Tシャツや薄手のシャツが映える季節。
せっかくダイエットのモチベーションが最も上がる季節ですから、一緒に身体を絞ってみませんか。
幼少期に肥満体型だった著者は、精神科医としての視点で「太らない人の食べ方」から、「考え方」「脳の使い方」に違いがあることに気づきます。
「空腹感」との付き合い方をとても理論的・実践的に書いた著書で、新書本にもなりましたので、持ち歩いて繰り返し読むと習慣化していくにもスムーズな1冊です。
今回大事なことは「正しいゴーサインを脳に叩き込む」。
こんばんは、ラブです。
あなたは、もともとスリム体型だった
あなたのまわりにも、いつ会っても、いくつになっても、スリムで太らない人がいるのではないでしょうか。
しかし、あなたも実は彼らと同じように「いつもスリムな人たち」になることができるのです。
実はいつもスリムな人は2通りあって、「胃腸が弱くて、十分に消化できない人
」と「無意識(または意識的に)スリム体系を維持する脳の使い方を実践している人」です。
ですから、健康スリム型には、誰でも考え方を変えるだけでなることができます。
なぜなら、ほぼすべての人は、「以前は健康スリム体型の人だった」からです。
あなたも小学校に入る前の子供の頃や、10代~20代のどこまでかは、痩せることなどまったく意識しなくても、健康的でスリムな体型を自然に維持できていたのではないでしょうか?
ところが、成長する過程で、多くの人がその「太らない習慣」を手放しているのです。
これは、正直言って先日紹介した『おいしそうな女になってやる!』を裏付ける理論ともいえます。
「正しい食欲を持つ」ということです。
「空腹感」を脳で認識する
痩せる脳の使いかた1 「空腹感」が唯一の食事のゴーサイン
まずは、「空腹感」を思い出しましょう!
健康スリムを目指すならば、まず最初にしっかり認識して、考え方をチェンジしていくべきなのは「空腹感」の扱い方だと著者は言います。
いつもスリムでかつ健康な「健康スリム」の人たちは「お腹がすいていないときは、次の食べ物を口に入れない」というのが呼吸をするぐらいに当たり前の習慣になっているのです。
つまり空腹感が、食べることのGOサインになっているのです。
なぜ「空腹感」が大切なのかというと、それは空腹感こそが人間の持っている最高のスリムをキープするセンサーだからです。
完全なスカッとした空腹感。「小腹がすいた」程度ではいけません。
幼いころいっぱい遊びまわって夕方になって、スッキリ、きっぱり「お腹がすいたなー!!」というあの空腹感。
それこそが「前に食べた測量のエネルギーをすべてきっちり使い果たしました。次の食べ物をよろしく!」の合図を思い出すのです。
なぜ子どもの頃はスリムだったの?
子どもの頃は、多くの人が「空腹感」というスリム維持センサーに忠実に食物を口にしています。
お菓子を食べすぎると、夕食にいくら好物が出ても食べようとしない。
逆に食事をお腹いっぱい食べたら、お腹がすくまでお菓子も甘い飲み物も飲もうとしない。
こうして子どもたちは、スリム維持センサーに従って、自然にカロリー調整ができます。
あなたもある年齢まではそうだったのではないでしょうか?
