猫のメメとモエ

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「他人がどう思うか」を”正しく”気に掛ける方法~『スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール』ケリー・マクゴニガル

「他人がどう思うかなんて、気にしないようにしよう」

私たちは、何かとそう思おうとしています。

しかし4月は環境が変化して、新しく関わる人たちがいるために、「他の人はどう思うだろうか?」ということにもいつもより敏感になります。

それは人間の脳に「社会的認知」というシステムが組み込まれていて、他の人が何を考えているか、考えを巡らすようにできているからです。

特に、脳は他の人からの評価に敏感です。

ですから、批判されれば元気をなくし、拒絶されれば苦しみます。

こうした本能を全く無視しようとしても、ほとんどは確実に失敗することでしょう。

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他の人がどう思うか気にすることは、成功や幸福の障害にもなる

それでも、他の人がどう思うか気にすることは、成功や幸福の障害になることがあります。

次の2つの場合、そうしたことが起きがちです。

1つ目は「いい人」ではないと思われるのを恐れるあまり、本当に正しいと思うことをしないで、相手との衝突を避けようとするとき。

2つ目は、強く、有能で、賢いと思われたいとき。

「もろくて、弱い姿を露呈してしまうかもしれない」と、決断を恐れるようになります。

ついには、人の考えを必要以上に重きを置き、気に欠けることで、問題に巻き込まれることがあります。

例えば、他の人からのネガティブな評価が「真実で重要なことだ」と思いこんでしまったり、自分がすべきことややできることについて「自分を気にかけている人の方がよくわかっているのではないか」と、信じてしまうのです。

 

こうした「気にかける」気持ちはすべて、「溶け込みたい」という基本的欲求に根差しています。

こうした欲求はとてもパワフルで心に深く浸透しているため、本当に注意を払うべき「社会的フィードバック」から、私たちを引き離してしまうのです。

例えば著者の知る女性マネージャーが、新しいチームを任された時のこと。

男性優位の業界であることもあり、彼女は「タフで、無慈悲で、厳しいマネジメントスタイル」を取り入れました。

しかし、彼女のチームの士気は衰え、プロジェクトの業績は伸び悩みます。

そこで彼女はチームからのフィードバックを受けますが、その内容は

「彼女のやり方は不快で敵対的な職場環境を生んでいる」

というものでした。

そのフィードバックを省み、真実で直接的なフィードバックに対して耳を傾け、彼女は効果的なアプローチを勇気をもって検討しました。

その結果「本当に強いだけでなく、思いやりもあるチームリーダー」と認識されるようになり、報われました。

何といっても、批判に耳を傾け、チームのために今のやり方を変えるためには、かなりの強さが必要です。

 

どうしたら、「それほど重要ではなく意見」に振り回されずに、「他人がどう思うかきにかける」ことの”メリット”を利用できるのでしょうか。

「他人がどう思うか」を”正しく”気に掛ける方法

①「すべての人を常に満足させることはできない」という事実を、受け入れてください

ある人の意見は、他の人の意見より大事なものです。

そして私たちは、その人がどう思うかを常に意識しがちです。

例えば家族や友達、大切なメンターなどです。

しかし、その人たちに認められたいと強く思ったとしても、彼らが常にあなたと同じ目標や価値観を共有しているとは限らないことを、覚えておくことが大切です。

例えば、著者が今までもらった最悪のアドバイスの1つは、スタンフォードの指導員からのもの。

働き始めて間もないころ、彼は著者の「教えること」に対する情熱を見て、こう注意しました。

「教えることにあまり時間を割かないほうがいい。

そうすることで、科学的なリサーチをし、その結果を出版するといった『本当に大事なこと』をする時間や労力を、消耗してしまうだけだから」

と。

 

著者は、「この人が自分をどう思うか」をとても気にしていました。

しかし、このアドバイスをもらった後、彼が「教える」ことについてどう考えているかは、著者にとってさほど重要でないことに気づきました。

そこで著者は、時間をどう使うかについて、彼の承認を求めるよりも、自分の目標を追求することを選びました。

 

特に愛する人とは、目標が一致しないことがあるかもしれません。

彼らはあなたに幸せでいてほしいと思っていますが、同時に変わらずにいてほしいと思ったり、自分の期待に沿ってほしいと思っているからです。

②目標を負うべきかについて意見を求めるのではなく、目標を達成するためのアドバイスを求めましょう
他人の考えは、重要な情報源です。
ベンチャー(企業)で単独プロジェクトが成功することは、ほとんどありません。
人生で大きな仕事をするときには、必ず周りのサポートが必要になるのです。
そこでカギになるのは、「正しい質問」をすることです。
「この仕事をすべきだと思う?」
ではなく、あなたの目標が何かを知ってもらうことから始めましょう。
その仕事をするにあたり、どんな希望や抱負があるのか。
その人とシェアすると同時に、その仕事に就くことで感じる葛藤について話してみましょう。
その仕事を実行にうつすための「最善の方法」や、心配を克服するための「最善の方法」を考えるのを手伝ってほしい、と頼んでみるのです。
それがいいかどうかではなく、実行するための「最善の方法」を聞き、サポートしてくれるように頼みましょう。
③重要な目標にはすべて、自分なりの「成功の基準」を設定しましょう
自分が望む仕事(やりたい仕事)をしているかどうか、どうやって知ることができるでしょうか?
「自分にとって大事なこと」がはっきりしていれば、その基準を満たしているかどうかのサイン(兆候)を、他者から貰うことは簡単にできます。
 
例えば著者は、教師として、学問的知識だけでなく、人の人生にポジティブな影響を与える講義をしたいと考えています。
ですから授業の合間に
「学生が不愉快に感じているのではないか?」
と気にかけることをやめなければなりません。
 
実際すべての授業で、「学生が抵抗を感じるきっかけになるテーマや演習、課題」を予想し、授業の後にくる苦情や不満のメールも著者は予想できます。
 
でも、著者は”一時的な不満”は、学びの一環だと思っています。
学生が一時的な不満を持つことは、授業をやめる理由にもならないし、「最低の教師」というサインでもありません。
実際、一部の学生が不満を持つのは、「成功の印」なのです。
それこそ、常に学生を満足させ、喜ばせることよりも、もっと重要なことです。
著者が授業のたびに、すべての学生に「自分は正しい」と思ってもらうために、満足してもらおうと一生懸命に取り組んだら、「変化をもたらす講義(変わるための講義)」という著者の目標を違えることになってしまいます。
 
こうした方法に従ったからと言って、
「誰かが自分の能力に疑問を呈したときの痛みが和らぐ」
というわけではありませんし、
「強くていい人だと思われたい」
という、自然に沸き起こる性質を消し去ってくれるわけではありません。
でも、「他の人がどう思うか気にする」ことに対して、今よりもうまく対処することができるようになります。
そして、自分の判断と人の考えが一致しなかったとき、自分の判断を信じる自信をくれます。

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新しい人間関係に目を回しているうちに、 「高い評価を受ける」ということがうっかりすると「目標」になってしまいます。

でも、本当の自分の「やりたいこと」ってそんなことではないですよね。

たとえ、すべての人から認められなくても、オッケーなんですよね。

雑事に忙しくしている「自分が一番大切にしていること」と忘れがちなので、スマホの画面と手帳のすみっこに、ちょっと書き込んでみたいと思います。

 

今週は、年度のスタートでお疲れなのではないでしょうか。

ゆっくり休んでくださいね。

すてきな夢を。

では、また。

 

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