思考は”良くも悪くも”現実化します。
自分が思ったこと、考えたことが現実になるには、3つのポイントがあります。
1つ目のポイントは、日々使っている言葉(口ぐせ)を変えることです。
たとえば、「ついてないなぁ」「つまらないなぁ」が口ぐせの人は、「つまらないこと」「ついていないこと」が起こります。
2つ目のポイントは、日々の想像(イメージ)することを変えることです。
たとえば”今月は、売り上げ目標いかないかなぁ・・・・”とイメージしている人は、やっぱり達成できません。
でも、”楽しく売り上げ目標を達成するぞ~”とイメージしている人は、楽しく売り上げ目標を達成することができます。
3つ目のポイントは、自分の感情とうまくつきあうことです。
いつも怒ってばかりの人や、不安ばかり抱いている人は、やっぱりうまくいきません。いつも平常心で「うまくいく」と思っている人は、やっぱりうまくいきます。
では、この3つのポイントを上手に活用するには、どうしたらいいのでしょうか。
ずばり、毎日を上機嫌(斎藤一人さんは『上機嫌』を『上気元』と書きます)で暮らすことです。
本著では、毎日を上機嫌に暮らす方法を、紹介しています。
あなたに起こっていることは、すべてあなたが考えたことが現実になったもの
「思考は現実化する」という言葉があります。
自己啓発本での常套句であり、多くの成功者が口にしている言葉です。
ナポレオン・ヒルが鉄鋼王アンドリュー・カーネギーへのインタビューを機に、20年間で500人以上の成功者を研究して書いた本、『思考は現実化する』(きこ書房)は、全世界で7000万部以上売れ、今でも”思考は現実化する”をテーマにした本がベストセラーになるなど、売れ続けています。
その反面、自分の希望をかなえられず、夢をあきらめたり、目標を見失っているのも事実です。
そもそも「思考は現実化する」というのはうそなのでしょうか?
著者の実感として、「思考は現実化」します。
ただし、より正確に言うならば、
「思考は”良くも、悪くも”現実化する」
のです。
たとえばもし、あなたの願いが現実化しないのであれば、それは心のどこかに「どうせ無理に決まっている」といった、行動にブレーキをかける想いがあるのかもしれません。
また、「ついてないなぁ」とか、愚痴や不平不満を言っていると、そういったものも現実化してしまうのです。
北海道の田舎で育ち、学歴もお金もなかった著者が、ポケットマネーで5億円のペントハウスを買えるまでになれたもの、「思考が現実化した結果だ」と思っているそう。
本著では、累計納税額日本一の大実業家である斎藤一人さんと著者が出合い、どのようにして著者の思考が変わっていったか、そしてどのように「思考が現実化する力」を使って、幸せや豊かさを手に入れ、夢を実現していったかを、具体的に説明しています。
日々使っている言葉が、あなたの人生を決める
・・・斎藤一人さんに関する本を読んできて、ワタシも言葉を変えていきましたが、これは確かに効果が高いものでした。
人は誰しも、一度や二度は「自分を変えたい」と思ったことがあると思います。
しかし、そう思って張り切って、「これで自分は変われる!」と思うことでも、しばらくすると、もとの自分にもどっていたり・・・。
思考を現実化する入り口は、素晴らしい目標を掲げることも大切ですが、まずは身近なところから変えることが肝心です。
一番あなたの”思考”の近くにある”あなたの言葉”を変えることが大切なのです。
言葉が変わると、起こる現象が変わります。
起こる現象が変われば思考が変わり、考えたことが現実になっていきます。
願い事は言葉にして言うと、早く現実化する
「使う言葉を変えたくらいで、人がそう簡単に変わるわけがない」
と思うかもしれません。
でも、言葉を変えれば確実に起きる現象は変わります。
