猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

競争社会を幸せに生きる”心の土台”の作り方~『反応しない練習』

本を読むのはそれなりに好きだったのに、それが受験勉強にすりかわり、望む分野の仕事に就きたくて資格の取得やら就職試験・・・。

やっと仕事を始めれば、ノルマや人間関係に悩まされたり。

何が楽しくてがんばってきたのかしらん。

競争のためじゃなかったはずなんだけどな~。

 

そんな悩みにブッダの答えです。

競争社会で生きることに覚悟を決め、勝ち負けを超えた「新しいモチベーション」に立つことができれば、もっと自由に幸福に生きることができるのかも?

 

今回大切なことは、「心の土台をバージョンアップ」。

 

こんばんは、ラブです。

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競争に乗るか、降りるか。それとも別の動機で競争の中を生きるか。

私たちにはこの3つの選択肢があります。

問題は、「別の動機の立て方」にあります。

新しいモチベーションを持つことで、「競争の中にあって、競争に苦しまない生き方」ができるのです。

それがブッダの提唱する「4つの心がけ」です。

4つの心がけ

ブッダが教える人生の心がまえ、世界に対する向き合い方のキホンは、「慈・悲・喜・捨」です。

 

①慈【慈しみの心】

相手の幸せを願う心。

自分の都合や欲求ではなく、純粋に「相手が幸せであるように」と願う心。

②悲【悲の心】

相手の苦しみ・悲しみをそのまま理解すること。

相手の「悲」に共感すること。

③喜【喜の心】

相手の喜び・楽しさをそのまま理解すること。

相手の「喜」に共感すること。

④捨【捨の心】

手放す心、捨ておく心、反応しない心です。

「中立心」ともいいます。

たとえば、欲や怒りという反応に気づいて、ストップをかける心がけです。

 

世間では、これらをまとめて「愛」と表現します。

ただ世の中でいう「愛」は解釈が曖昧です。ときに互いを苦しめ合う理由にもなります。

しかし仏教では、「愛」を厳密に4つの心の働きに分けて理解しています。

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「執着」を「愛」と正当化してはいけない

これらの「慈・悲・喜・捨」の4つの心は、人間ならば誰しも持っています。

特に難しいのは「捨の心」かもしれません。

というのは「執着」があるからです。

欲をかなえたい、許したくない、相手に認めさせたい、勝ちたいというのは、全部「執着」です。

人間は執着している想いを、「相手のため」「世の中のため」「正義」「愛」と理屈をつくって正当化してしまいます。

これは、親子でも国際関係でも同じなのです。

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自分で納得できる人生の土台の作り方

この4つの心がけは、誰でも生まれついて自然に持っていますが、人は気づかないまま生きているのです。

その結果、欲望や怒り、妄想をもってテキトーに反応して悩んでいるのです。

身近な人にわがままをぶつけたり、仕事で自分の評価ばかりを追いかけたり。

怠惰と快楽にふけっても、心はいつも満たされず、過去の失敗が蘇ったり、将来に不安を感じたり・・・。

心はどこか渇いている。焦っている。でも、どうしたらいいか、わからない。

 