危険な肥満へつながる食習慣
しかし、大人になるにしたがって、多くの人がこの「空腹にしたがって食べる」というスリム維持センサーの働きを無視して食べ物を食べるようになります。
「お腹がすいていなくても、目で見たり、頭で考えたりして食べる」という不自然な食べ方に徐々にシフトしてしまうのです。
たとえば、次のような食べ方です。
①「3食きっちり規則的に食べなければ、健康に良くない」という「健康志向食べ」
健康志向が強く、栄養学的IQが高いため、栄養バランスをきっちりとりたがるために、空腹感を無視してしまい、「カロリーオーバーな食事」になっている。
②「とても美味しそうだから」「珍しいから」「上等な食べ物だから」今食べとかなきゃ!という「目で見て食べ」
グルメだったり、食い意地がはっている人に多い食べ方。
視覚による誘惑や食い意地によって食べています。
③「残してはもったいない」「食べ物を残すべきではない」という「道徳的思考食べ」
厳格な両親に育てられたり、まじめな性格、道徳心や正義感が強い人に多い食べ方。
外食は顧客に満足を与えるために、標準的1食分よりも高カロリーなものが多いもの。
無理して皿をカラにしていると、肥満や糖尿病、高血圧を呼び、結局は厳しい食事制限が必要になります。
④「勧められているのに食べないと悪い」「皆が食べているから」という「付き合い食べ」
連れの人がみんなケーキを食べているので、食べないと居づらい。
知人の家でお腹いっぱいだけどお菓子を勧められたから。
⑤「なんとなくイライラするから」「口寂しいから」といって食べる「気晴らし食べ」
イライラ、寂しさ、不安、腹が立
人間にとって3大快楽とされている「食欲」「睡眠欲」「性欲」。
特に「食」は、すぐに満たせるからストレス社会の現代で、原始的で即効性のある気分転換の方法として「食べること」に手を伸ばす人が急増しています。
どうして大人は不自然な食べ方になるのか~大脳新皮質
子どもの時には未発達だった大脳新皮質。
理性を司り、大人になるにしたがって育ちます。
だから子供の頃は本能のままに泣いたり叫んだり笑ったり怒ったりしていたのが、大人になると感情をコントロールできるようになるのです。
しかし、この成長は大人になるには非常に喜ばしいことなのですが・・・
悲しいことに食行動に関しては「スリムセンサーという本能を理性で抑えつけて、空腹感を無視して食べてしまう」というマイナスに働いてしまうのです。
いつもスリムな人の当たり前の行動
著者が「ダイエットしては痩せ、また太る」というダイエットスパイラルにハマっていたころ、スリムな友人をいつも羨ましく思っていました。
お菓子もケーキも食べているのに、カロリー計算もしていないのに、何で太らないんだろう・・・。
ところが、その友人と旅行に行ったとき、謎が解けたのです。
リッチな一流ホテルでのディナー&朝食つきの優雅な女性限定お泊りプラン。
到着後たらふくフランス料理のディナーコースを食べ、デザートはケーキやブラマンジェ、アイスを何種類も楽しんだ二人。
その翌朝、友達はホテルの素晴らしい朝食ブッフェにはいかないというのです。
3000円以上する、何十種類ものメニューが並んだ朝食ブッフェだと言っても、当たり前のように
「だってお腹がぜんぜんすいてないもの」。
そうです。彼女はおなかが空かないと食べないという習慣を自然にごく当たり前に実践していたのです。
結局スリム維持センサーにすなおにしたがっていきている友人が口にしたものは、その朝はブラック珈琲1杯だけ。
そのあとチェックアウトして、観光名所をぶらぶらし、お昼時になっても
「私、まだお腹が空かないな。お昼ご飯は飲み物だけでいいわ」
とオレンジジュースを1杯飲んだだけだったそうです。
かたや著者は、豪華な朝食メニューをパスするのがもったいなくて、お腹もすいていないのに、マフィンやシェフが目の前で作るオムレツを。
さらにお昼には、「せっかくの大阪!」と名物のたこやきをほおばります。
スリム体型を維持する人の食べ方に気づいた著者は、スリムな人に会うたびに片端からインタビューをしました。
その結果、ほぼすべての健康スリムな人が、著者の友人と同様の脳の使い方をしていました。
・50代カメラマン男性
「食事って、お腹がすいたら食べるものでしょう。すかなかったら、普通食べないんじゃないの?長時間撮影の時は、しっかり朝食食っていくからお腹すかなくて、お昼は飲み物だけってこともあるよ」
・30代、2児の出産経験を持つ出版社勤務キャリア女性
「おやつは滅多に食べませんね。カフェオレくらいかな。だってお昼しっかり食べたら、夜までお腹すかないもの。お付き合いでケーキとか食べちゃったら、夕ご飯でお腹が空かなくて困っていますね」
・60代、主婦兼女性研修講師
「女友達とバス旅行に行くとね、周りの人はずっとおしゃべりしながらお菓子つまんで食べているの。あれって不思議。だってリッチなランチを食べて、バスに乗って移動しているだけだから、お腹すかないでしょ。どうしてあんなに食べられるんでしょうね」
・40代、男性経営者
「ホテルで商談していると、昼時のフレンチやイタリアンのレストランは女性でいっぱい。自分は朝食をしっかり食べるから、とてもじゃないけどあんなヘビーな昼食は入らないなぁ。彼女たち、朝は当然抜いてくるんでしょう?えっ、違うの?
