自己信頼を高めるためには、感情を解放することが大事です。
でも、それは「感情を誰かにぶつける」とか「感情を爆発させる」という意味ではありません。
当たり散らしても、気分がスッキリしないでかえってうつうつとしてしまいます。
感情が解放されている状態とは、我慢することなく自分中心の状態にあることです。
こんばんは、ラブです。
自己信頼の感覚を実感しよう
つまり、厳密には勘定は解放されている状態と、蓄積されている状態とがあります。
その違いを一言でいうなら、”我慢しているかどうか”との違いといえるでしょう。
あるいは、自分中心でいるのか、他者中心に陥っているのかの違いとも言えるでしょう。
感情が解放されている状態とは、我慢することなく自分中心の状態にあることです。
目に見えないかもしれませんが、感情をエネルギーとして捉えると、理解しやすいでしょう。
感情を解放させることと、感情を爆発させることは、まったく意味が異なります。
エネルギーが循環していれば、清らかな水が滞りなく循環するような気持ちよさ満足感を覚えます。
これが「自己信頼」の感覚です。
無意識と顕在意識の差は?
スゴイ自分になれないのは、どうして?
勘定を解放できれば出来るほど、自分に対する信頼度も高くなっていきます。
感情を否定的にとらえて抑えている人は、感情の解消にしかたを知りません。
知らないからこそ、感情を厄介者扱いしたり。
でも、そういう人は、自分ではどんなに自信を持っているつもりでいても、なぜか「うまくいかない」ということになるかもしれません。
たとえば、
「私は自信に満ちている。私には能力があります。仕事がどんどんうまくいっている」
こんな”すごい自分”になろうとするための本はたくさん出版されています。
なれそうでなれない、”すごい自分”。
どうして上手くいかないのでしょうか。
顕在意識と無意識のどちらの願いがかなう?
それは、”顕在意識の自分”は自信があると思い込んでいても、”無意識の自分”はそう思っていないからです。
たとえば、職場で、上司がこう言ったとします。
「重要な仕事をあなたに負かせます。絶対うまくやってよ」
あなたは顕在意識では、必ず成功させたいと奮起します。
ところが、あなたの無意識は違っています。
重大な役割を引き受けることに恐れを抱いているかもしれないのです。
にもかかわらず、日ごろから自分の感情を抑えることが当たり前になっているあなたは、”自分が恐れている”という自覚すらありません。
・顕在意識のあなたは、やる気になっている。
・無意識のあなたは、責任の重さに恐れを抱いている。
こんなふうに、あなたの”顕在意識”と”無意識”とが一致していないとき、叶うのは無意識の方です。
なぜなら、それが無意識であても、あなたが感情のレベルで強く実感しているのは、やる気よりもそれ以上の「怖れ」だからです。
怖れた通り、このプロジェクトは初期段階で頓挫しました。
このとき顕在意識のあなたは
「こんなに努力したのに、どうして上手くいかなかったんだ」
と悔しい思いに駆られるでしょう。
でも、無意識のあなたは同時に、その怖さを回避できて「ああ、よかった」と胸をなでおろしているのです。
「最終的に失敗した」という結果に直面するよりは、途中で頓挫した方が、まだあなたの心は、その責任の重さに耐えられるからなのです。
感情は自分の内側から発せられる情報としてカウントする!
感情と向き合ってみる
あなたがもし、もっと自分の感情を大事にしていたら、上司から頼まれた重要な仕事を引き受けることが”怖い”と自覚できたでしょう。
感情を表現する言葉に多くの人敏感なのは、感情をあまり肯定的にとらえていないからです。
でも、自覚できないよりも、自覚できた方が、はるかに良いのです。
怖いということは、別の言い方をすれば、「自信がない」ということです。
自分が怖がっていることを認めたくない人は、自信がないという言葉を使った方が、気分的にラクでしょう。
「自信がない」という気持は認められても、「怖い」ということを認められない人が少なくありません。
でももし、さきほどのような状況の時、あなたが「怖い」という自分の感情を認めることができれば、「何を恐れているのかを具体的に知る」ことができます。
それがわかれば、上司に相談したり、同僚に協力してもらったり、できない部分を依頼したりという風に、その恐れに対して具体的に対処することができるのです。
ところが、感情を大切にしない人は、こう言います。
「自分が恐れているんだと認めたらどうなるんですか。
怖くても仕事なんだから、簡単に降りることなんてできないんです。
やるしかないんですよ」
というふうに、「やるかやらないか」という極端に2分化した発想しか浮かばないのも、感情を大事にしていない人たちの特徴です。
自分の内側から発せられるメッセージを見逃さない
感情は、自分の内側から発せられる情報であり、メッセージであり、警告です。
あなたが何らかの感情を感じた時、目の前では何かが起こっています。
プラスの感情を感じるのであれば、プラスの出来事が起こります。
マイナスの感情を感じるのであれば、マイナスの出来事が起こります。
当たり前ではありません。
漠然と「自信がない」とつぶやいていたり、「怖い」という気持を感じていただけでは、そこから何も進展しません。
しかし、感情そのものを「情報」だと捉えると、どうでしょうか。
マイナスな感情を感じる時、理由もなくマイナス感情を感じているわけではなく、”具体的な出来事”が怒っているのです。
そこに焦点を合わせてしっかり向き合うことが、自信をつくるきっかけになるのです。
自分の感情は、状況把握のための高感度センサーだ!
