに生き残るための、体の基本的な緊急警告システムが活性化しているだけです。

人生を生きていれば、様々な経験をしますから、強烈な経験によるショックが起きるのは仕方のないことで、どうにかして防ごうとしても、どうにもなりません。

エチオピアの人々の方法

著者はイスラエルパレスチナスーダンウガンダエチオピアなど戦乱の地で治療を行うことを仕事としてきました。

エチオピアで働いているころ、著者が訪問した村では、近所に住む数家族が毎朝、コーヒーを一緒に飲む習慣があることに気づきました。

このコーヒータイムはほぼ2時間かかります。

まず豆を煎って粉に挽いて、それから湯を沸かして美味しい珈琲を作ります。

その2時間の間、彼らは目の前に起こったことを話し合って処理するのです。

その場所は戦争が行われている地域でした。

そのため彼ら自身が体験した悲劇や他の人から聞いた事件について、頻繁に議論されていました。

彼らは自分の痛みを他の人に話す間、他の人々から励ましを受けていました。

 

ここでのポイントは、トラウマの処理にこの方法が優れている、ということではありません。

辛い体験を話しても、トラウマを完全開放することはできません。

ただ、その社会に合ったヒーリングの方法は存在しているということです。

核家族し、共同体的つながりが立たれている私たちの個人主義的文化では、一緒に長時間過ごすのは無理です。

しかし私たちは、どんなに過酷な悲劇でもそこから回復できることを体が知っているのです。

新しいことを始めるための本能的なメカニズム。

 

フリードリヒ・ニーチェは「時期尚早の瞑想」の中で次のように語ってます。

「私たちは内側から成長し、変容し、過去と未来の世界を統合し、傷をいやし、失ったものを新しいものに置き換え、そして閉ざされた構造を内から作り直す力を持っている」。

人間はトラウマから学び、それを超えて進化してゆくように設計されているのです。

トラウマに打ちのめされたからこそ起きる「目覚め」

圧倒的なトラウマに襲われると、ある人は人への信頼を失う一方、ある人は兼用を経験します。

変容を経験する人は、いったん傷ついた心を再び取り戻すだけでなく、彼の人生そのものが新しい方向に向かって歩みだします。

多くの人が、この深まりを「目覚め」と呼んでいます。

 

トラウマから立ち直ったある人が、著者に次のように言っていました。

「誰にも悲劇は起こってほしくありません。

しかし、あの事件以後、私は妻に愛しているというようになり、私の子どもたちにも毎日キスをしています。

今まで体験したことがなかったほど、人生が豊かで、満たされ、濃密になりました。

人生が以前よりもずっと深い意味を持つようになったのです」

トラウマの会見を生き延びた人々に起こるこのような変容は、決してまれなことではありません。

辛い経験がなぜ、以前より深く豊かな人生を与えてくれるのでしょうか。

目覚めて人生に十分感謝して生きるようになるためには、トラウマになるような悲劇を味わわなければならないのは、なぜでしょうか。

 

トラウマの後にやってくる自問自答の過程に、その答えはあります。

そのきつい体験があると、私たちの普段の理解や論理はひっくり返されるのです。

トラウマの重みの下で重大な疑問の中に投げ込まれます。

しかし、まさにこの時期こそが、自然な神経活動を発動させ、大脳新皮質、つまり私たちの内省を促す部分を刺激し、私たちの信念を再評価するように助けてくれます。

 

ガンジーキング牧師マザー・テレサをはじめとして、トラウマになる事件から苦しみながら立ち直った人たちは、自分がトラウマに意識を集中し、その事件を繰り返し反芻するプロセスを続けたことを知っています。

どうしてそのような不条理が起きたのか、その意味を探さずにはいられないからです。

トラウマになる事件はその時の彼らの世界観を超えていて、論理的には見つけることのできない事件です。

したがって、それは圧倒的な力を落ち、耐えがたく思えます。

しかしながら、それが圧倒的だと思えるからこそ、私たちは仕方なしに従来の考え方を抜け出し、結果的に新しい生き方へと押し出されてゆくのです。

こうして力ずくで意識を広げさせられると、私たちの思考に革命的な変化が起こります。

このプロセスが、世界観を広げてトラウマの体験すら受け入れられるようにと迫るのです。

私たちの人間としての成長過程には、トラウマを体験し考え方を再構成する能力が、最初から埋め込まれています。

そして、それは出来事を受け入れ、その意味を知り、より豊かで意義のある世界観をもって人生に深くかかわれるようになるためなのです。

 

