「朝に難しい決断をすると、その日は意志力が消耗して、誘惑に弱くなる」という研究結果があります。
毎日がんばると、意志力が消耗するので、あなたがやりたいと思っていた習慣をつけることが著しく難しくなるのは当然なのです。
ですから意志力を消耗しない方法で、習慣をつけていくことは、とても大切。
今日は、あなた自身が小さな習慣を選び、実行していくためのステップの利用ガイドです。
紙とペンを用意して、自分のプランを書き留めていくことを著者は勧めています。
まず、リストアップ
まずは、これから身につけたいと思っている習慣をざっとリストにしてみてください。
重要なものはすぐに思い浮かぶと思います。
これが、たたき台になります。
この取り組みは、とにかくラクなので、いくつもいっぺんに始めてしまいたくなります!
しかし、1度に4つ以上の小さな習慣に取り組むことは著者は勧めません。
ひとつひとつの習慣は簡単に達成できますが、量が多いと注意力が分散され、どれかひとつを怠ったり、忘れたりしがちです。
それだけではありません。
毎日100の小さな課題をこなすことを想像してみてください。
うんざりしませんか?
ふつうは、ふたつか3つの小さな習慣がちょうどいいようです。
選んだ習慣を”ばかばかしいほど小さく”する
ばかばかしいほど、選んだ習慣を小さくします。
「運動習慣をつけたい」と思った著者が最初に始めたのは「腕立て1回」だったように、それくだい小さくします。
ワタシは
・「断捨離の生活がしたい」→「1日1個ものを捨てる」
・「やせたい」→「1日1回、30秒のドローイン」
・「睡眠時間を確保したい」→「10時にベッドに入る」(ベッドの中でスマホ可)
です。
小さなステップに、はじめは抵抗を感じるかもしれません。
フィットネスを習慣づけるために著者が最初に選んだ小さな習慣は「腕立て伏せ1日1回」でしたが、「私なら、20回の腕立て伏せだって簡単だ」と思うでしょう。
しかし、20回ならば意志の力が必要です。
日によって、その日仕事量によって、体調によって、周りの環境によって、意志の力は弱まっている日が少なくありません。
その行動をとることによって、さらに意志力は”消耗”していきます。
目標設定するとき陥りがちな間違いは、ここです。
「自分のモチベーションやエネルギーレベルはどれほど変わりやすいか」を考えに入れていないこと。
非常にありがちですが、「今の気分」や「活力」が、常に保たれていると思い込むこむのが人間です。
そのために、大きな変化に対して抵抗する脳との戦いに敗れてしまいます。
そこで、小さな習慣を使えば、自分の脳をうまくごまかせます。
小さな習慣を通して学ぶのは、何かの行動に抵抗を感じるときに、その行動をどんどん小さくクリエイティブな方法を見つけるスキルです。
今日腕立て伏せを1回するのに抵抗を感じるなら、「腕立て伏せをする体制に入る」、あるいはもっと簡単に「うつ伏せになる」を目標にして構わないのです。
毎日水を1杯飲むことなら、「グラスに水を満たす」、あるいはもう一段階すすめて「水の入ったグラスを手に取る」ことを目標にしてもいいでしょう。
小さな習慣に関しては、”小さすぎる”は存在しません。
小さすぎて失敗するはずがない行動を毎日繰り返す。
これが小さな習慣のキーポイントです。
そして、この小さな課題を最終目標であるように考えることも大事です。
そうすることで、いくら小さな課題でも、その日は上手くいったと思えます。
それができれば、やがては本当に望んでいた”大きな”結果が手に入ります。
週単位の小さな目標を取り入れる方法
毎日するのに適していない習慣もあります。
たとえば運動など。
たいていの人は週に3回から5回で十分だと思うでしょう。
週単位を習慣化するのには、かえって時間がかかります。
そこでハイブリッド版として、毎日の習慣に変えてしまう方法もあります。
ハイブリッド版は、ふたつの選択肢を決めて、そのどちらかを毎日する、というものです。
たとえば、
・ジムに行く、または1曲分ダンスする
・ジムに行く、または腕立て伏せ1回する
・ジムに行く、または1分だけジョギングする
このようにすると、毎日活動できます。
パッと見ると、「毎日ラクな活動ばかり選んでしまいそう・・・」と心配になります。
しかし!実は、義務付けるわけでもないのに、あなたはあなたが大変そうな活動を選んでいると気づいて驚くと思います。
賢い方法で自分に選択の自由を与えると、自分のためになる活動をしようと思う力が生まれます。
また、ここでの小さな習慣は、ジムまで行くというものです。
そうしたければ、ただジムまで行ってまっすぐ家に帰ってきてもいいのです。
ばかげた話に聞こえるかもしれませんが、45分の運動があなたにとって大きな挑戦で、しり込みしたくなるものなら、逃げ道を用意しておくのは重要です。
あなたの潜在意識の脳は、紙の上に書かれた目標が本当の目標ではないとわかっています。
大きすぎる目標だと、ゆっくりした変化しか受け入れられない脳が抵抗を示します。
ハイブリッド版を選ぶ場合、最初はいっさい条件を付けないことを著者は勧めています。
そして、週何回ジムに行ったかをチェックし、もしジムに行くことをまったく選んでいなかったら、週1日は必ずジムに行くという目標から始めるようにします。
あとからステップアップしていくでしょうけれど、それには十分時間をかけること。
変化を急いでは、脳が適応できません。
ばかばかしいほど小さな習慣とは思いつつ、やはり継続できていると嬉しくなります。
ぜひご一緒に。
今日も1日お疲れさまでした。
ゆっくり休んで、素敵な夢を。
では、また。