マイナス感情の活用法
マイナス感情を無視していれば、「自信がない」といったような気分になるし、漠然と感じていれば「なんだか不安。なんだか怖い」といったような思いにとらわれていくだけです。
自信が無くてなんだかふあん、怖いという気持になっていくと、他者中心になってこんな考えが頭をよぎるでしょう。
「うまくいくだろうか。もし失敗したらどうしよう」
さらに先のことを否定的に予測して、
「失敗したら、周囲が自分のことをどう思うだろうか」
などと、ますます自信がなくなるような思考をめぐらしていくでしょう。
こんな思考に陥ってしまうと、実はささいなことでも、とてつもなく大きな問題に直面していて、とても解決できないような気持ちになっていくのは、当たり前です。
「怖くても、仕事なんだからやるしかないんだ」
などと考えれば、懸命に自分の感情を抑えたりコントロールしようとして、かえって自分の感情に振り回されて悪戦苦闘してしまいます。
対照的に、マイナス感情を感じた時、それを情報と捉えれば、マイナス感情を状況把握に活用できます。
例えば、あるプロジェクトが計画通りに進行せずイライラして部下に当たってしまったとします。
このように自分の感情に気づくと何が起こったのかがわかります。
自分の感情に気づくと、どんな出来事が起こって、こんな感情になったのか、困った局面でも解決すべき問題が見えてくるのです。
感情は情報として「具体的状況」を捉えることができます。
「小さな感情」のうちに処理すると争いは起こらない
感情に早めに気づくほど処理能力が高くなる
感情に気づくことのメリットは、他にもあります。
自分の感情を情報として捉えるならば、自分の感情をできるだけ早めにキャッチできれば、その分だけ早めに対処できます。
さきほどの例では、部下を怒鳴ってしまいました。
感情が蓄積すると爆発することがありますが、怒鳴ったところで問題が解決するわけではありません。
人間関係にまでヒビが入ってしまいます。
相手の態度にだけ焦点を当てて、他者中心的に感情をぶつけると、ぶつけてもスッキリしないだけでなく、解決すべき課題からもどんどん外れてしまうでしょう。くれぐれも
「だから、感情を抑えるしかないんだ」
などと思わないでください。
根本的にそこから間違っているのです。
たくさんの感情を我慢してしまうから、抑えたりコントロールしなければならない、と発想してしまうのです。
たとえばこのケースの場合、仕事の段取りを統括しながら
「そういえば、あれはどうなったんだろうか?担当は誰だっけ?」
と、ふと疑問に思いました。
「ああ、また、あいつか」
そう考えた途端、あなたは微妙に苛立ちを覚えました。
この「微妙な苛立ち」が情報です。
もしあなたがこのとき、これを情報として捉えることができれば、
「そうだ。彼にもう一度、確認しておこう」
などと、もっと早めに適切な対応をとることができていたでしょう。
されにそうすることで、部下に当たる、というのを避けることもできたでしょう。
こんなふうに、自分に起こる「小さな感情」を情報として捉えることができれば、物事を速めに対処できるので、争いも起こりにくくなるのです。
マイナス感情に気づくと自分の”生の姿”が見えてくる
無意識は想像以上に敏感
どうして「ああ、あいつか・・・」と思い出しただけで、かすかな苛立ちを覚えたのでしょうか。
それは、あなたが彼についての過去の様々な「仕事がイマイチ遅い」「指示を出しておかないとなかなか動かない」などの彼についての残念な情報をすでに収集しているからです。
とはいっても、これは無意識の領域の話です。
私たちは過去から現在まで無数の経験をしています。
忘れてしまいがちですが、これは顕在意識にのぼらないだけで、無意識の記憶の海のどこかにしまい込まれています。
そんな過去のデータから、彼の仕事ぶりから未来に何が起こるかもすでに予測できています。
無意識はそれを察知し、その予測を感情として、あなたに伝えてくれているのです。
小さな感情が未処理のままあなたの中に保たれ蓄積していき、飽和状態になると、爆発してしまえば怒鳴りたくなってしまうのです。
その「ああ、あいつか」の時点でその無意識からくるモヤッと感。
その時点で「なんで自分はモヤモヤするのか?」と一歩考え、情報として捉えてみる。
「う~ん、彼が心配なんだな!」と思ったら、先に彼に具体的な仕事の期日とやりかたを指示しておくのです。
こうして自分の”生の姿”があらわになる
もう一つ重要なのは、部下のことではなく、自分自身のことです。
自信をつけるためには、他者ではなく、あなたが「自分自信を知る」ことが大事です。
あなたがマイナス感情を持ってしまうのは、部下がそうさせているからとも言えます。
しかし部下と関係なく、自分自身が「マイナス感情を抱いてしまう」とも言えます。
ここが重要なポイントです。
では、「怒ってしまう」ということを自分の問題として捉えた場合、どうして怒ってしまうのでしょうか。
もしかしたら、
・人とのコミュニケーションが苦手で、つい話し合うのを避けてしまう。
・どんな言い方をして注意していいかわからない。
・問題があるのはわかるが、具体的にどこをどう処理したらいいのかがわからない。
といったことがわかってくるかもしれません。
無意識が、部下の言動パターンを熟知しているように、あなた自身も自分の言動パターンを熟知しています。
そのため、自分の感情を大事にすると、自分自身の”生の姿”が浮かび上がってくるのです。
自分の生の姿に対する理解が深まれば、感情を解放しながら冷静に物事が対処できるようになり、それが自信へとつながっていくのです。
感情のセンサーである無意識のモヤッと感。
ちょっと活用してみたいと思いました。
今週もお疲れさまでした。
明日は、少しは休めますか?
ゆっくり眠ってすてきな夢が見られますように!
では、また。