テストでいつも90点台、あと一歩のところでケアレスミスや詰めの甘さに泣いた人、いますよね。
あなたが100点をとれなかったのは、
「物事を最後までやり遂げることが苦手だから」。
この原因は「おっちょこちょい」では、なかったのです。
「家につくまでが遠足です」の法則
「100点がとれそうで、とれなかった」のは、勉強途中で「ま、こんなもんでいいだろう」と投げ出してしまったせいです。
つまり原因は、「おっちょこちょい」ではなくて、「最後までやり通すという作業が苦手」だから。
100m走でタイムを縮めるための一番簡単な方法は、ゴールテープを105mのところに設置することだそうです。
人は、どうしてもゴールの手前でどうしても力を抜いてしまうものです。
だから、105mにゴールテープを設置すれば、本当のゴールでは、あなたはまだ全力疾走の真っ最中にいて、タイムを大幅に縮められます。
気づきポイント
日々の生活には、ゴールを後ろにずらしたほうが良いことが、たくさんある。
たとえば、小学生の遠足で、学校に帰ってきてから先生が
「気をつけて帰りましょう。家につくまでが遠足ですよ」
と言うのは、理に適っているのです。
「学校に戻ったら遠足終了だ!」と思っている小学生は、遠足で完全燃焼しきって、その下校時には抜け殻になってしまいます。
だから、先生が事故に遭わないように、改めて注意するのです。
それは、大人になってからも言えることです。
「卒業するまでが大学入試です」
→こう思っていれば、五月病はない
「掃除機を片付けるまでが、お掃除です」
→部屋がきれいになっても、掃除機出しっぱなしだと意味がない
「ポストに投函するまでが、礼状書きです」
→せっかく丁寧に書いた礼状も、うっかり投函忘れすると届かない
「よーし、これでおわりだ!」と思った瞬間に「家につくまでが遠足です」と思いだして、ゴールをちょっと長く設定してみると、最高のフィニッシュが飾れるかもしれません。
ジャパネットたかたの法則
「もう、どうして『アイツ』は何度言ってもちゃんとしてくれないんだ~?」
会社や家族、友人、育児、サークルなど、さまざまな状況でそう言いたくなることがあります。
どうしてアイツがちゃんとしてくれないのか?
それは、「あなたがちゃんと言わなかった」からでも、「何度も言わなかった」からでもないのです。
アイツが「その気」になっていないから。
人は、自分で「その気」にならなければ、何度同じことを言われても動きません。
ところが、言う側が「あること」を変えると、その気になって動き出します。
気づきポイント
接続詞を変えること
話をするときの「接続詞」を変えるだけで、人を動かす能力は、格段にアップしてしまいます。
たとえば、著者の長男は、国語が苦手で算数が得意。そこで
「おまえは算数の成績は良いんだよね。でも、国語の成績がなぁ、いまいちだね。もうちょっと国語の勉強をがんばろう!」
こう言われると、子どもは「叱られた」「けなされた」と感じます。
「でも」という接続詞を使うと、「でも」より前がほめている言葉もひっくるめて、すべて否定されてしまった、と相手は感じてしまいます。
そして、否定された相手は、動きたくなくなってしまいます。
では接続詞を変えて、こういう言い方ならばどうでしょう?
「お前は算数の成績は良いんだよね。だから、さらに国語の成績もよくなると、すごいことになるよ。だから、国語もがんばってみよう」
こんなふうに言われたら、やる気が出ますよね。
接続詞を
「でも」→「だから」「さらに」
に変えるのです。
「お前は、営業成績は良いいのに、遅刻が多いからダメなんだよ」
→「お前の営業の成績は良いんだよ。
だから、遅刻を失くすだけで、さらに評価は上がるよ。
そうなると、さらにボーナスまであがっちゃうんじゃないの?」
前文を否定する接続詞の「でも」「けれど」、接続助詞の「のに」を
前文を肯定する接続詞の「だから」「さらに」「しかも」「そのうえ」
に変えていくことです。
この法則を日本で最も使いこなしているのが、ジャパネット。
高田社長は、「のに」「でも」「けれど」を使いません。
「今日ご紹介する商品は、こ~んなに素敵な商品です。
だから、皆さんにご紹介したいのです。
しかも、こ~んなに安い価格で。さらに、これもおつけします。
そのうえ、金利手数料サービス!」
あのフレーズは、本当に電話したくなっちゃいますね。
相手の良いところを見つけて、それを伝えること。
そして、接続詞は「だから」「さらに」「しかも」「そのうえ」を使う。
こうしたことが、相手のやる気を引き出すのです。
今日もお疲れさまでした。
ゆっくり休んでくださいね。
では、また。