たとえばお蕎麦屋さんに行って、どんなに強く「きつねうどんが食べたい!」と思っても、口に出して「天ぷらそばをください」と言えば、出てくるのは天ぷらそばです(笑)。
言葉は具現化します。
あなたが使う言葉があなた自身を形成し、あなたを導いていくからです。
なにか願い事があるとき、心の中で強く願うことも大切ですが、実際にそれを言葉にしていった方が早く実現します。
「仕事を見つけたい」という場合も、実際にそれを言葉にして言えば、聞いた人が「あそこの会社、募集してたよ」とか、「うちの会社で働かない?」というように、発した言葉に反応するからです。
言葉はあなたの想いを伝えるエネルギー
相手のことを大切に思うのでも、心の中で思うだけでなく、言葉にして「あなたのことが大切なんだ」とか「愛してるよ」と言葉にしていった方が、何百倍も相手に伝わります。
それはただ「大切なんだ」「愛している」という”意味”が伝わるだけではなく、あなたの想いが言葉に乗ることでエネルギーになって、相手に伝わるのです。
たとえば、言葉の意味を理解できない動物や植物に対しても、「ありがとう」とか「かわいいね」といった言葉をかけていると、それは必ず伝わります。
女優の川島なお美さんがした実験で、同じ品質のみかんを瓶に入れたものがあります。
1つ目の瓶には「ありがとう」と書いて貼ります。
2つ目の瓶には「ばかやろう」と書いて貼ります。
3つ目の瓶には”無視・無関心”でなにも張らずにおき、その3つを2か月間冷暗所に放置しました。
すると、「ばかやろう」と書かれた瓶のみかんは、泣いているかのように悲しげに白いカビが生えました。
そして、なにも書かれずに無視された瓶のみかんはもっと悲しげに真っ白なカビに覆われました。
ところが、「ありがとう」と書かれた瓶ぼミカンにはカビひとつ生えず、みずみずしいままだったそうです。
良いドラマは 良いセリフによって作られる
目には見えない様々な電波がこの地球上に行きかっているように、言葉もときに電波のアンテナの役割を果たします。
たとえば、「うれしいなぁ」とか「ありがたいなぁ」という言葉を発していると、また「うれしいなぁ」「ありがたいなぁ」と言いたくなるような出来事が起きます。
逆もしかりです。
「ついてないなぁ」とか「ばかやろう」という言葉を使っていると、そう言いたくなるような出来事を引き寄せてしまうのです。
あなたが楽しいバラエティー番組を見たいのであれば、そのチャンネルに合わせれば観ることができます。
たまたまつけたチャンネルがホラー番組で、それを観たくないのであれば、テレビを消すか、ほかのチャンネルに変えれば観ずに済みます。
それと同じことが、あなたの目の前で起きているのです。
あなたに起きている出来事が「楽しいこと」なら、それはあなたが楽しいことを考えたり、楽しいことにつながる言葉を発していたからです。
「つまらない」とか「おもしろくない」と言いながら「楽しいこと」を引き寄せることはできないのです。
映画でもテレビでも、ドラマを作るには必ず台本があります。
良いドラマは、良いセリフによって作られるといっても過言ではありません。
「事件は会議室で起きているんじゃない、現場で起きているんだ!」
「明日には明日の風が吹く」
といったセリフは、それだけでその作品が連想できるくらいインパクトがあります。
また、1つのドラマでもセリフを少し変えることで、「悲劇」にも「喜劇」にもできます。
あなたの人生の主役はあなたである
これとまったく同じことが、あなたの人生にも当てはまります。
あなたの言った言葉、つまりセリフがあなたの人生を決めます。
そのセリフ次第で、あなたの人生は「悲劇」にも「喜劇」にもなり、「ハッピーエンド」にも「サクセスストーリー」にもなるのです。
そうだとするなら、あなたはどんなドラマを生きたいですか?
そして、そのドラマにあったセリフを発していますか?