著者の体験では、特定の信仰など持たない人でも、トラウマを克服した後は、自分の人生はより大きな計画の一部であるということをどこかで理解し始めるようです。

失敗しても人生を許すこと

トラウマに遭遇しても、そのあとより豊かな人生を送れるように、人生の再構築をするうえで重要なことは、過去を手放すことができるかどうかです。

これには、「許す」ことが必要です。

トラウマを解放することは許すという行動にほかなりません。

それは自分以外の人を許す、自分以外の何か大きな組織を許すことであり、さらに母なる自然を許すことでさえあります。

 

許しを実行した例として、ネルソン・マンデラの生き方があります。

彼は南アフリカで27年間監獄に囚われていました。

普通の人間であれば、こんなに長い間、自分の人生を奪われていたら、監獄から解放されても自分は犠牲者だという怒りを持ち続けることでしょう。

しかし、マンデラは囚われている間、怒りや苦痛の中に飛び込みませんでした。

その代わりに、彼は南アフリカが置かれている状況を高い視点から考察して、すばらしい未来に進むためには和解こそが唯一の道だと悟ったのです。

彼は、監獄から解放されたとき、すでに国の未来のビジョンを確立していました。

監獄での経験を回避しようとはせずに、それを深く体験したからでした。

その体験は彼の意識を変え、そして国民の意識を怒りではなく受容と和解に変える活動を始めたのです。

 

私たちは誰もが、過去を手放す必要があると知っていても、なかなかそうできません。

エゴ(自我)のレベルでの拒否反応があるからです。

エゴは過去を手放しません。

過去を手放すのは、もう1度傷つき、死の体験をすることと同じだとエゴは感じているからです。

 

手放すためにはつらい記憶を再体験する必要があります。

それを私たちは拒否してきました。

しかし、それを思い出すことによって、私たちはこの惑星における自分の弱さ、傷つきやすさ、不確かな立場を見据えなければなりません。

私たちは常に不確かな存在にすぎないと認めること。

それはエゴが持っている「確かな自己」という幻想を粉々にし、時には自分の思考体型を破壊しかねません。

 

一方わたしたちは生物としては、自分の成長を阻むものを取り除こうとします。

生まれながらに組み込まれている本能的な機能が、古いものを捨て去り、新しいことを始めるのを助けているのです。

この能力は私たちがエゴの抵抗を弱め、体の中に備わっている生物的な本能に焦点をあてた時に発揮されるようです。

 

フリードリヒ・ニーチェは私たちはある特別な力を持っていると言います。

それは「中にある自分らしく成長しようとする力、変容して、過去と未知なるものを融合させる力、傷を癒す力、壊れて失った機能を中から再構築する力」です。

 

ゆるしと手放すことは終わりのない進化を保証します。

私たちが癒しの必要性を感じる能力を増大させれば、生命力は私たちの中でもっと働きやすくなるのです。

 

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職場で、上司のキツさに参ってしまって倒れてしまった若い子がいました。

その人が、もうすぐ復帰してくるので、応援したいと思っています。

 

しかし著者は、トラウマを許す行為は決して簡単ではないとも書いています。

ワタシにも職場でのトラウマがあり、長い休みをとることになってしまいました。

でも、だからこそ以前よりも人の弱さや辛さに少し敏感になれたと思っています。

乗り越えるには時間もかかりました。

今でもトラウマの出来事に似たような場面があると、目の前にその出来事がフラッシュバックして、思考が真っ白になり軽いパニックを人知れず起こしていることもあります。

でも、トラウマを抱えた時期があるからこそ、もっと強く生きていきたいと思いました。

 

今週もお疲れさまです。

ゆっくり休んで素敵な夢を。では、また。

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『不純な動機ではじめよう 人生を変える「ライブワーク」の見つけ方』原田翔太

「自分だけの唯一無二のフィールド」を手に入れてみませんか。

絶対領域

自分の好きなことを徹底してやっていく。

この先の見えない、「前例のない」日本社会だからこその、生き方。

ワクワクする生き方をしたいなら、立派な「ゲリラ」として生きていく。

そんなチョイスも悪くないかもしれません。

 

人生は1度きり。

本当にやりたいことをやって生きていく方が、いいに決まってる。

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ボーダーレス化するからこそ、ボーダーを越境できれば勝てる!

今後日本の社会で起きる現象を端的にまとめると、こうなる。

1.規制や境界線が消える。よって自由化する。

2.フラット化する。よって競争は激化する。

3.多様化する。よって二極化する。

 

では、こういう時代にチャンスをつかむにはどうしたらいいか?

どうすればボーダーレス化する社会を活かして、活躍することができるか?

あるいはボーダーレス化の波にのまれず、生き残ることができるのか?

