自分のことを後回しにし続けていたり、大切にできていないときってありませんか?
そんなときは、実はほかの人への思いやりとか、気配りが欠けてしまいがちではないでしょうか?
そして、「自分を擦り減らしながら働いている」という感覚を感じたりすることがないでしょうか?
人生のありかたに違和感を感じて、「休日やりたい、自分の好きなことが見つからない」「一人のとき何を食べたいのかさえ、うまく決められない」と感じるとき。
ひょっとして、あなた自身からの「自分を大事にできていないよ!」というサインが出ているのかもしれません。
「自分の軸をしっかりさせたい」
「自分の心の土台をガッチリ造りたい」
ワタシ自身、最も忙しかった20年を生きる中で、毎日毎日それを感じていました。
「なぜほかの人には軸があるのに、自分だけ中心がふらついているんだろう」
そう思い自分を責めていました。
が、死ぬほど忙しい時期を少し過ぎてみて、その時代の自分自身を俯瞰したとき、「ああ、自分を後回しにしまくっていたことが、根本原因だったんだな」と分かりました。
しかし、子どものころから「周りの人間のことをまず第一に考えなさい」などと結構きつく教えられてきたせいか、第一子に生まれて育った気質なのか、うまく「自分を大切にする」ができないのです。
『SELF HELP 自分を敬え。超訳・自助論』。
とてもパワフルに「自分を見つめ、守る」ことを書いている本です。
自分で自分をしっかり救うことができれば、誰かの賞賛を欲しがって自分の身体を擦り減らしてまで働かなくても、自分を許せるようになれるんじゃないかな。
どこかしらに同じ思いをあなたが持っているなら、一緒に読んでいただければと思います。
「天は自ら助くる者を助く」
運命の神は自分自身を助ける努力をしてくれる人を助けてくれるということでしょうか。
どんな人でも、多かれ少なかれ、運命や神様に助けてもらいたいという気持ちを持っているでしょう。
けれどその前にまず、自分自身を助ける生き方をしていなければならない、ということを表している言葉です。
それでは、自分自身を助けるとは、「Self Help」と表しますが、「自分自身を助ける」はあまり耳慣れない言葉ですね。
そこで著者は次のように考えます。
「自分を大事にして、自分自身を磨いていくこと」。
すべての人が「自分会社」を経営しており、その社長は自分自身で、従業員は自分だけ。
この会社の資本は自分自身だけです。
英国の作家サミュエル・スマイルズが今から150年前に執筆した名著『自助論(Self Help)』。
同著では、「天は自ら助くる者を助く」という言葉とともに、自分自身を助ける方法を書いています。
この『自助論』は世界各国で非常に多くの読者を獲得し、明治初期の日本では『西国立志論』という邦題で出版され、同時期に発売された福沢諭吉の『学問のすゝめ』とともにベストセラーとなり、今も多くの人々に読み進められたものです。
本著はそれを現代の言葉と事例にわかりやすく直した”超訳”です。
スマイルズのメッセージは大きく次の6つです。
1 自分を敬え。
2 自分を信じよ。
3 自分を鍛えよ。
4 自分を磨け。
5 自分を鼓舞せよ。
6 自分を育てよ。
どれもが当たり前のことに見えますが、実践できる日本人は今どれくらいいるでしょうか。
これから21世紀は変革とグローバル化が進み、このことをおろそかにすると、人も国も必ず弱体化すると著者は言います。
1 自分を敬え
(1)天は自ら助くる者を助く
『自助論』のタイトルそのもので、重要なメッセージです。
助ける行為は、
自分自身にエネルギーを投資する。
自分の成長のために自分自身に全力を注ぐ。
そして、自分の弱点を見極め、そこを強化することに全力を尽くす。
社会や世界で生き抜いていくためには、まずは自分自身にベクトルを向けるべしということです。
スポーツにたとえるなら、自分自身の強化を棚に上げて、この社会という試合で活躍することなどできません。
自分で自分を助けている、強化しているからこそ、他者をも助けることができるのです。
今この瞬間、あなたは自ら助ける生き方を実践しているでしょうか?と著者はたずねています。
まず、自らを助けて生きようとすることが、天を味方につけることにつながるのです。
天を味方につけるということは、失敗が無くなるとか、いやなことが無くなるということではありません。
それは、常に充実した人生を実感できるようになる始まりなのです。
(2)自分の死にざまは自分で決める
これは、裏を返せば、自分の生きざまは自分で決めるということです。
それらを決めるのは、自分自身が何を大事に生きているかに基づいているでしょう。
日々の生活の中、なすべきことは刻々と変化し、あなたの意志とはうらはらに周囲から命じられる場面も少なくありません。
けれどもそれをやるあなた自身が何を大事にしているのか、その基準はブレないはずです。
あなたが大事にしている人生の価値基準、それは単なる知識ではなく、あなたそのものと言っていいのです。
ですから、死にざまとは、その人のあり方、すなわち価値基準ということにあります。
あなた自身を見つめ、あなたは一体何を大事に生きているかを問うことによってしか見つけることはできないのです。
あなたは何を大事にして生きていますか?
それはなぜですか?
いつ、そのような価値基準を持つようになったのですか?
(3)自分の場所に立つ
それは、あなた自身の足で立ち、生きることです。
何事も自分で決めて生きているかどうかということだと思います。
自分の場所を探すのではなく、いつでもどこでも自分自身が今この瞬間を決めて生きているという事実を自覚している。
そういう人生こそ、自分で立っている人生と言えるでしょう。
自分で決めることの難しさを多くの人が主張します。
学校の試験のように「正しい答え」を出すことと思い込んで、難しいと感じてしまうのです。
正解を出すことは、自分で決めることでも、自分の場所に立つことでもありません。
ただ、自分で決めて生きているということが、自分の場所に立っていることなのです。
正解はわかりません。
そんなあいまいな中でも、あなたが決めたことをあなた自身が尊重して生きることが、あなた自身で立って生きている実感をもたらします。
(4)汝自身を敬え
「汝自身を敬え」。
ギリシャの哲学者で数学者でもあるピタゴラスは、著書『金減集』で私たちにこう語りかけています。
すべては自分次第。
自分を敬う。
つまり自分を大事にしなければ何事も始まらない。
自分自身を大事にすることを、多くの人は恐れています。
自分を大事にするとか、自分のためにというと、自己中心的に思われ、周囲からあまりいい評価や協力を得られないという不安や恐怖があるからです。
けれども、自分を敬うことはワガママでも自己中心的な考えでもありません。
自分を大事にして、自分がご機嫌で会ったり幸せを感じていたりするからこそ、社会に積極的に貢献しようと思えるのが人間なのです。
自分を大事にできない人が、どうして他人のために行動できるというのでしょう。
自分を信じましょう。
自分を好きになりましょう。
そして自分を敬いましょう。
大きな理由はなくていいのです。
自分を大切にすることがすべての基本であると著者は言います。
ピタゴラスの時代から、「自分を大切にすること」の必要性は知られていたんですね~。
しかし、なすべきことが日々変化する中で、意識しないと自分の本当の望みを考えずに時間を奪われてしまうんですね。
だからこそ、今自分の位置に覚悟して立ち、自分の大事にしていることを忘れずに生きる。
じゃあ、大事にしたいことって何なのか?
ワタシの場合は、誰かの笑顔だったり、達成したい何かだったりするのかな・・・・。
あなたの本当の望みは何でしょうか?
今日も1日、お疲れさまでした。
ゆっくり休んで素敵な夢を。
では、また。