こうした迷える人生をリセットするには、ブッダの教えが参考になるかもしれません。

心を見る(理解する)こと、反応に気づくこと。

そして、「正しい動機に立つ」ことです。

慈・悲・喜・捨を心の土台に、人生のモチベーションに据えてみるのです。

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「みんな、よく頑張っているな」で世界が変わる

外資コンサルティング会社に勤めていた男性がいました。

超エリートの高収入ですが、職場は壮絶なる足の引っ張り合いでした。

ストレスで胃薬を常用し、いっそ仕事を辞めてしまおうかという時に、著者に相談に来ました。

著者が伝えたのは、「悲の心を向けてあげてください」ということ。

熾烈な競争を強いる環境で我欲で反応していれば、心は怒りで焼かれてしまいます。

仕事を辞める前にやるべきなのは、「正しい動機に立つ」こと。

職場のほとんどの人は安らぎを知らず、上昇欲とプライドと虚栄心に煽られています。

ストレス、疲労、猜疑心でいっぱいです。

そうした人々の苦しみを、まずは思いやること。理解すること。

「みんな、よく頑張っているな」と思うことです。

そう思えると、世界は少し違って見えるかもしれません。

欲に囚われれば世界は狭く、悲の心に立てば、なぜか”つながり”を感じます。

世界が広く感じられるのです。

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苦しみのない人生をつくる

生きることには苦しみが伴う、”四聖諦”と呼ばれる教えの一説です。

「生きることはラクではない」、これは誰もが感じる「実感」です。

ただ、これが人生の「結論」ではありません。

「ここから苦しみのない人生を作っていこう」という出発点なのです。

「自分だけではない、人はみな、苦しみを抱えている」

これがブッダの教えから導かれる真実です。

この真実に目を開くことができれば、孤独感が少し溶けて癒されるかもしれません。

人はみな、それぞれの「現実」を精一杯生きているーそういう理解に立った時に、人は新しい人生を歩み始めます。

悲の心は、それくらい大きな力を持っているのです。

 

さきほどの男性も4つの心がけを知ったことで、気分が落ち着き、職場への苦痛がラクになったとか。

「心の持ち方」で、反応の中身は変わるもの。

その意味で、仏教だけでなく、さまざまな思想や人から生き方・考え方を学んでいくことは、今後の人生の希望になってくれると著者は言います。

 

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「お役に立てれば良し」

慈・悲・喜・捨を”心の土台”としていくならば、仕事や人生の意味もまた違って見えてきます。

慈しみとは、他者の幸福や利益を願う心です。

そこから「貢献こそ大切」「役に立てれば良い」という思いが生まれます。

喜びの心に立てば、人の喜ぶ顔を見た時に、自分も幸せを感じられるようになります。

 

人が、煩悩ー我欲と怒りと妄想ーに執着すれば、必ず苦しみや満たされなさが生まれます。

「勝ちたい」「手に入れたい」という欲求は、「勝った自分」「手に入れた状態」を思い浮かべますが、それは妄想です。

「欲望」とは「欲求」プラス「妄想」のこと。

妄想で欲求を追いかけだすと、自分を見失い、本来の生き方・よき心の状態を忘れてしまうのです。

多くの人が、正しい生き方を忘れています。

そこにブッダは”目を醒ましなさい”と説いています。

 

慈・悲・喜・捨の心がけは、つい忘れますが、人が幸せに生きる上で欠かせない永久の真理です。

もしこの4つを、働く動機、生きる目的に据えるなら「競争」という現実の中で、欲と怒りと妄想に駆られて生きてきた自分から、ちょっと自由になれることでしょう。

 

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 「他者貢献」と言えば・・・。

自分が生きる動機を「煩悩」から「慈・悲・喜・捨」へバージョンアップさせていこうとすれば、見える世界が違ってきますね。

許せなかった人だとか、忘れられない過去だとか、そんなものへのこだわりが、「妄想」だったんだな~と緩められる感覚があります。

 

他の人への貢献を人生の指針にしていくことは、アドラー心理学でも「他者貢献」として勉強させてもらいました。

 ちなみにアドラー心理学では、他者貢献の前に自己受容をしっかり行うことも提唱していました。 

 

人が本当に幸せになりたいならば、永久不滅の理念としては、”人生の土台”をそうした理念で作っていくことが良いみたいですね。 

 

思えば、子どものころから超ネガティブ思考で、不安や後悔でいつも頭がいっぱいでした。

最近になって、アドラー心理学をはじめ、いろいろな本に考え方のヒントや勇気をもらって、ようやく人並みレベル(?)に肩の力が抜けて随分ラクになりました。

人間関係の悩みに苦しくなったとしても、電車に飛び込んだり、電柱に激突しなくても、解決する方法はある。

それって、ワタシにとっては大発見でした。

人間関係の泥沼は、いくら考えても深みにはまるばかりで、どう逃げていいかわからなかったんです。

 

そして、放っておいても人生は、そんなに長くないですね。

あれこれ自縄自縛で悩んでばっかりだった今までの人生の分だけ、残りの人生を、絶対に幸福に生きてやるって決めたんです。

 

これからもまた、あちこちとシアワセを追求すべく思想をつまみ食いしていきます。

気になる内容がありましたら、お付き合いください。

 

そろそろ『反応しない練習』は終わりです。いやはや、こんなに長くなるとは。

「世界一幸せな国」ブータンの思想に移ろうと思っています。

超・幸せそうな思想を持った国で、羨ましいったらありゃしないです。

 

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気づかないうちに、疲れをためやすいときです。

リラックスや睡眠、大事にしてくださいね。

明日もあなたに、たくさんの良いことがありますように!

では、また。

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