猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

〈今週のお題〉愛用しているもの『太郎物語』曽野綾子著

今週のお題「愛用しているもの」

どんなにあちこち愛読書がふらつこうが、20年以上愛してやまない一冊です。

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曽野綾子さんの著書は、最近の『人間の分際』なども切れ切れで素晴らしいんですが、
ごく初期の小説形式のこちらも、とても秀逸です!
主人公は高校生の山本太郎くん。曽野綾子さんの長男も太郎くんというそうですが。

主人公の太郎くんは、曽野綾子さんそのものの、さばけた性格の持ち主ながら、青春ど真ん中を生きていきます。

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心中事件や進学問題、失恋など、自分や回りのごたごたに巻き込まれながら、人生の宙ぶらりんさに悩んだり。

たまに、かなり軽薄な装いで、自分の悩みをカモフラージュしながらも、著書の持つ人生哲学を交えて深く誠実に考察する姿が、明るく描かれています。
曽野綾子さんの哲学が実に楽しくユーモラスに綴られたもので、大学編も楽しいです。


特に、面白いのが、登場人物に太郎くんの母親です。
実に豪傑なサバサバした人で、曽野綾子さんそのものがモデルであろうと思われるのですが、親戚に何を言われようとも、静かに自分の考えを真っ直ぐ通す姿は最高です!
惚れます!!

人生哲学にふらついたときに、この一冊を持って珈琲飲みながら一時間籠れば、大概悩みに決着がつきます。
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色々考えすぎたり、人の話を聞きすぎて、訳がわからなくなったら、曽野綾子さんの本って割りきりかたを教えて貰えるようで、良いですよね。