猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

東京タラレバ娘~日本女性アイデンティティーの崩壊という恐怖。40代女がこの本を読んで考えた

楽しみ、というより自らを戒めるために買った、というのが正直なところ。

うっかり自分「女子」と呼びたくなった日(怖いでしょう。でも、本当にあるんですよ(笑))、戒めに読む聖書のような存在です。

私も含めて30代40代女性が持っているアイデンティティーと、世の中が大きく矛盾していることを描き出した問題作です。

 

 

怖い。

こんな恐怖漫画、いっそ全国から回収してお焚き上げするか、本気で社会現象として取り上げるべきものではありませんかね。

みんな、怖くて無視してるとしか思えない。

 

こんにちは。ラブです。

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この漫画では、3人の30代の女性が(うっかり「女子」と書きそうになった自分が怖い)、自分たちを「女子」と呼んでいるうちに自分の賞味期限切れになっていたことに気づいた物語です。

相手を探すも、自己評価と社会からの評価の違いに愕然とします。

主人公たちは、30歳を超えて初めて、自分が「およびではない」立場にいることに当然深くプライドを傷つけられます。

そんな彼女らにめぐってくる恋愛は、元カレとか不倫とかよくわからない年下とか。

 

 

痛い!!!!ああ、痛すぎます。

身につまされすぎる。

だからこの漫画は、いつも3分と読み進められません!

途中でベッドに投げ出しています。

「あたしたちの何がいけないの!?」って心が叫んでリフレインしてますから!

自分だって、たまたま結婚しただけです。タイミングが良かっただけ。

仕事大好き人間ですから、どちらかというと、独身組に入ってそんな風にあがいて生きる可能性の方が、ものすごく大きかったという絶対的な自負があります!!

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お父さんたちのアイデンティティ

私たちと社会は、いつの間にこんなにずれてしまったのでしょう。

それを考える時、30年ほど前の「おじさんたちのアイデンティティーの崩壊」にそもそもの原因があると、私は思うんですよ~。

 

高度成長期に家庭で不在がちになった父親。

そこまでの日本にあった、家長を尊重する考え方を、お母さん世代と私たち女性はひっくり返してきたわけです。

「男だから威張って良いわけですか?」と男性の優位性にNOをつきつけ、「これで自由になった!!」と大いに喜びましたね。社会党躍進とかの勢いで。

 

しかし、「社会の変化」に比べて、かなりゆっくりなのが「考え方の変化」ですね。

60代、70代の男性のリードが男らしくみえたり、責任をしっかり自分がとる姿勢が見えているのは、男性優位の考え方がまだ浸透しているからでしょう。「男らしい」世代、と確かに思います。あの世代の女性も、男の人を乗せるのがうまかったし。

 

男性優位の発想の根底にあるのは、昔の日本で家庭的にも社会的にも経済を握っていたのが男性だった、ということが挙げられると思います。

徐々に女性が社会進出すれば、経済力という基盤を失うわけですから、もう女性が我慢する必要はなくなりますもんね。

私たちは当然大喜びで家父長制をひっくり返すわけですよ。

我慢したくないし!

 

しかし、60代70代の人たちの虐げられた父親として見てきた、30代40代50代の世代の男性は、静かに思想の転換が進んだのですね。

「結婚しても、妻に大事にされるわけではない」ということを子供時代から見て、強く強く学習。

心の底にふかーく浸透させて育っているわけです。

 こりゃあ、簡単にプロポーズしたりできないでしょうね~。

 

昭和初期の文学を見ればわかる通り、男が外で遊んでくることさえも容認され、家庭でも食事や風呂などに至るまで尊重されていました。

その代償に女は家庭で守ってもらう立場を得ていました。

当時、日本全国に俺様系の男らしいがいたのも納得できます。

しかし、当時の物語や主人公の考えの流れを見るに、決して男が日本男児としてのプライドだとか、武士道的思想をもって女性を守ってきたのではなく、無茶言ってる分女性にも権利を与えている、ギブ&テイクの関係だったと思われます。

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男性の変化は女性の変化!?

そして、私たち女性は忘れていたのです・・・。

男性を変化させれば、当然私たちが得ていた「守ってもらう」という権利を失うということ!

