街のイルミネーションが素敵な季節になりましたね。
でも、あれこれと心が気忙しいときでもあります。
あと14日で今年も終わりです。
この大切な時期に「ひとり時間」を充実させて、自分を振り返ったり、来年こんなことをしたいな~なんて計画したりしたいもの。
しかし、このクリスマスムードの中で・・・・、いかにひとりを楽しめるのか?という大きな問題が!
そこで、「ひとり時間」の上手な作り方を勉強しようと思います。
ひとり時間をどうやってすごしたらいいか、わからない
本著では、今日からでもすぐに始められる身近な場所で出来る初級編から、ひとり旅をする最上級編まで、「ひとり時間」ビギナーにも無理なくステップアップできるようにやさしく説いてあります。
読み進めていくうちに「ひとり時間」の楽しさ、そして「おひとりさま」という言葉にこめられた真意をゆっくり理解できるようになっています。
著者の希望は、読んだことをきっかけにすべての人に「おひとりさま」スピリッツが芽生えることです。
そして、読んだ人がますます元気になることです。
「おひとりさま」の真意
「おひとりさま」という言葉がメディアに出てから、もう10年がたちます。
もともとあった意味からは、その言葉はひとり歩きしてしまいました。
「寂しい」というイメージを抱く方も多いかもしれません。
言葉の解釈は人それぞれで、時代とともに考え方といっしょに移り変わるものです。
しかし「おひとりさま」というやわらかな言葉の裏には、ほかの意味がありました。
「おひとりさま」は、精神的に自立した人のことを指します。
ひとりでも楽しんで食事や旅ができ、それでいてほかの人ともうまく共存できる大人、といったところ。
この考え方を提唱したのはストーカー研究の第一人者としても知られるジャーナリストの故・岩下久美子さんです。
岩下さんは不慮の事故で亡くなってしまい、遺作となった『おひとりさま』(中央公論社)は、多くの人に支持され、メディアを通じ、その概念は瞬く間に広まってゆきました。
ここで岩下さんが説いた「おひとりさま」の概念は以下の通りです。
1「個」の確立ができている
2”自他共生”していくための、ひとつの知恵
3仕事も恋もサクセスするために、身に着けるべき生き方の哲学
4individual
5通常は、一人客に対する呼称
ここで、「おひとりさま」は「シングル」とは別物であることがわかります。
実は「おひとりさま」誕生の裏には、岩下さんが研究していたストーカーが大きくかかわっています。
『人はなぜストーカーになるのか』、『ウ”ァーチャルLOVE』を執筆する中で、彼女はひとつのことに気づきます。
それはストーカー気質を持っていたり、出会い系サイトにはまる人は、ひとりでいられない人が多いということです。
そうしたタイプの人は自我が確立されておらず、誰かに依存することで自分を保とうとします。
岩下さんは「なぜ人間として当たり前の自立ができないのか?」と疑問を抱きました。
どうしたら彼らは自立できるのか。
そもそもなぜ彼らはひとりでいられないのか。
「個」の確立を追求しているうち、自分の寂しさを他人で埋めようとしない「おひとりさま」という世界観が少しずつ出来上がっていきました。
そして今までなんとなく使っていた「お一人様」という言葉に独自の定義をし、深い意味合いを持つ「おひとりさま」を確立したのです。
「おひとりさま」という言葉のイメージからひとりで行動することや、「孤独」と混合されやすいためシングルと勘違いされがちですが、それらと「おひとりさま」は、まったく違います。
「おひとりさま」はネガティブなどころか、「自分」をしっかり持ったポジティブな人のことです。
「おひとりさま」は、誰もが身に着けるべきメンタル・マナー
誰に依存することなく、自分の足でしっかり立つことのできる人。
そんな「おひとりさま」はメンタル・マナー上手です。
食事のマナーと同様に、他人と快適な時間を共有するための最低限のエチケットです。
