最も記憶に適した時間帯はいつでしょう?
答えは、夜だそうです。
では、徹夜で暗記するのは効果があるかというと、まったく逆効果ですね。
脳のパフォーマンスが高い状態で記憶すれば、短期間の学習でもしっかりと長期間記憶できます。
逆に脳のパフォーマンスが低い状態で記憶しようとしても、すぐ忘れてしまいますよね。
脳のパフォーマンスを考慮して勉強、学習、仕事に取り組むことは「記憶力」をさらに上げていく上でとても重要なのです。
今回のキーワードは、「睡眠時間」です。
こんばんは、ラブです。
眠るだけで記憶は促進される 寝るだけ記憶術
最も記憶力を上げるためツールは「睡眠」です。
睡眠と記憶には、非常に密接な関係があります。
どんなに日中必死に勉強しても、睡眠時間が足りなければ、すべての努力が無駄になると著者は言います。
きちんと睡眠をとるだけで記憶力はアップします。
まさに「睡眠」は究極の「覚えない記憶術」そのものだと著者は言います。
その記憶力をアップさせる睡眠と記憶力のルールがいくつかあります。
記憶の定着には、睡眠時間が6時間以上必要
夢を見ることで、記憶の整理と定着ができます。
人間はなぜ夢を見るのかということについて、いろいろな説がありますが、夢によって記憶の整理、定着がされているといのが最も有力な説です。
日中の記憶をしっかり定着させるには、6時間以上の睡眠が必要だという研究結果をハーバード大学のスティックゴールド博士が2000年に発表しているそうです。
睡眠時間を3時間や4時間に削って勉強したり、徹夜で勉強しても、記憶は定着しないし、学習効果も得られないのです。
ホリエモンこと堀江貴文さんも8時間睡眠をとるように心がけているそうですし、充実した時間を生きたい人には、睡眠時間を確保することは大事なことなのでしょう。
徹夜・睡眠不足の禁止!
試験前日は「徹夜で勉強するのが当然!」という人もいるでしょう。
ワタシも多少の睡眠を削ってもがんばるべきと考えていました。
しかし、おそるべきことに、「睡眠を挟む時間を減らしてしまったこと」で、「試験が終わったとたんに、覚えたはずの事柄のほとんどが忘れ去られてしまう」というのです。
これでは、いくら頑張って勉強しても、勉強の成果が積みあがっていかないです!
また、徹夜は脳のパフォーマンスを著しく低下させてしまうのです。
あるいは、徹夜でなくても睡眠時間を少し削るだけでも、脳への悪影響は深刻だそうです!
国立精神・神経医療研究センターの研究では、6時間睡眠を続けたところ、10日目あたりから、認知能力は一晩徹夜と同程度まで下がったとか。
徹夜、あるいは睡眠不足によって記憶力だけが下がるのではなく、ほとんどの脳機能が低下するのです。
脳のパフォーマンスが低下したこのような状況で試験本番にのぞんで、実力が発揮できるはずがありません。
何か月もかけて記憶し、長期記憶化できている事柄ですら思い出せなくなってしまいます。
徹夜すると脳細胞が死ぬ!?!
ラットを5日間睡眠遮断したところ、脳下垂体の細胞の一部が細胞死を起こした、という研究があります。
また別の研究では、96時間睡眠遮断をしたラットでは、海馬で新しいニューロンの産生が行われなくなりました。
さらに睡眠不足の状態が続くと、ストレスホルモンのコルチゾールが分泌されます。
コルチゾールの高値が続くと、海馬の神経細胞にダメージを与え、海馬の神経細胞を殺します。
東北大学の研究では、睡眠時間が短い子ども290人を調べたところ、脳の海馬の体積が小さかったと報告しています。
1回の徹夜でどれくらいの脳細胞が死滅するかはわかりませんが、継続的な睡眠不足が記憶の定着の主役をする海馬に対して、著しい悪影響を間違いなく及ぼしているのです。
まったく眠らない、徹夜は論外です。
6時間を切る睡眠不足程度でも、記憶や認知機能に影響を与えるのです。
記憶力を高めたければしっかりと眠ることは、脳のパフォーマンスを上げるための大原則なのですね。
記憶のゴールデンタイムを使う
寝る前の記憶術
最も記憶に適した時間帯は、「寝る前」です。
特に寝る前の15分間は「記憶のゴールデンタイム」。
睡眠が記憶の定着を促すことから、暗記してそのまま眠るのが一番記憶を定着、促進させます。
記憶の定着を妨害する因子として、「記憶の衝突」があります。
ある程度暗記をした後、似たような情報や、似たような情報を入力すると、脳の中で情報同士が衝突して、定着しつつあった記憶が混乱し、記憶が妨害されてしまうのです。
だから、寝る前に1日のご褒美に、と映画を観たりゲームをしたりしてしまうと、もっといないことになります。
時間帯別勉強法
夜の寝る前は暗記、記憶に向く時間帯。
一方で朝起きてから2~3時間というのは「脳のゴールデンタイム」と言って、脳の中が非常に整理された状態です。
高度に論理的な思考をしたり、難解な物事を理解したり、文章を書いたり、語学の勉強をしたりするのに向いていると言われています。
記憶の4ステップである「理解」「整理」「記憶」「反復」。
このうち、「理解」「整理」が午前中に向く作業なのです。
午前中は「理解」や「整理」の勉強、午後は「記憶」と「反復」の勉強をする。
特に寝る前に「記憶のゴールデンタイム」を使って、苦手な分野を一気に暗記して寝てしまう、というのが効率的な勉強法になります。
寝だめしても、睡眠不足は補えない
土日に睡眠不足を補おうとする人も多いと思います。
しかしそれは効果が無いことが、アメリカのブゴンツァス博士の研究で証明されました。
13日の間に8時間睡眠を4日、6時間睡眠を6日、10時間睡眠を3日、順にとってもらい、検査を実施しました。
2時間の睡眠削減によって、眠気や認知機能の低下が観察されました。
そのあと、10時間睡眠を3にちとる(週末の寝だめを再現)と、眠気は改善しました。
しかし、認知機能は回復しなかったのです。
つまり、「寝だめしても、脳は回復しない」ことがわかりました。
慢性的な睡眠不足の人は、常に頭がボーッとして100%の能力が発揮できていない状態で常に勉強や仕事をしているのです。
毎日6時間以上の睡眠をとって、集中力を高め、脳のパフォーマンスをベストに維持すること。
これが集中力や記憶力、さらにはビジネスの作業効率を保つためには必要なのです。
睡眠が足りないとパフォーマンスを落としてしまったことがありました。
睡眠不足が長期にわたってしまい、仕事への集中力が落ち、結局クレームになってしまったことも。
睡眠時間を削って小手先の仕事を稼いだとしても、結局求められている「仕事の質」を達成できなければ、それは結果になりませんからね~。
優先すべきは、まずきちんと6時間以上眠ることだったんだな~と、これを読んで実感した次第です。
今日もお疲れさまでした。
ゆっくり眠ってくださいね。
では、また。