 

その対応次第で、この時代は本当に二極化するでしょう。

引きこもりで自分の殻に閉じこもったまま、狭い世界でうじうじする生き方。

拡大する世界にガンガン飛び出していって、自分のアイデアで戦う生き方。

あなたは、どっちの生き方がいいだろうか?

当然ですが、後者にはチャンスしかないんです。

境界線を飛び越えて越境できる人が勝つ時代になります。

その「境界線」とは、あなたの心の中にある「常識」と名付けられた定番行動パターンです。

自分の常識を破戒して、新しい世界に飛び出すことを著者は勧めています。

「前例がない」。だからチャンス

今の日本社会は「前例のない」ことの連続ですね。

しかし、太平洋戦争後もそうでした。

国を立て直した中心的な人物は30代の若者が多かったのです。

明治時代前半に日本は東洋の小国から列強に肩を並べる大国になったし、太平洋戦争後の10年間には、目覚ましい復興を遂げて、そのあとの高度成長の基礎を築いた。

政財界では、様々なポジションがこの時期に入れ替わることになりました。

それは、総じて当時の社会が、すべてにおいて「前例がない」出来事の連続だったから。

定型的なものが通用しなかったから。

だから若者が活躍した。

 

しかし、社会が成熟して中心世代の年齢が上がるにつれ、社会の発展のスピードは鈍るのです。

だから、著者は言うのです。

「今が、チャンスだ」。

努力をするには「コツ」がある

その流れにあなたを乗せるには、世間からどれだけ自分をずらせるか、とにかくみんなとは違う景色を見続けるのが大事です。

ごく小さいレベルも含めて、です。

 

たとえば、

・誰も起きていないような朝早くに仕事をする

・みんなが寝静まった深夜に仕事をする

・飲み会を断って仕事をする

・二次会を断る代わりに、新しい人との会食を入れる

・土日に仕事をして平日は休む

 

など。

あなたの日常の延長でできる「これまでと違う生き方」は、思っている以上にたくさんあるのです。

電話はバイブも音も切れ

著者の携帯は、鳴らないそうです。

そして、震えない。

あらゆる着信に気が付かないようになっている。

基本的にはかけなおすようにしているそうです。

なぜかというと、シンプルに生きるため。

それと、本当に大切な電話の場合、音もバイブも切っていても、パッと携帯を見た瞬間に着信が合ったりすることがありませんか?

多くの人は「電話はすぐ出るもの」と思い込まされています。

でも、その当たり前を疑うこと。

私たちは、もっとずっとシンプルに生きられる。

その方が、ずっと遠くまで気軽に行けたりするんです。

 

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今日もお疲れさまでした。

ゆっくり休んでくださいね。

ではまた。

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『ぼくは、世界一楽しいサラリーマン』石渡晃一

この世界で、サラリーマンがいちばん自由で、いちばん楽しい職業。

そう断言する著者。

社畜とか、ブラック企業とか、ニュースにはそんなワードが溢れています。

著者も20代前半くらいまでは、ネガティブなイメージしかありませんでした。

それから、20年。

外資系クリエイティブ部門のトップを務めた後、独立するチャンスもありましたが、あえてまた会社に入りました。

 

会社で働く方がデカいことができるし、なにより「楽しい」から。

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ときに世界を旅しながら、友人たちと美味しいものを食べて、好きな人と仕事をする。

仲間と力を合わせながら、立ちはだかる苦難を乗り越えていく未知なる冒険。

そして成功の暁には勝利の美酒を仲間と味わう。

組織のチカラを魔法の杖のように振り回して、やりたいことをやらせてもらえる。

自由で楽しいサラリーマンには誰だってなれるのです。

 

もちろん著者だって、不眠不休でキャッチコピーを書き、毎日ダメ出しされる日々もありました。

才能のなさを痛感し、もがき苦しんでいた時期は長くありました。

独立したいと願っていたころもありました。

しかし、独立してもうまくいかない人は多い。

仕事の規模が小さくなってしまったり、結局「やらされ仕事」に追われてしまったりすることもあるでしょう。

 

一方で、まわりを見渡してみると、サラリーマンでありながらも楽しく働いている人はたくさんいます。

ようは、心が自由なら、いつだって自由。

独立したって自由を謳歌できない人もいれば、組織にいても自由を謳歌できる人はいます。

 

あなたはルフィであり、会社は夢を叶える冒険島

会社には9時5時でオフィスにいなければならないとか、仕事のノルマとか、業績とか、いろいろ制約はあります。

しかし、制約の中にこそ、本当の自由は隠れています。

 

お金

仲間

電話やウェブとかの通信手段

アジト

人脈

 