30代男性に「イクメン」が出てきたのも、「経済力で女性を養わなければならない」という概念がその世代から消失している、ということです。

つまりは、「女性の人生を丸抱えする意味はない」と男性が気づいてしまったということ。

 

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守ってもらえるヒロインは、すでに都市伝説

漫画でもドラマでも、映画でももてはやされている「俺様系」。

私だって大好きですよ。ええ、そりゃもう大好物。

その割には・・・・。

現実世界で見かける「俺様系」がことごとく「?」のつくタイプが多かったりしませんか・・・?

それでも、絶対的に「俺様」キャラが女性の支持を得ているのは、私たちの考え方の根底にまだ「守ってもらいたい」という切ない願いがあるからではないでしょうか。

 

確かに、まだ仕事ではリーダーシップをとってはくれます。が。

たまにいますね。若い世代になるほど、責任を女性に押し付けても全く苦もしない人。重い荷物を持たせても全くOK。

「恋人じゃあるまいし」仕事の同僚にそんな愛情注ぐ理由なんかないんだなー、と思います。まぁ、重い荷物なんか、実はがつがつ運んでますけどね、私たち。

 

それにね、日常生活で俺様をやられたら、仕事と両立している我々は過労死が待ってます。

どうすりゃいいんだ。

 

若い人たちも、大変ですね。最近はプロポーズの言葉は女性からするのが一般的だそうで。

もしくは、もう少し上の世代に近づくと、プロポーズへ高度な戦略をもって誘導し、周囲をしっかり固めて「王手!!!」を積んで逃げ道を断ち、形だけでも彼に言わせる。せめてもの私たちのプライドですよね~。

悲しい現実です。

「幸せにするよ」なんて、芸能人の囲み取材か、映画、漫画だけで見る都市伝説的な言葉ですよ。現実では聞いたことないし。

・・・。

ああ、涙が出てきた。なんてこった。

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自分で幸せになるしかない

たくさんいる自分の独身友達にも言いたい。自分にも言いたい。

幸せは自分でなる、しかないんですね。

この自由になりきっちゃった世界で、それでも私たちは心の隅に「いつか王子さま的な何かが自分を幸せにするために出会いに来てくれる」と思ってしまう。

わかってるんです。

それは、違うって。

「だって、涙が出ちゃう。女の子なんだもん。」

とか言ってたって、誰も助けになんか来ない!!

涙なんか自分で吹いて、強く立ち上がるしかないようです。

 

心のどこかで、いつか来る人のために、最後の決断を保留して生きてきたリ、収入が落ちてきても「パートナーがいるから大丈夫」とか思ってみたり(私のことです!!)、その甘えが賞味期限切れなんですねー。

 

30年前にお父さんたちからアイデンティティーを奪ったように、今度は私たちが変わらなければならない。

腹の下に力を入れて、しっかり自分の足の裏で大地を踏みしめる。

結婚は私たちのアイデンティティーではありませんね。

 

アクセサリーのようなもの。

それは、付けても付けなくても良いものなんだと思うんです。

主役はどこまでも、自分。

あくまでも、自分が自分で独立して、歩く。それだけ。

 

だから独身であることは、むしろ今の私たちにとって自然なことだと思います。

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ある先輩ブロガーさまの奥さんは、ブロガーさんがどんなに落ち込んでも支え続けたそうです。腹に力の入ったかっこいい奥様だと思いました。

私たちにとって、結婚は、今そういうものだと思います。

 

「守ってもらおう」などとい古い都市伝説はさっさと見切りをつけて、「この人を守ってあげたい」と思える人を捕まえて、男前にその人を支えて生きる、それがこれからの生き方なのかもしれません。

男前に生きろ!!それを再確認するために、きょうも『東京タラレバ娘』をちょっとだけ読みます。

 

女性のみなさん、これからも泥臭くがんばっていきましょう。

力仕事も責任も、経済力も、親の介護も、子育ても、笑ってしょい込んで生きていきましょう。

とにかく、頑張るしかほかに方法は無いと思うんですよ。

 

男性のみなさん、私たちがうっかり自分を「女子」と呼んでしまっても、「気持ち悪い」という表情はやめて、さわやかな苦笑いで聞かなかったことにしてください。

 

 

 ここまで読んでくださって、本当に感謝しています。

今日も楽しい一日をお過ごしください。

 

ありがとうございました。

では、また・・・。