こんにちは。ラブと申します。
電車の中で読書にふける人って、素敵ですよね。
「無理しない」が信条ですから、薄ーーーい本に挑戦です。
『濹東綺譚』永井荷風。厚さ0.5㎝。
当時にしては大胆すぎる女性との遊びっぷり。センセーショナルな内容とご本人の少々大胆な生活に、マスコミに叩かれまくった永井荷風。
遊ぶわ遊ぶわ。齢60歳にして、まだ20代の女性と?
しかも!その遊び方も大正時代の粋を貫くかっこよさなんです。女性の方も思いを寄せているのが言葉の端々に滲みます。すてきすぎる。
ほんの8ページ目、古本屋の店主と永井荷風のやり取りがあるのですが、江戸っ子粋を残した古本屋の店主と、永井荷風のやり取りが、たくさん本を読んできた人たちの文化の香りがするんです。
学生時代、冷やかしで覗いて回った古本屋街を思い出して、うっとり~。
そうだ!たまにはBOOK・OFFじゃない古本屋に行こう!
20年ぶりの古本の街・神保町は、お祭りでした。
歩道に各古書店が棚を出して、それを嬉しげに眺める皆さん。 ハードカバーをがんがん買っていくシニアな方々。
この世代の人たちって若い時に本をいっぱい読んできている人が多いですね。
この年齢でも知的好奇心にあふれている。だから、電車でも本を読んでいる人が多いんだな。図書館にも、たくさんいますよね。
私たちの世代は、60過ぎてもあんまり図書館も行かないような気がするんですが。
そんな方々の流れに乗って、あちこち物色。
ハードカバーを頑張れそうもないので、あくまでも文庫、文庫♪
店員さんは、男性だけど長髪だったり。
何より、ナイスミドルな店長さんたちが、まさに濹東綺譚に出てきそうな、雰囲気いっぱいの方々。エプロンつけて、お忙しそうです。うん、かっこいい。
そして、ついでに…というより、ここも来たかった、
老舗「さぼうる」!!
学生の時は、一人で入りにくくて、友達を無理やり誘って入ったけど、ゆっくりできなかった苦い思い出の店です。
今こそ一人で入って!
さっき購入した文庫本を読むんだー!
意気込んで入店です。
小さめの二人用テーブルに通されました。
ホットコーヒーを注文(^^♪
わぁーい!ピーナッツが付いてるよぉ♪
時間の経過を感じる、木造の梁。
薄明かり。
ほのかに煙草のにおい。
酸味が強い珈琲は、ちょっとストロング系。
とんでもないくらいシック。
子供のころあこがれていた、喫茶店で日本の未来とか、哲学とか、そんな話をしている大学生が似合うような、知的であることを求められる空間。
バブリーでチャラくて、勉強してなかった自分だから、友達連れてないと入れなかったかな。
現代のお子ちゃま文化には無い、大人の雰囲気が溢れています。
嗚呼、でも長居は難しかったんです(涙)もうアラフォーなのに。
だって、おしゃれで入っている20代もいるけど、ほんとに古書店街の老舗喫茶店に似合っていたのは60代なんです!
カウンターは、ロマンスグレーなおじさまとおばさまだけが通され、にこやかに穏やかな大人の声で、戦利品の本について談笑していましたから。
スタバで携帯いじって我らは、足元にも及ばない。元文学青年の集団、渋すぎ。
カッコいい~!!あいう風に歳を取りたーい!!!
あの店で本を読むのがさまになるには、まだまだ人生の修行が足りませんな。
年齢を重ねるのが、とても楽しみになりました・・!
まだまだお前は、こっちがお似合いなのさ、と道の向こうで人魚のロゴが笑っている気がする。
今日はちょっと悔しいスタバの看板でした。
読んでくださって、ありがとうございます。
心より感謝しています。