「80対20の法則」は、イタリアの経済学者ヴィルフレード・パレートが提唱したもの。
「ある国の総人口の20%の人がその国の80%の富を所有している」とか
「ある会社の顧客の20%が会社の収益の80%を生み出している」
といった、別名「パレードの法則」としても知られています。
リチャード・コッチらによると、これは時間管理にも応用できるそうです。
彼らは、「20%の時間に努力を注ぐことで、期待する80%の結果はえられるであろう、それにより時間をもっと有効に使えるようになる」と説いています。
価値ある行動をする
これは例えば、完璧なレポートを書くのに2、3週間かけるのであれば、30分で及第するレポートを書くことが出来るのではないか、というものです。
学生時代、著者は教授たちが出す課題図書をすべて一字一句読むといった完璧主義者でした。
しかし、ある時点でこれを止めて、「パレードの法則」を取り入れ始めました。
大部分の課題図書を拾い読みし、その中でも最も「努力に見合う価値がある」20%の本を選び、集中することにしました。
「いい成績を修めたい」という著者の思いが変わったわけではありません。
変わったのは「A以外の成績はあり得ない」という完璧主義な考え方。
最初のうちは成績は少しばかり下がりましたが、スカッシュをしたり、人前で話す能力を磨いたり、友達と過ごしたりと言った、学業以外の大切な活動に以前より多くの時間を使えるようになりました。
その結果、それまでの2年間よりずっと幸せを感じただけでなく、成績と言う狭い視点ではなく、その期間を人生の中で全体的にとらえた場合の「成功度」を高めることが出来たのです。
この「80対20の法則」に基づいて時間配分を考えてみましょう。
あなたはどの行動を減らすことが出来ますか?
どのっ分にもっと時間を使いたいですか?
アクション:「大事な2割」を知る
あなたにとって最も意義深く、楽しいこと、あなたを最高に幸せにしてくれることのリストを作ってください。
例えば、家族との時間、運動、音楽を聴く、世界規模の人権擁護活動に参加するなどがあげられるでしょう。
リストの各項目のとなりには、毎週または毎月どれくらいの時間をその活動に使っているかを書き出します。
あなたは、あなたが大切にしている価値観に基づいて生きているか、考えてみましょう。
パートナーや子どもたちと価値ある時間を過ごしていますか?
週3回は運動していますか?(出勤のときに意識して階段を使う、などもOKです)
人の役に立つことをしてみたり、自宅で音楽を聴いたり、コンサートに行くための時間をとっていますか?
次に、そのリストに80対20の法則をどのように応用できるかを考えてみましょう。
優先順位をつけ、80%の満足を与えてくれる20%を選んでください。
このワークは私たちの人生を映し出します。
価値を置いていることと実際の生き方が一致しているか、一貫性があるかどうかを判断する手助けとなります。
一貫性の度合いが高まれば、幸福感も高まります。
スティーブン・コーヴィーは、著書『7つの習慣』で、こう言っています。
「未来を予測する最良の方法は、自らそれを創造することである」。
仕事上での完璧主義を手放すのに、昨日はずいぶん抵抗を感じていましたが、今日のところを読んで、手放したいと本気で思えました。
つい「仕事の業績」という超狭い視野にとらわれがちなワタシです。
しかし、心の片隅に合った「人生の中で『いつかやりたいこと』リスト」を思い出したとき、「今、うっかり死んだら後悔するだろうなぁ」と思いました。
ワタシのリストは、
・家族との時間を大切に過ごす
・仕事先に本質的な(自分の評価を上げるためではない)貢献をする
・7時間以上の睡眠
・食欲に基づいた(ストレスによるドカ食いではない)食生活
・週1回の自分時間
です。
あなたのリストは、何ですか?
今日もお疲れさまでした。
あと1日で、週末ですね。
ゆっくり休んで、すてきな夢を。では、また。