猫のメメとモエ

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この人のために動きたい!という人間関係を作る9つの原則~『実践版 カーネギー』齋藤勇

「あの人、もうちょっと変わってくれないかなぁ・・・」

そう思っても、なかなか人は変わらないモノですよね。

しかし、「マジで変わってもらわなきゃ、困るんです!」という事態もありますよね。

そんなときに、気になったのが、デール・カーネギーの世界的ベストセラー『人を動かす』と『道は開ける』。

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日本語訳のタイトルは『人を動かす』ですが、原書は「友を獲得して人に影響を与える」がタイトルです。

人を動かすには、まずその人と友人になることが大切で、友人のためなら人は言うことを聞くというストーリーが展開するからです。

 

このため、『人を動かす』では、いかにして友人を獲得するかに主眼が置かれ、友人を得る方法が説かれています。

つまり、人に好かれる方法です。

そのあたりについて、詳しく書かれたのが、本著です。

 

カーネギーは決して難しいことを説いているわけではないそうです。

読んでくれた人が、ほめることの重要性を認識し、今日できることをフォーカスすることで、人間関係が良好となることを願っています。

 

カーネギーが強く訴えている実践的な「9原則」のパートがあります。

確かに、こうしたコミュニケーションをされたら、あなたもワタシもその人を大切なパートナーとして認識するのではないでしょうか。

 

原則1 まずほめる。

原則2 遠回しに注意を与える。

原則3 まず自分の誤りを話した後、相手注意を与える。

原則4 命令をせず、意見を求める。

原則5 顔を立てる。

原則6 わずかなことでも、すべて惜しみなく、心からほめる。

原則7 期待をかける。

原則8 激励して、能力に自信を持たせる。

原則9 喜んで協力させる。

 

それぞれも原則は、一見すると誰にでもできる簡単な内容で、いまさら人から言われることではないと思うかもしれません。

しかし、冷静に日々の私たちの行動を振り返ると、なかなか実行されていない部分もあったり。

特に、後輩や部下に対しては、痛感する部分があるかもしれません。

「人を動かす」立場にあるとき、どうしても命令や指示に終始したり、必要以上に指示をしてしまいがち。

しかし、カーネギーはこの一方的な方法を否定します。

この9つの原則の中で、「いかに相手の身になって行動すべきか」という、意識を変える重要性を説くのです。

 

そして、相手の立場になって人を動かすには、友達になること。

友達になるには、まず好かれること。

好かれるには、相手の自己重要感を満たすこと。

相手の重要感を満たすには、ほめること、と説いています。

人の批判や非難はすべきではない、とも説いています。

命令すれば人は動きますが、心を動かすことはとても難しいことです。

心を通じ合える関係をもてなければ、本心から動くことはないからです。

 

相手の心を動かす強力な手段が「ほめる」ことなのです。

 

なぜ、失敗を指摘するだけではいけないのか?

カーネギーは、相手の落ち度を見つけたとしても、まずは「ほめなさい」と繰り返しています。

大半の上司は、もし部下の失敗や欠点を見つけたら、すかさずそれを指摘しますよね。

「部下が失敗したときは、その場で指摘することが大事だ」

とリーダーシップの本にも書いてあります。

後で思い出して指摘しても効果はないし、どこを直したらいいか理解しやすいからです。

直後の方があとくされも少ないし、時間がたってから言われるよりも反省もしやすいです。

しかし、それでもカーネギーは落ち度の指摘から始めてはいけない、と強調しています。

 

そんなことをしたら、部下がつけあがってしまう、と考える上司が多いのも当然です。

しかし、あなたが部下だったらどうでしょう。

たとえば、部下が上司の演説の文章を下書きするよう指示を受けました。

仕上がりを上司がチェックすると、上司の言いたいことが書いておらず、文章もなっていない。

上司はイライラが募り、すぐダメ出しをし、下書きを突き返す。

それが普通ですが、それでは上司と部下の良好な関係はできません。

 

言うは易く行うは難し!ですよね・・・・。

特に部下は表向きの反発がないことから、つい感情がそのまま出てしまいがちです。

そこをぐっとこらえて、部下だからこそのほめ言葉を探すのです。

「なかなかいい文章だね。よくできていると思う。ありがとう」

よくいわれていることですが、感情の起伏は一瞬のことです。

強い感情であっても、長くても10秒。

腹が立ったら、「10」数えろ、といういますが、大概冷静になり、取り返しのつかないことは控えられます。

 

腹が立った部下を褒めると、もう1つ心理的にいいことがあります。

それは心理学でいう「一時一感情説」です。

人は一時に二つの感情を持つことはできません。

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ネガティブ感情とポジティブ感情を一緒に持つことは、人感情システムではでいないのです。

ほめるときには少なくともその瞬間、相手にポジティブな感情を持つので、腹が立った感情も切り替わるため、次に元に戻っても、もう最初の勢いはなくなるのです。

 

「なかなか、いい文章だ。すばらしい」

とほめた後に、

「でも、今回の演説には向いていない。状況が合わないから、書き直して」

と訂正するのです。

どのように状況に合わないか説明すれば、部下はよい文章を仕上げることが出来ます。

 

最初から欠点を指摘されたら、あなたもワタシも気落ちしてしまい、腹が立ったり嫌悪感を感じたりするのではないでしょうか。

信頼される関係をまず作ること。

そのためにはほめ言葉で、自己重要感を満たすこと。

これは『人を動かす』の根幹の心理です。

 

 

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4月から始まった今年度も、1か月半を過ぎて、いろいろ思うところもあります。

職場でもプライベートでも、よい人間関係を作っていきたいですね。

 

今日は、関東は暑い1日でした。

水分をとって、ゆっくり休んでくださいね。

では、また。

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