朝食を普通に食べて来たら、お腹すかないから、あんな豪華ランチは食べられないと思うんだけどな」
中年太りと無縁ですらりとスリムな方はみんな、「スリム維持センサー」に従って食べていることがわかります。
ニセの空腹感に注意!
「つい2時間前にしっかり食べたのに、小腹が減る。デスクワークだけなのに」
など、なぜか大した運動もしていないのに、胃がモヤモヤすることがあります。
これが「ニセの空腹感」です。
これが起こる理由は2つ。
①食事が炭水化物や糖質ちゅしんの偏った内容だったため、急激な血糖値の上り下がりが起きたため。
パンやマフィンだけ、おにぎりだけ、うどんだけといった消化の良い炭水化物だけの食事をとると、急速に血糖値が上昇し、そのあと急速に下がり、それによって胃がモヤモヤして空腹になったと脳が誤って感じてしまうから。
栄養バランスの良い食事は腹持ちがよく、「ニセの空腹感」が起こりにくくなります。
②「目で見て食べ」によるもの。
視覚的なことなどで「すごく美味しそう」「めったに食べられない」といった思考で、空腹感が無くても「小腹がすいた」気分を感じてしまいます。
胃袋には食後1、2時間たつと空きスペースができているので、新たに食べ物を入れるのは可能です。
これは「おなかが空いた」というよりも「胃に入る空きスペースがある」といった感覚です。
これに惑わされると、その余分なカロリーはすべて脂肪に転換されてしまうのです。
ここでこの「ニセの空腹感」を見分ける方法です。
大事なのは「時間」の感覚。
食事と食事の感覚は成人ならば5~6時間。
2~3時間もたっていないのに空腹感を感じるならば、「ニセモノ」かも。
このような「ニセの空腹感」を感じたら、すぐに食べ物を入れず、30分くらい様子をみましょう。
音楽を聴く、書類を整理する、軽くストレッチをする、メールをチェックする、靴や鍋を磨く、ネットやSNSを見る、好きな歌を歌う・・・などで気を紛らわす。ノンシュガーのお茶やノンカロリーの炭酸水やレモン水、オヤツ昆布などの極力カロリーの少ない物を口にしてみましょう。
「ニセの空腹感」は身体がエネルギーを使い切ってカロリーを要求しているわけでないので、ノンシュガーやノンカロリーなもので十分抑えられます。
一生スリムでいるための脳の使い方
ルール1 次の食事はしっかり空腹になるまで食べない
お付き合いのラーメンもお菓子も、「今、お腹いっぱいだから」「あとで頂きますね」と笑顔で断ってみる。
ルール2 「小腹がすいた」程度では間食しない
ニセの空腹感である可能性が高いので、惑わされないことです。
単に手持無沙汰で口寂しいだけだったり、血糖値が下がっていくときの見せかけの空腹感だったり。
ガムなどを咀嚼していくことでまぎれるので、シュガーレスガムや昆布、ノンシュガーの珈琲や紅茶などを口にしてみましょう。
ルール3 甘い飲み物は「お菓子」の一種だと考える
砂糖、牛乳、生クリームが入っている飲み物は、基本お菓子だと感会えることです。
ジュース、スポーツドリンク、カフェラテ、カプチーノ、ロイヤルミルクティーも。
ルール4 フルコースの前後は特に空腹に
時にリッチなディナーなどのごちそうも問題ありません。
空腹をしっかり活用して食べることだけ大切にしましょう。
リッチな食事の前にはしっかりお腹をすかせること。
そして食事後はしっかりお腹がすくことを確認するまでは、砂糖なしの珈琲や紅茶などの水系で十分。
小腹がすいた程度なら、カフェラテやミルクティーなど少しこってり系の甘くない飲み物やフルーツジュースなど。
「朝ご飯を食べないと太るから~」などと言って空腹でもないのに口にしないことです。
大人になると、変な食べ方をしてしまうのは、大脳皮質が発達するからだったのですね。
理性が働かなくなるのは困るけれど、その分「理性」によって「食欲」センサーが鈍っていたのですね。
ちょっとずつ空腹感を取り戻すことで、健康スリムのための習慣がつくようですね。
その他にもちょっとした工夫の仕方を次回勉強します。
今日は少しは休めましたか?
明日からの1週間がすてきな毎日になりますように!
では、また。