世界で一番幸せな国と呼ばれるブータン。
チベット仏教に基づく、幸せをかみしめる生き方が注目されています。
今日はその死生観、幸せの基準、モノとの向き合い方などを学びたいと思います。
大事なことは「自分だけの基準をつくること」。
こんばんは、ラブです。
「心を豊かに生きる」とよく言いますが、どのような心持ちが豊かなのか、ブータンの人たちの考えから、考えてみたいと思いました。
ブータン国王首相顧問であった著者が、実際にブータンの人々の暮らしを目にして、感じたブータンの幸福の秘訣を著した本です。
108の言葉のうち、いくつかご紹介します。
あなたの気に入った言葉があったら、嬉しいです。
死は隣の部屋へ行くようなもの
チベット仏教を信仰しているブータン国民の多くが持つ輪廻転生の考えは、肉体的な死が訪れても、意識は次の生に転生して、ドアを開けて隣の部屋に行くようなもの、といったとらえ方です。
意識が今の部屋から次の部屋に移るといったことは、生体を離れ、また別の生をうけるということであり、少しも恐れることではないのです。
死の悲しみを和らげる考え方をする
チベット仏教文化圏では、誰かが無くなったときには、「終わり」とは考えずに過去形になるだけ、ただ去っただけという考えであり、それ以上の執着をしない人が大半です。
これは死の悲しみを和らげる考え方とも言えるでしょう
また、誰かが亡くなってから49日間はまだこの世に魂が彷徨っていると考えるため、「その人の名前を呼ばないようにする」
という教えもあります。
名前を呼ぶことで、この世に引き留めてしまう、つまり成仏を妨げるとされているからです。
人間性とは忍耐である
ブータンでは悩み事があるとき、悟りを開こうと修行を積んでいるお坊さんのところへ相談しに行くことがあります。
そこで語られることは、人間性=忍耐であるといくことや、自分がいくら悩んでいたとしても、すぐに情緒不安定になったり、感情を表に出したりするのは、人間性が低い、ということなどです。
他人に邪魔をされたり、自分の行いを制限されるということがあった場合、不愉快な気持ちになったり、抗おうという気持が働きます。
しかし、忍耐はいい結果を生むための手段。
それによって節度を守ることができるようになるのです。
幸せの基準を決める
ブータンの国民総幸福度調査では、
「家族みんなが健康であること」
「毎日の衣食住が足りていること」
「戦争の恐怖のない生活をしていること」
「自由に宗教を信仰できる環境であること」
などがその項目に挙げられています。
あなたが幸せを感じることは何でしょうか?
何もブータンの人々だけが幸せなわけではありません。
幸せとは何かを考える時、基準になるのはいつも自分なのです。
あなた自身の幸せの基準を見つけることが大事です。
考え方を変えて痛みを浄化する
同じ病気を患っていても、考え方次第で痛みの感じ方は変わります。
「自分だけがこんな伝い目に遭うのか」
と不幸を嘆くのと、
「今まで健康でいられたことがありがたい、少し我慢すればよくなるかもしれない」
と思って過ごすのとでは、感じる痛みも違ってくるでしょう。
辛い時こそ負の方向に目を向けるのではなく、前向きにとらえることがはるかに幸せなのです。
瞑想で本質を知る
瞑想は、チベット仏教にとって欠かせない修行法の一つです。
瞑想をしているとまず、五感が活性化し、食べ物の味が変わってきます。
健康な時にはより美味しく感じますし、健康を害しているときは、その逆です。
また、不思議なことに瞑想をしていると、感覚が研ぎ澄まされ、体に悪いとされる食べ物は欲っさなくなりますし、物事に対しても、その本質を見極める能力のようなものが身につきます。
ささいな争いがバカバカしいと思うようにもなってくるのです。
幸福になれる場所を保つ
「美味しい空気と自然環境で暮らすことは、幸福の一つの条件」
人間関係においても、考えるkとが前向きで、平和や安定を得ようとする人が集まれば、そういう空気が生まれますし、邪悪な考えを持つ人が集まれば、それなりの場所の雰囲気、空気ができてしまいます。
まさか、教会で人殺しの計画を立てる人などいないでしょう。
類は友を呼ぶというのは、こうした場所と人との関係にもみられるのです。
自分が幸福になれる環境もしっかりと保全することが大切です。
選ぶときは俯瞰で見る
価値観の多様化と情報化社会において、何を選んだらいいのか、何を信じたらいいのかわからなくなることもあるかと思います。
そういったときは、一度、距離をおいて全体を俯瞰すること。
また、ついつい自分の目や鼻や耳だけに頼って、目の前の物を把握したつもりになってしまいがちですが、長期的な展望で何をしようとしているのか、何がしたいのか、何の役に立つのかなどを冷静に見極めることが肝心です。
使いこなすことでモノへの執着心をなくす
いつか使おうと思ってしまいこんでいるモノがあったりします。
使うことによってはじめてそのモノが活きてくるのです。
どんどん使って活かしてあげることが大事です。
そうすることによって、満足感が得られ、執着心もだんだんなくなってきます。
フランス人も「上等な物をふだん使いに」としていました。
良いものこそいつも使うということは、心から豊かに暮らすための秘訣のようですね。
今日もおつかれさまでした。
ゆっくり休んで良い夢を。
では、また。