あなたは、あなたの人生の主役であり、監督であり、脚本家でもあります。
さらに言えば、相手やまわりの人たちの人生の「悪役」にも「名脇役」にもなることができます。
そうやって考えてみると、何気なく使っている言葉がどれだけ大切かわかってきますよね。
「ついてる」ことがなくても「ついてる」と言ってみる
言葉の大切さはわかりましたが、では、実際にどんな言葉を使えばよいのでしょう。
簡単に言えば、自分の心が明るくなったり、楽しくなったり、うれしくなったりする言葉で、周りの人も同じような気持ちになれる言葉を使えばいいのです。
とはいっても、なかなかそういう言葉が思い浮かばない人もいます。
そういう人はまず、次のような「天国言葉」を言うようにしましょう。
愛してます
ついてる
うれしい
楽しい
感謝しています
しあわせ
ありがとう
ゆるします
それと同時に、次のような「地獄言葉」を言わないようにすることも大事です。
恐れている
ついてない
不平不満
グチ・泣きごと
悪口・文句
心配ごと
ゆるせない
「天国言葉」をたくさん言っていると、また言いたくなるような、しあわせなことがたくさん起きるようになります。
逆に「地獄言葉」を言っていると、もう一度こういう言葉を言ってしまうようなイヤなことを引き寄せてしまうのです。
「天国言葉」は思っていなくても 口に出して言うことが大事
天国言葉をたくさん使っていると、”しあわせ物質”と呼ばれる脳内ホルモンのセロトニンが分泌されます。
セロトニンは精神を安定させる働きがあるので、不安やイライラした気持ちを和らげてくれるのです。
なにかイライラしたり不安な気持ちを引きずっていると、体は硬直し、血液の循環が悪くなり、さらに悪い状態を引き寄せてしまいます。
そんな状態では実力も発揮できませんし、あなたの魅力も半減してしまいます。
「泣きっ面に蜂」「弱り目に祟り目」ということわざがあるように、悪い状態はそのままにしていると、さらに割る状態を引き寄せてしまいます。
つまり、「天国言葉」をいつも言っていると、”いいこと”が起きればその状態が長続きし、”悪いこと”が起きても、すぐに入り返しができるようになるのです。
脳の補正機能を利用しよう
また脳には、足りないものを補おうとする機能があります。
体に栄養が足りないと、その栄養を補える食べ物を無性に食べたくなります。
同じことが、「天国言葉」を使っていると起こるのです。
たとえば、「しあわせだなぁ」と言っていると、脳は一番しあわせな瞬間の感覚を覚えているので、そこに足りないものを無意識に補おうとします。
「ついてる」という場合も、いつも「ついてる」と言っていると、脳は無意識に「ついていること」を探します。
つまり、言っている状態に足りないものを、脳は勝手に探したり、無意識に補う行動をさせようとします。
言葉を上手に使いこなす3つのコツ
それでも人生、イヤなことがあったり、腹が立つ日もあります。
そんなときのためのコツの1つが、先にも言ったように思っていなくてもいいから口に出していうこと。
イヤなことがあって心の中では「ついてないなぁ」と思っても、とりあえず口に出して「ついてる!」ということです。
第2のコツは、プラスのことを探して「天国言葉」を使うこと。
道で転んでひざをすりむいたら、「骨折しなくてよかった~。すりむいただけで済んで、ついてる!」というのです。
なにかで失敗したら、「うまくいかない方法がわかって、ついてる!次は改善してうまくやろう!」と言えばいいのです。
そして、第3のコツは、最後に必ず「天国言葉」を言うことです。
たとえばタクシーに乗って、「新宿に行ってください」といっても、「やっぱり新小岩に行ってください」と言えば、タクシー運転手は新小岩に向かいますよね。
それと同じです。
「終わり良ければすべて良し」といいますが、「天国言葉」締めれば、そのことが次に続きます。
とにかく最後は「天国言葉」で締めるようにしていると、それまでは「ばかやろう!」と怒鳴っていたのが、「ばかだなぁ」となり、「もう、しょうがないなぁ」と言葉がどんどんやわらかくなっていきます。
そうやって少しずつでも「天国言葉」を言う習慣をつけていくと、いつの間にか「地獄言葉」を使う機会も減って自然と「天国言葉」が出てくるようになるのです。
今年が終わるこの時期だからこそ、思考を現実化していく習慣をつけてみたいな、と思いました。
寒いからあたたかくしてくださいね。
では、また。