その全部。

それがある場所。

それがあなたの会社です。

 

有能な同僚

社内で培われたノウハウ

長年かけてはぐくまれた対外的信用

便利な場所に構えられたオフィス

個人では絶対手に入らない情報

個人とは比べようがない資本力

 

こうしたリソースを個人の力でそろえようとしたら、とんでもないエネルギーが必要です。

うまく活用すれば、自分の能力を超えたリソースを使って、自分の想像を超えたリターンが得られる可能性だってあります。

 

世界を変えたいなら「会社」を使え

世界を変えたいから、独立する。フリーランスでがんばる。

素晴らしいことで、否定すべきものではまったくありません。

ただ、一方でサラリーマンだって世界を大きく変えることができます。

むしろ、サラリーマンの方が「大きく」世界を変える可能性があります。

 

会社はあなたの武器です。

いま、あなたが持っているものが刀だけだとしても、会社は銃であり、大砲。

そして、戦車であり、軍艦なんです。

そんなすごいものを使わない手はないのです。

やりたいことを思いっきりやるために、会社を使い倒しましょう。

 

仕事は、シンプルなゲームです。

戦略を練り、実行する。

部長も、専務も、社長も、あなたのアプリケーションのひとつだと思って使いこなせばいいのです。

 

これは、あなたの人生。

あなたの人生の主導権を取り返しましょう。

会社は仕事をやらされる場ではないです。

会社はやりたいことを実現できる場なんです。

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今日も1日お疲れさまでした。

ゆっくり休んで素敵な夢を。

では、また。

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積み重ねると、遠くが見える~『人生はもっとニャンとかなる!』

豊臣秀吉がまだ足軽(下級兵士)だったころのこと。

他の足軽たちと集まって、「どんな望みがあるか」を互いに言い合うことになりました。

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積み重ねると、遠くが見える

みな口々に「殿様になりたい」「百万石の国をとりたい」と言いました。

しかし秀吉の番になると、「今より百石多くもらえる身分になりたい」。

足軽たちは、「なんて夢の小さい奴だ」と一斉に大笑いしました。

 

が、秀吉はこう言ったのです。

「おぬしらは所詮かなえられない望みを言い合っているに過ぎない。

俺の目標はがんばれば必ず手に入るものだ。

空頼みではなく、手の届く望みなのだ」。

手を伸ばせば届く小さな夢をかなえ続けることで、とてつもなく大きな夢に手が届くようになります。

 

「天才?そんなものは存在しない。絶え間なく計画を立て、ひたすら勉強し、方法を探り続けることでその域に達するのだ」

オーギュスト・ロダン(フランスの彫刻家)

 

「人生で最も大切なことは、はるか彼方にあるものを見ようとすることではなく、目の前にはっきり見えるものをきちんと実行することだ」

トーマス・カーライルスコットランド出身の歴史家・評論家)

 

「いつか空の飛び方を知りたいと思っている者は、まず立ち上がり、歩き、走り、登り、踊ることを学ばなければならない。

その過程を飛ばして、飛ぶことはできない」

フリードリヒ・ニーチェ(ドイツの哲学者)

逆にアリ、と思ってみる

浄土真宗の開祖である親鸞

彼が比叡山で修行に励んでいたころ、様々な煩悩に苦しめられていました。

そんな自分に対して修行が足りないと考えた親鸞は、さらなる苦行を自分に課すために京都の六角堂にこもりました。

そうした日々の中、ある夜に親鸞は夢の中でこんな言葉を聞いたのです。

「真の悟りを得ようとする者にとっては、まことに無益なことである」。

はっと目覚めた親鸞は、やがて下山し、仏教で禁じられた妻をめとりました。

他の僧侶や一般市民は、彼を破戒僧と非難しましたが、親鸞は妻をめとったことによって、いたずらに煩悩に邪魔されることなく、修行に専念できる自分を発見しました。

こうして親鸞は当時としては型破りな、妻帯や肉食をも認める浄土真宗を開くこととなったのです。

 

多くの人が非常識だと考えていることを逆にしてみると、新しい世界が開けます。

 

「逆説は、頭の働く人の思考癖である」

アンリ・フレデリック・アミエル(スイスの詩人)

 

「マイナスをプラスに変えることができるのは、人間だけが持っている能力だ」

ルフレッド・アドラーオーストリア精神科医

 

「アップルをクビになったことは人生最良の出来事であることがだんだんわかってきました。

成功したことによる重圧は、再び初心者であることの軽やかさに変わりました」

ティーブン・ジョブズ(アップル社創業者)

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今日も1日お疲れさまでした。

週末少しは休めましたか?

 

素敵な夢が見られますように。

では、また。

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