メンタルで守るべきマナーのひとつが、「相手に依存しないこと」。
自分の人生を誰かに託してしまうのは、大きな間違いです。
昔のドラマには「私を幸せにしてね」というセリフがありましたが、あんな自分本位のセリフは今どき聞かないかもしれません。
「私を幸せにしてね」と言うということは、離婚したとたんに「あの人のせいで人生がめちゃくちゃになった」と思うのかもしれません。
パートナーを選ぶときに、相手に自身を犠牲にしてまで一緒になってほしいと願ったりはしないものです。
しかし、パートナーに依存すればするほど、それだけ相手に大きな精神的負担を負わせることになります。
どんな大木だって、過度の重さがかかれば倒れます。
人間もおなじこと。
どちらかの依存度が高くなれば、相手はもちろん自分までも倒れてしまいます。
自分の人生は、誰かによって左右されるものではありません。
自分自身の手で切り開いていかなくてはなりません。
不幸になろうが、幸福になろうが、結果はすべて自分が責任を持つもの。
それが「個」の人間としての基本ですね。
今は「幸せにしてね」ではなく「一緒に幸せになろうね」というセリフの時代です。
自立した者同士がいっしょになってはじめて、共同生活はうまくいきます。
そのためのメンタル・マナーが「おひとりさま」なのです。
この「おひとりさま」スピリッツは、パートナーに大きな安心感を与えます。
それぞれが自分の足で立っているので、共倒れすることもありません。
もし片方が倒れてしまっても、立っている方が手を差し伸べることもできます。
この安心感こそ、ふたりを強いきずなで結びつけます。
「ひとり時間」で「おひとりさま」な人をめざす
ポジティブで、「自分」をきちんと持っていて、そのうえひとりでも誰とでもうまくいく術を知っている。
そんな「おひとりさま」になるためにはどうしたらよいのでしょうか?
それにはまず、「ひとり時間」を楽しめるようになることです。
「自己との対峙」などと難しいことは考えず、カフェでランチなど身の丈にあったことからはじめてみましょう。
ひとつクリアできたら、その次へといったように段階を踏みながらステップアップするうちに、ひとりならではの楽しさがわかってきます。
そして「ひとり時間」を過ごすうち、ひとりでいることの大切さを会得し、徐々に「おひとりさま」の極意を理解できるようになります。
「ひとり時間」というと、パートナーのある人は、蚊帳の外のような気がしますが、「おひとりさま」はシングルを目指すものではありません。
むしろパートナーがいる人にこそ「ひとり時間」は必要です。
パートナーに気兼ねして友人との付き合いを楽しめなくなりがちな人もいますが、そうしているうちに自分の時間を無意識に犠牲にするようになります。
ひとり時間を楽しむことに怪訝な顔をするパートナーもいます。
著者の知人の旦那さんはそのタイプで、知人はひとりでカフェに行くことも許されず、メイクや服装もチェックされ、報告してから出かけても30分ごとにチェックの電話。
上り調子だった彼女の仕事は途中で断念となり、今はただひたすら旦那と猫の世話をすることだけが彼女の生きがいになりました・・・。
個人の時間さえ束縛するパートナーは、相手の魅力さえ半減させてしまうのですね。
しかし、そんなパートナーだったとしても、自分を輝かせ続けたいと真剣に思うのなら「自分」をしっかり持っていなければなりません。
そのためには、常に「個」としての自分の存在を意識させてくれる「ひとり時間」が必要です。
最初のうちは文句を言われることも、多々あるでしょう。
でも、あなたの人生の生き生きとした笑顔を見れば、徐々にそうしたこともなくなってくるかもしれません。
そうした輝く人をさしおいて、パートナーはよそ見はしません。
あと14日で新しい年がやってきます。
雑事に追われるのではなく、もっとひとりの時間を大切に過ごしたいと思いました。
寒い日が続きますが、体を大切にしてくださいね。
明日は日曜日ですね。
ゆっくり休んで良い夢を。
では、また。