より大きな共同体で考えることで、学校や家庭、職場などの小さな共同体でのコモンセンス(共通感覚)から逃れることができます。
それによって、あなたのそばのほんの小さな共同体での関係に対して、壊れることを恐れずに生きることができるのです。
こんばんは、ラブです。
所属感は、自らの手で獲得するもの
あなたの人生の主人公はあなたであり、そして世界の中心はあなたではない。
だから、世界の一部であるあなたから、世界にコミットしていく必要があります。
仕事、交友、愛情の関係の中で、
「他者は自分をどう見ているんだろう」
とか
「他の人が自分に何をしてくれるだろうか」
という自己中心的な考えを脱する。
自己への執着を、他者への関心に切り替えて、
「自分は共同体に対して、何ができるか」
を考える。
それが共同体へのコミットなのです。
そうする中で、所属感を自らの手で獲得していくことができるのです。
より大きな共同体を基準に考える
ただ、これを目の前の小さな共同体で考えてしまうと、息が詰まります。
あなたが勤め人で、「職場」という共同体に所属していたとします。
職場があるからこそ「わたし」であり、それ以外の「わたし」はありえない。
しかし、その職場でもトラブルに遭遇することはあります。
なじめなかったり、仕事が合わなかったり。
つまり、職場という共同体に対して「ここにいてもいいんだ」と所属感を持てない可能性があります。
このとき、仕事こそ全てだと思っていると、あなたはどこにも所属感を持てないことになります。
そしてより小さな共同体、たとえば家庭の中に逃げ込み、そこに引きこもったりする。
そうすることで、どうにか所属感を得ようとする。
ここで大事なことは、
「もっと別の共同体があること」
特に
「もっと大きな共同体があること」
です。
職場の外には、もっと大きな世界が広がっています。
そして、われわれは誰しも、その世界の一員です。
もしも職場に居場所がないのなら、職場の「外部」に居場所を見つければいい。
転職したっていい。
紙切れ一枚で絵が切れる共同体など、しょせんその程度のつながりなのです。
大きな共同体に気づくことが、あなたの目の前の苦しみを消してくれる
ひとたび世界の大きさを知ってしまえば、自分が小さな場所で感じていた苦しみが、「コップの中の嵐」であったことがわかります。
コップの外に出てしまえば、吹き荒れていた嵐もそよかぜに変わります。
自分の部屋に閉じこもるのは、コップの中にとどまったまま、小さなシェルターに避難しているようなものです。
束の間の雨宿りは出来ても、嵐が収まることはありません。
外に飛び出すには、とても勇気が必要です。
ただ、我々が対人関係の中で困難にぶつかったとき、
出口が見えなくなってしまったとき、
まず考えるべきは「より大きな共同体の声を聞くこと」
だとアドラーは言います。
学校なら学校、職場なら職場というごく小さな共同体のコモンセンス(共通感覚)で物事を判断せず、より大きな共同体のコモンセンスに従うのです。
小さな共同体のコモンセンスに騙されない
上司が職場という小さな共同体だけで通用するコモンセンスを振りかざしていたとしても、それ以上のものではありません。
「人間社会」という共同体で考えるなら、あなたも上司も対等の「人間」です。
理不尽な要求をつきつけられたら、異を唱えて構わないのです。
その程度で崩れてしまう関係なら、最初から結ぶ必要がないのです。
こちらから捨ててしまってもかまわない。
関係が崩れることだけを恐れて生きるのは、他者のために生きる、不自由な生き方です。
目の前の小さな共同体に固執する必要はないのです。
もっとほかの大きな共同体は、かならず存在します。
小さな共同体のコモンセンスは強烈です
毎日家庭と学校や職場を往復しているのですから、学校や職場のコモンセンス中心になりがちです。
日々の繰り返しの中で、じわじわと浸透しているそのコモンセンスを、さらに大きい共同体のそれに切り替えるには、どうしたらよいでしょうか?
それが、
「いつもの場所ではないところに知り合いを作る」とか
「いつもの場所から離れた趣味を持つ」とか
「休み時間には場所を変えて、頭を切り替える」とか
「異業種の友達を作る」とか・・・
そうした「視野を広げる活動」につながるのかもしれません。
それらを思いっきり後回しにしてきたワタシですが、やはり小さな共同体でのコモンセンスに飲み込まれ、体調までおかしくしてしまいました。
大事ですね!大きな共同体のコモンセンス!!
「何だか最近息が詰まる?」
なんて感覚がもしもあったら、あなたも小さな共同体のコモンセンスにじわじわと首を絞められているのかもしれません。
お気を付けを・・・。
春の陽気に誘われて、散歩してきました。
明日は日曜日。
すこしは休めますか?
3月の終りは何かと気ぜわしいものです。
がんばったあなたに、ご褒美あげてくださいね。
では、また。