せっかく楽しい映画を観ているのに、日常のちょっとした心配事がむくむく湧いてきていると、とってももったいないですよね。
美味しいお店で食べているのに、心配事を思い出しつい上の空になったり。
「今していることに注意を向ける」って大事だとよく言われていますね。
でも、日々いろいろあると、集中しにくかったりします。
そこで、「マインドフルネス」。
「今、ここ」に集中する練習です。日常でできる練習方法を一緒にちょこっとトライしてみませんか?
脳というものは、疲れたりイラついたりのネガティブな感情に支配されやすい性質があります。
それは脳の「偏桃体」が影響しています。
その支配から抜け出し、目の前に起こっていることに気づくための「気づきのトレーニング」とも呼ばれているのがマインドフルネスです。
車を点検に出すように、心もメンテナンスがたまには必要です。
マインドフルネス関連の本には、よく座禅や日記などが紹介されています。
今回はごく日常でできるしぐさの中でマインドフルネスを提案しています。
マインドフルネスは、「不安」や「恐れ」を消してくれる効果があります。
大事なことは、「今このとき」をシンプルに生きること。
それによって前に向き直り、あなたの人生そのものを気持ちよく受け入れられるようになります。
1 「利き手でない方の手」を使う
1日を通して覚えていられるようにするには、利き手にばんそうこうを貼っておくのもいいそうです。
つい笑ってしまう練習です。
この練習をすると、習慣がどれほど強力で無意識なものかということと、変えるには意識の集中と決意が必要である、ということが体験・理解できるようになります。
そして、「初心」にかえることができます。
人生の可能性を引き出すためには、あらゆる状況で「初心」に戻ること。
熟練してしまうと、可能性が低くなるように。
2 痕跡を残さないように暮らす
自宅のどこかの場所を選び、そこを使った痕跡を残さないように暮らします。
ふつうは、洗面所やキッチンがいいそうです。
そこで料理をしたりシャワーを浴びたりしたら、食べ物やせっけんの匂い以外、いっさい痕跡を残さないように。
完璧にきれいにしてその場を離れます。
この練習をすると、「するべきことから目を背ける傾向」が自分にあることに気づかされます。
初めは1つの場所で痕跡を残さない練習をするうち、だんだんほかの場所でもできるようになったり。
最初はちょっと意思の力がいりますが、さらなる新しいエネルギーを生みます。
この練習では、
①自分の「怠け心」にスポットライトが当たる
②どれほど多くの小さなモノが、私たちの生活を支えてくれているかに気づく
という教訓を得られます。
元に戻すこと、汚れを取ることで、役立っているすべてのモノを大事に扱うと、心に満足感を得ることができます。
3 「つなぎ言葉」に注意する
無意識に口にする「つなぎ言葉」に気を付け、できるだけ言わないようにすること。
「あのー」「えーっと」「でー」「そのー」「みたいな」「ほら」「っていうか」などの、特に意味のない言葉です。
最初のうちは、習慣で無意識に口に出してしまうので、どれを使ったかわからないことも。
自分のしゃべったことを録音するのもいい方法。
ここで気づくことは、つなぎ言葉のない話し方がどれほどわかりやすく、力強いかということがわかること。
相手の強い反応を恐れてつなぎ言葉を使ったり、自分が間違えることを恐れてつなぎ言葉を使ってしまうのか。
いずれにせよ、そんな煮え切らない話をする大統領や主治医はどうでしょうか。
話がバカバカしいほど薄れてしまいます。
聖書の言葉だって、こんな感じになります。
「イエスが、まぁ何というか、言ったんです。汝の、ほらあの、隣人をね、えーっと、自分と同じように、まか、ある意味、愛したらどうか、みたいな・・・」
4 自分の手に感謝する
日に何度か、手が忙しく働いているときに、それが誰かほかの人の手であるかのように、観察しましょう。
また、手がじっとしているときにも観察しましょう。
取り組むコツは、手の甲に「私を見て」と書いた紙を貼るとか、ふだんはめていない指輪をはめます。
マニキュアでもいいでしょう。爪を軽く磨いてもできますね。
ここで気づくのは、人が独特の手の動かし方をしていること。
また、時として手も変化していくこと。
年齢を重ねると、次第に変化していきます。
やがて土に還ることもイメージしましょう。
その手は、寝ている間もあなたの手はあなたの面倒を見てくれて、ずり落ちた毛布を引っ張り上げ、目覚まし時計を勝手に止めてくれます。
手は、あなたの面倒を見ています。
禅では、意識していなくても体が自分自身の世話をするのが「本性」、つまり人間性来の善性や知恵が果たす機能だと説明されています。
火が近づくと、意識する前にひっこめます。
鋭い音に、意識する前に目は瞬きします。
モノが落ちると、認識前に手が伸びて受け止めます。
右手と左手は協力して、それぞれの仕事を受け持ちます。
心が邪魔しなければ、人が本来持っている英知と慈悲がともの働くことを、手は教えてくれます。
もし、できることがあれば、一緒に少しやってみませんか?
このページを打っているときにしみじみと自分の手を見たら、なんだかいとおしくなりました。
今日もお疲れさまでした。
ゆっくり休んで素敵な夢を。
では、また。