仕事は自分でとりにいく。
これは、LINE株式会社で活躍する人に共通するシンプルな行動原理です。
「この仕事がやりたい」「このプロジェクトには、私がいたほうがいい」と、自分で仕事を取りに行って、そのままやり切ってしまう。
部署やチームの垣根にとらわれず、「面白そうだ」「自分の力を活かせる」と思ったら、遠慮なく仕事に突っ込んでいく。
そんな人が、どんどんと自分の可能性を広げていくのです。
「やりたいこと」を仕事にする
著者は、そんな彼らの働き方をとてもうれしく思っています。
なぜななら、「仕事は与えられるもの」と考えている限り、自分らしく生きることはできないからです。
人間はやりたくないことを我慢してやり続けるよりも、やりたいことをやって生きていく方が幸せだと思います。
それに、やりたいことだからこそやる気も出る。
当然、結果も出やすい。
これは著者自身の実体験から確信していることです。
著者のキャリアは挫折から始まりました。
大学を卒業して、日本テレビ放送網に入社。
子どものころから音楽に打ち込んできた著者は、音楽番組の制作にかかわることを希望していました。
ところが、配属になったのは、コンピューターシステム部門。
ひたすら裏方の仕事ですから、「なんで自分だけ?」と、半年ほどふて腐れていました。
でも、腐っていても埒が明かない。
「どうせやるなら、とことんやろう」と思い直して、コンピューターを本格的に勉強。
いくつか資格を取って、社内で最もコンピューターに詳しい存在のひとりになりました。
しかし、それでもハッピーになれませんでした。
それなりに仕事ができるようになると、いろんな人に頼られるようになります。
その結果、番組制作の部門への異動がますます難しくなったからです。
転機は突然訪れました。
ちょうどそのころ、インターネットが登場。
「これはすごい」と思いました。
テレビとネットを融合させれば、今よりもっと面白いことができる。
そう考えた著者は、「受け身」の仕事の仕方を辞めました。
コンピューターシステムの仕事をこなしながら、インターネットを活用した仕事を勝手につくりだすことにしたのです。
手始めにやったのが社内向けインターネット・プロバイダーの立ち上げでした。
上司の許可も取らずにやったのですが、”新しもの好き”のプロデューサーから「こんなこともできないか?」「ちょっと力を貸してくれよ」と声がかかるようになりました。
後輩と一緒にクイズ番組を企画したこともあります。
来場したお客様にパソコンを渡して、その場でクイズに答えてもらい、その回答をタレントさんに充ててもらおうという趣向。
著者も番組に出演してシステム操作をしたら、「なんで勝手なことをやっているんだ?」と上司に皮肉を言われたものです。
そのうち、インターネット・ビジネスへの夢がどんどん膨らんでいきました。
ところが、結果を出せば出すほど上司が離してくれない。
いつまでたっても、インターネットシステムの仕事を手放すことができませんでした。
インターネットの仕事に専念たい・・・。
そう思った著者は転職活動を開始。
日本テレビに辞表を提出することになりました。
当時、日本テレビを辞める人なんていないから、社内はちょっとした騒ぎになりました。
そして、退職3日前。
上層部に呼び出されて、こういわれました。
「どうせ辞めるのなら、君が好きなことをやりなさい」
なんと会社は、著者のためにネット・ビジネスの専門部署をつくるというのです。
思いもよらないことで、驚きました。
しかし、著者はようやく「やりたい仕事」を手に入れることができました。
そして、今につながるキャリアが始まったのです。
だから、著者は確信しています。
仕事は与えられるものではなく、自分でつくりだすもの。
これこそ、仕事において、根源的に重要なことです。
「受け身」でいる限り、イヤな仕事が集まるだけ。
それよりも、自分から仕掛けた方が絶対にいい。
はじめは小さくてもいいから、やりたいことをやってみる。
そのために勉強をして、結果を出していれば、必ずやりたい仕事は手に入る。
そして、人生が拓けていくと思うのです。
「やりたいこと」を仕事にしていく。
小さいことでも、ちょっとやってみたいですね!
寒い日が続いていますね。
ゆっくり休んでよい夢を。
では、また。