「忘れる」ということは、仕事でも勉強でも特に大きなデメリット。
しかし、著者は「忘れる」ことは別に悪いことではないと言います。
実は「忘れない」と頑張ることでムダに消費するくらいなら、スッキリ忘れる。
そうすることで、記憶力もモチベーションも高めることができるのです。
今回のキーワードは「荷卸し」です。
こんばんは、ラブです。
「忘れる」は、悪いことではない!
著者は、「本を書き上げる」などの大きな仕事を終えた後は、意識的にそれを忘れるようにしているのです。
頭の中から「大きな荷物」を片付けるように、きれいに忘れ去ってしまう。
それを「記憶の荷卸し」と呼んでいます。
意識的に「忘れる」こと。
それによって、新しいことを猛烈に吸収することができるようにするのです。
すると、結果的に次の仕事もうまくいくのです。
「逆ツァイガルニク効果」を活用する!
著者はほぼ毎年3冊ずつの著書を発行しています。
その膨大なインプットとアウトプットを支え、ネタ切れにならないのは、「本を書き続けているから」だと言います。
たとえば先に出版した『読んだら忘れない読書術』では、書き始める前に「読書」「インプット」「情報活用」に関して20~30冊の本を読んで予備情報を収集しました。
さらに学術論文を数十本、目を通しました。
膨大なインプット量ですが、1か月くらいで集中して行うことで、意外と効率的にできるそうです。
同じジャンルの本をまとめて読むと、読むスピードも上がりますし、それぞれの共通点や相違点が明確になり、知識の整理が効率的ですよね。
そのあと1か月かけて本の目次を書いて、次の一か月で集中して執筆します。
そして、本が仕上がり、大喜びする。
そして次にすることは、読み終えた20~30冊の関連本と論文のコピーを段ボールに入れて、地下の倉庫にしまうことです。
自分の部屋から「読書」関連の本を全て処分すると同時に、頭の中からも、「読書術」の知識を全て消去するのです。
そういっても、頭の中から「消去」することを選択してできるわけではないので、あくまでも「気分」。
さっぱりと忘れたことにすること。
もうやりつくしたぞ、と思うこと。
そしてもし内容を忘れても、必要があれば自分の本に目を通せばすぐ思い出せます。
「読書術」に関する知識が頭の中からすっきり消えてなくなる、「逆ツァイガルニク効果」とも言えるやりかたです。
まさに「完了した出来事についての記憶は、忘れやすい」。
そして最終確認後に本が発売される数週間後、一切その本の内容については考えないようにしていると、出来上がった本に対して「結構面白い」と他人が書いた本のように楽しめるそうです。
忘れることが、次のインプットになる
多くの人が、「忘れない」「覚える」「記憶する」ことに執着します。
ワタシも本当に「忘れたくない!!」と強く強く願ってきた一人です。
しかし、「書いたら忘れていい」と著者は言います。
むしろ、書いたらすべてすっからかんに忘れるべきなのだと言うのです。
頭を空っぽにすることはとても大切なことなのです。
「忘れる」ということによって、脳に次のインプットのための準備スペースを意識して作り上げることができるのです。
頭の中の「ツァイガルニク断片」を、残さずスッキリ掃除してしまうこと。
それで脳が確実に軽くなります。
著者は、本を執筆し終えて片付けが済むと、猛烈に本が読みたくなるそうです。
ただし、書き終えた本とは全く違うジャンルになります。
たいてい次の執筆テーマは決まっているので、Amazonで関連本を10冊程度注文して読み始めます。
こうして数珠つなぎに読書が続いていくのです。
脳の荷卸し
著者はこれを「脳の荷卸し」と呼んでいます。
部屋からも、頭の中からも、知識を全て片付けてしまう。
そのことで、脳の中に膨大な「スペース」を用意する。
あなたも、重要な発表を準備して発表を終えた途端に、その内容をきれいさっぱり忘れてしまう、ということは、ありませんか?
多くの人は、「忘れちゃいけない」と考えます。
「また、発表が回ってくるし」「せっかく覚えたのに」などと思ったり。
しかしそうなると、その内容は「完了していない出来事」になってしまうのです。
その知識の断片があなたの脳メモリを消費してしまいます。
そうなると、次の案件のインプットをしようとしても、モチベーションが上がらないし、本や資料も読み進められません。
思うように頭に入ってこなくなります。
書いたら、忘れていい。
というより、書いたら、忘れるのです。
忘れたとしても、書いたものを見た瞬間、読みかえした瞬間に、知識はありありと思い出されます。
書いておけば、大丈夫です。
あなたの記憶の本体は、そう簡単には無くならないのです。
「記憶の牽引」を忘れるだけのことなのです。
「書く」といことは、無数の「記憶の牽引」を物理的に複製する作業です。
だから、書いたら忘れても、すぐに思い出せます。
忘れることこそ、最強の記憶術なのです。
忘れてしまうということは、「罪」だと思っていましたが、次へのモチベーションにつながる「脳の荷卸し」だったのですね。
「記憶」の定着に対して、「6時間以上眠ると沢山入る」「運動機能を連動させると効率がいい」「楽しく」と教えてもらいました。
しかし、それ以上に「忘れてしまう」ことに対しても、「書いておけば大丈夫」「本質的なものは、忘れていないから牽引できるものを残すだけでいい」「SNSを活用すると上手くいく」などと、安心材料をたくさんくれました。
そして、「忘れることも大事」。
「脳メモリの解放」が、次の学びへの猛烈なモチベーションの呼び水になるからです。
夏が目の前までやってきましたね!
青空がまぶしい1日でした。
海が恋しくなる季節です。
睡眠をたっぷりとって、明日もすてきな1日にしましょうね。
では、また。