大きな失敗をしたり、愛する人をなくした辛さは、表現できないほどのものですよね。
もう、落ち込んじゃって、大変です!!
人間ですから誰にでも、失うときも失敗するときもあります。
しかし、一定期間を過ぎた後は、人によって大きく対応が変わってきます。
大きな痛みから回復できない人もいる一方、そこから一歩踏み出し、行動の面でも感情の面でも以前と同じように生活できるようになる人もいます。
「心的外傷後成長」(ポスト・トラウマテック・グロウス)という言葉を、ローレンス・カルホーンらが提唱しています。
それは、大きな痛みを伴ったことにより、もっと深みのある人間に成長することです。
痛みから学ぶには、ありのままに感情を受け入れること
わたしたちは、痛みを知ることで、以前よりも人生をずっとありがたく思うようになり、人間関係を良いものにして、打たれ強い人間になることが出来ます。
C・M・パークスは死別に関する著者句の中で、夫を失ったときに嘆き悲しんだ女性に比べ、悲しみを表に出さなかった女性は、長期に及ぶ身体的、精神的苦痛にさいなまされると述べています。
人間は感情にみをまかせてとことん落ち込むことによって、破滅的な状況から立ち上がります。
そして、大きな感情の土台を作り上げるのです。
すると、自分や周りの人をいままでよりしっかりと支えることが出来るようになるのです。
過去にあなたが友人やパートナー、仕事など、大切なものを失ったとき、どのように対処しましたか?
どんな対処をしたら、うまくいったでしょうか?
マインドフルネス瞑想
ここ数十年、「マインドフルネス瞑想」が心と身体の健康にもたらす効用はたくさん研究されていますね。
「マインドフルネス」とは、「自分がしていることを十分い理解し、判断や評価なしに今の瞬間をできる限り受け入れるようにすること」です。
「いま、ここ」に焦点を当て、やっていることを体感し、好き嫌いにかかわらず沸き上がる感情を味わっていることがマインドフルな状態です。
マインドフルネス瞑想は、物事を受け入れる練習です。
テニスのバックハンドが上手になるには、理論を理解するだけでなく、実際に打つ練習をしなければなりません。
同じように、物事を受け入れることも、理論を理解するだけでは十分ではないのです。
マインドフルネス瞑想そのものは、簡単です。
しかし、これを定期的に行うことは簡単では決してないと著者は言います。
ですが、瞑想によって生活の質を大きく上場させるためには、定期的に行うことが重要だといいます。
理想的には毎日少なくとも10分。
たとえ1日起きでも、1週間に1回でも、続けないよりははるかに効果があります。
瞑想にはさまざまな方法があります。
経験ある指導者の下教室に参加しても良いのですが、本著では、今日から始められる簡単な瞑想を紹介しています。
床の上か椅子に座り、できれば首と背中をまっすぐにして、心地よい姿勢を取ります。
リラックスして集中できるよう、目を閉じてもよいでしょう。
呼吸に意識を集中し、静かにゆっくり、深く息を吸い、おなかの中まで空気が降りてくるのを感じます。
そして、ゆっくり静かに息を吐きます。
呼吸に合わせてお腹が膨らんだりへこんだりするのを感じます。
次の数分間は、静かに呼吸することに意識を集中させます。
意識が別のところに飛んでしまったら、このおなかの動きに集中するよう優しく穏やかに意識を呼び戻しましょう。
何かを変えようとしているのではなく、ただこここにいるだけ、と言う状態になるのです。
心身医療研究者のジョン・カバットジンは
「マインドフルネスとは、あなたが経験するよいこと、悪いこと、そし醜いこと、そんなすべての瞬間を完全に『自分のもの』にすることだ」
と言っています。
疲れがたまると、一日の最後に「頭を真っ白にしたい!」と思います。
暴飲暴食や刺激物の力ではなく、マインドフルネス瞑想ですっきりしたいです。
仕事が少ない時期は瞑想の時間がとれるのですが、忙しくなると「落ち着いて瞑想」する気持ちになりにくいのが難点です。
寝る前とか、帰宅する車で信号を待つ間とか、ちょっとした隙間時間にやってみようかと思います。
今週もお疲れさまでした。
夜はゆっくり休んでくださいね。では、また。