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猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

「もう一人の自分」と戦う方法~『スタンフォードの自分を変える教室』

一部の行動経済学者らは、自己コントロールのための最も優れた方法は、基本的には「背水の陣」を敷くことだと考えています。

この戦略をはじめに提唱したひとりに、行動経済学者のトーマス・シェリングがいます。

彼は核保有国間の紛争処理に関する冷戦理論によって、2005年にノーベル経済学賞を受賞しました。

シェリングは、目標を達成するためには選択肢を絞り込む必要があると考え、それを「プリコミットメント」と呼びました。

シェリングは、このプリコミットメントという考えを、核抑止力について書いた自分の論文から借用しました。

背水の陣を敷く国は、たとえば苛烈な報復措置に出る方針を明確に打ち出すような国は、報復に二の足を踏むような国に比べ、「たしかにあの国ならやりかねない」という脅威を与えることができます。

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シェリングは、「理性的な自己」と「誘惑にかられた自己」は、相反する欲求のもとに戦闘状態にあると考えました。

「理性的な自己」があなたがとるべき行動をせっかく決めておいても、「誘惑にかられた自己」が望ましくない欲求のままに好き勝手なことをしたら、身を亡ぼすことになってしまいます。

そう考えると「誘惑にかられた自己」というのは、得体のしれない、油断ならない敵です。

行動経済学者のジョージ・エインズリーに言わせれば、「まったく別の人間だと思って、相手の動きを予測し、封じ込めるべく手を打たなければならない」のです。

そのためには、こちらも抜け目なく、大胆に、知恵を絞って行動する必要があります。

そのためには、「誘惑にかられた自己」をよく観察して弱点をつかみ、理性に従わせる方法を見出さなければなりません。

 

著名な作家ジョナサン・フランゼンは、執筆活動を滞りなく行うために、独自の背水の陣作戦を公表しています。

多くの作家や会社員と同様、彼もパソコンに向かっているとインターネットやゲームに気が散ってしまうのが悩みの種です。

フランゼンは「タイム」誌のレポーターに、「誘惑にかられた自己」が怠けたりできないように、自分のノートパソコンを分解したエピソードを語りました。

まず、不要なプログラムはハードドライブからすべて削除しました。

(あらゆる作家の宿敵、「ソリティア」もです。)

そして、パソコンに入っていたワイヤレスカードを取り外し、イーサネットのポートを壊してしまいました。

「インターネットのLANケーブルを差し込んだら接着剤で固定して根元からちょん切っちゃうんだ」

 

ちょん切るまではしなくても、「フリーダム」というプログラムを使えば、あらかじめ設定した時間はネットが接続できないようにできます。

また、「アンチソーシャル」というプログラムを使えば、ソーシャルネットワークやEメールに接続できなくなったり。

 

もしも誘惑がもっと目に見えるようなものならば・・・たとえばチョコレートとかタバコなど・・・かくして施錠してしまうという方法がとれますね。

クッキーを買いたいけれど、いっぺんにひと箱食べてしまいそうならば、金庫に入れてしまう。

また、自分で決めたことを継続して行いたいときは、目標のためにお金を投資するのもよいでしょう。

高額なジムの会費を先払いしてしまえば、さぼれなくなります。

 

シェリングが言うように、この戦略は、核保有量の増大のために投資する国家の思惑に似ています。

たとえ誘惑にかられても、「理性的な自己」の真剣さをよく知っているので、目標を妨げるような真似をしようと思っても、慎重にならざるを得ないのです。

意志力の実験:逃げ道をなくす

さて、あなたも誘惑に駆られておかしな真似をしないよう、先に手を打っておきたくなりましたか?

今週は意識的にそれを行ってみましょう。

あなたの意志力のチャレンジにおいて、次の戦略のどれかを試してみてください。

①決めたことを実行するために手を打っておく

誘惑に駆られて判断が狂う前に、よく考えて手を打っておきましょう。

たとえば、腹ペコになってファーストフードのメニューに負けてしまう前に、ヘルシーなお弁当を家から持っていきます。

ジムのトレーニングに行くなら、前払いをしてしまう。

歯医者に行くなら、さっさと予約をしてしまうなど。

できることはたくさんあります。

あなたの意志力のチャレンジでは、たとえ誘惑に駆られても、理性的な時に決めておいたはずの行動をとれるように、事前にどのような手を打つことができるでしょうか?

②望んでいることと逆のことをやりにくい状況を作る

誘惑に負けそうなときに自分が最もやってしまいそうなことをやりにくくする方法を見つけましょう。

たとえば、自宅やオフィスには誘惑のもとを置かないようにする。

買い物に行くときにはクレジットカードを持ち歩かず、必要な分だけの現金を持つ。

目覚まし時計は部屋の隅に置き、アラームが鳴ったらベッドから出ないと消せない仕組みにする。

たとえ誘惑に駆られても、そのとおりに行動するのを遅らせたり妨げたりするために、どんな工夫ができるでしょう?

③自分にモチベーションを与える

「長期的な健康や幸せに向かって歩んでいくために、アメとムチを利用するのは恥ずかしいことでも何でもない」。

そう語っているのはイェール大学の経済学者イアン・エアーズです。

彼が立ち上げた革新的なウェブサイトstickk.comでは、決心を貫くのに役立ちます。

このサイトの特徴は、”ムチ”で、誘惑に負けて目の前の快楽を味わったら、痛い思いをするようになっています。

減量が成功するかどうかを賭けたり(エアーズ自身、これは大成功しました)、決めた目標を達成できなかった場合はチャリティーにお金を寄付したりすることによって、目先の報酬に”税金”をかけるわけです。

そうすると、報酬の価値自体は変わらなくても痛手が大きくなるので、目先の快楽が大して魅力的に思えなくなります。

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核保有国の理論については、今の情勢的には納得しにくいところもありすぎるのではないでしょうか。

「あいつなら、やりかねない」がリアルすぎます。

 

とりあえず、①をやってみようと思います。

「10分ルール」でおやつをちょっと我慢できました~!

「10分後もまだ欲しかったら、手に入れてもいい」

「時に負けてしまうのも、いいんだ。人間だもの」

と思えると、かえってうまくいくものでした。

 

今日もお疲れさまでした。

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。

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