挫折して失うことは、しがらみから自由になることでもあります。
フリーになった手で何を捕まえますか?
こんばんは、ラブです。
挫折は決して恥ずかしいことではなく、抹消すべき経験でもない。
それを乗り越えた自分を描けるなら、履歴書の核になる。
そう勇気づけられました。
昨日は、この著書から
「挫折という経験によって、人はより人生が豊かになる」
という話を引用しました。
この激動の時代の中、挫折をすることは不可避です。
確かに一時期はつらい経験とはなりますが、とても貴重な学びのチャンスでもあります。
では、その挫折をどう糧にするのでしょうか。
挫折と折り合う
せっかく経験した「挫折」です。
それを生かすには、「敗因分析」が不可欠ですね。
「負けに不思議の負けなし」と言います。
「失敗学」という学問もあるくらい、失敗から学べることはたくさんあります。
ただ、これを楽しんでできる人は少ないというのが、難点ですね。
失敗は痛みが伴うために、振り返りたくないというのが人間の心理でしょう。
そこで、
過去の自分は今の自分と違う人間、極端なことをいえば別人格だと考えて自己観察をしてみる
ということを著者は勧めています。
どこまで客観視ができるかが勝負ですからね。
さらに著者は「幽体離脱のススメ」をしています。
幽体離脱しているかの如く、過去の自分の行為を上から眺めるように頭のビデオで再生します。
すると、意外に気楽に自分の馬鹿さ加減や勘違い度合いを冷静に観察することができます。
優れた運動選手は、ビデオやデータを使った自己観察が上手なのだそうです。
ひとまず過去は過去としてリセットして、「なぜ失敗したか」を客観的に分析すること。
そうして客観的に分析することで、過去の自分の失敗について、建設的な言い訳を作ります。
それがストレス耐性をつける意味でも役立つそうです。
実際にやってみると、ずっとできなかった「敗因分析」が気楽にできてびっくりしました。
「別の誰かが、こうなって、こうして、このように失敗した」
くらいの気持ちで、今の自分と違う誰かだと思ってみると、俯瞰して周囲との関係までがクリアに見えてきます。
何かに失敗した時、是非お試しください!!
「禍福は糾える縄の如し」と心得る
「挫折」を力に変えるためには、「挫折に負けない」ストレス耐性をつけることが大事です。
ストレス耐性をつける手段の1つに、
「成功」と「失敗」が表裏一体であることに気づく、
というものがあります。
大金持ちや社会的成功者が、家族そろって幸福であるパターンが極めて少ないのは、よく知られていることです。
パッと見て成功して幸せそうに見えても、人生の起承転結すべてを見ているわけではありませんよね。
著者もたくさんの経済界の成功者を見ていますが、仕事で成功することよりも、そのあと幸福に生きることの方がよほど難しいと言っています。
さらに、「成功」と「失敗」はどう転んでいくか、わかりません。
「左遷された会社で、経営のイロハを覚えた」
「初期に失敗して手を引くことで、大損を逃れた」
など、失敗と成功はいくらでも転じていくもの。
「禍福は糾える縄の如し」を肝に銘じることも、「挫折に負けない」強さを作るのです。
「捨てる」覚悟を持つ
挫折を知らない優等生として生きてきている人は、「捨てる」という覚悟を持つことは抵抗がある人が多いですね。
これからの時代の真のリーダーには、この「捨てる」力が必要です。
そこで失敗したならば、どこで捨てるのか、どこで引き返すべきなのか、覚悟をもって線引きする必要があります。
本当の危機が訪れる前に、最小限の痛みで乗り越えるためには、早めに「捨てる」という判断が必要。
それができるのは、「挫折」を経験してこそできるのではないでしょうか。
すでに組織のガンがなかば進行している状態で、改革・再生に動いても、犠牲が大きくなってしまいます。
企業でも、経営陣が「捨てる」タイミングを逃してしまったことで、強引な給料カットやリストラを断行せざるを得なくなったりします。
強い決断をもってを早期に手を打てば、多くの痛みを伴わずに済むことが多いにもかかわらず。
とはいえ、まだ初期の段階であるならば、組織は元気な状態。
ですから、内部からの抵抗も大きくなることがあります。
こうした戦いが組織であれば陰湿な内戦になることも、覚悟が必要ではあります。
組織の中のコミュニケーションスキルをつける必要も生まれます。
「挫折」が教えてくれたこと
捨てることで自由になった手で新しいものがつかみ取れます。
そしてそこから、新しい刺激を得ることができます。
その刺激を面白いと思っているうちに、また新しい何かが欲しくなり、今持っているものを捨てる。
この繰り返しによって人生は楽しくなります。
意識しないうちについた過去のしがらみ。
成功体験にこだわりすぎて、新しいことに踏み出せなかったり。
意味のないことに縛られ、時間を取られる毎日になっていたり。
そうなっていたことを、「挫折」は教えてくれますね。
「挫折」は、「捨てざるを得ない」状況に陥ることだから。
でも、ここからですね。
失意のどん底で、何もかも失ったと思って坂を見上げた瞬間、平成の時代でも白い雲は見える。
それを追うだけです。
この本で、「挫折」についてとらえなおすことで、過去へのわだかまりが軽くなりました。
今日もお疲れさまでした。
明日は、もっと素敵な一日になりますように!
では、また。