猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

失敗力、変化対応力、我慢力は意識して鍛える~『チェンジメーカー』勝間和代

 現代の日本で若い世代が活躍しにくいのは、シルバー世代がいまだに実権を離さないからだと著者は言います。

確かに、私が働き始めた20年前よりも職場は失敗することを極度に恐れています。

変化を恐れています。

顧客は長時間の我慢ができないから即座に答えを返さなければならない、という雰囲気が仕事場にも社会にもあふれています。

「失敗力」が叫ばれているのも、そうなのかもしれません。

以前よりも確実に失敗に対するアレルギー反応のようなものがはびこっていて、失敗した若手に対して「挑戦したことに意味があるよ、ナイス・トライ」と言う環境ではなくなってきました。

ものごとをチェンジしていくことにたいしても、ひと手間ふた手間かかるようなシステムが構築されていませんか。

 

まぁ、ダメ出ししていても意味はないで。

こんな時代をどう生きたらいいのか一緒に読んでみませんか。

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日本は平均年齢も高く、大企業の社長の平均年齢も高く、国の指導者の年齢も高い国です。

国の平均年齢は 厚生労働省の2013年の調査で45.5歳。

40歳でもまだ平均年齢にも達していないのが日本の現状です。

著者が言うには、高齢者は①「変化対応力」②「失敗力」③「我慢力」がどうしてもなくなります。

変化はこれまでの自分を否定するので、経験に縛られがちです。

未来の時間が残りないため、失敗しながら改善する姿勢がとりにくくなります。

未来の時間が短いため、先の楽しみのために今を耐えるよりは、今さえよければあとはどうでもいい、という意思決定や政策をとりがちになります。

 

これを、「高齢者は」を「今の日本は」に置き換えてみるとどうかと著者は言います。

今の日本の特徴をよく表していますね。

 

こうした考えを持つ高齢者が多数派を占めているからこそ、変化させていくためにはどうすればいいのか。

 

真っ向勝負で行くと、若手はこれからも負け続けることになります。

 大事なことは、「ここは高齢者が支配する国であること」「結果、若手が老人に対して正面突破を挑んでも、負けてしまうこと」を私たちが理解していることです。

 

そのうえで、どうやったらむやみやたらに対立せずに、どちらも納得できるのかを考えていかなければなりません。

「なぜ(WHY)を5回」

このような厳しい現状に対して容易に思いつく解決策は、「高齢者が強欲だからいけない。60歳以上のリーダーをすべて排除すればいい」という案。

これも出がちですが、何の解決にもなりません。

こうしたその場しのぎの案を「コインの裏返し施策」と言うそうです。

「売り上げが上がらないから、売り上げを上げろ」というような上司の指示のことです。

このような質の低い指示を出されても、私たちの具体的なアクションにはつながりにくいのです。

もっと細かい施策レベルの指示でないと、単なる根性論になってしまうと著者は言います。

 

そこで、もっともっと深い原因分析を行い、細部をたどって、その問題を掘り起こし、その問題点に対してゼロベースで、意外な視点からの施策を持ち込むことが重要になります。

 

たとえば先ほどの売り上げの例では、

①なぜ、売り上げが上がらないのか?

      ↓

地方の売り上げが下がっているからだ

      ↓

②なぜ、地方の売り上げが下がっているのか?

      ↓

地方の市場は広がっているものの、シェアが伸びていないからだ

      ↓

③なぜ、地方のシェアが伸びていないのか?

      ↓

優秀な営業担当者が地方に行きたがらないからだ

      ↓

④なぜ、地方に優秀な営業担当者が行きたがらないのか?

      ↓

営業データが不十分で営業効率が悪いためだ

      ↓

⑤なぜ、営業先データが不十分なのか?

      ↓

本社に比べて営業サポートやマーケティングが弱いからだ

 

 というふうにたどっていくと、売り上げを上げるために本当に必要なことが細かい対策レベルで見えてきます。

そうすれば、「地方の営業サポートとマーケティングを強化しろ」という指示につながり、具体的対策もやりようがあります。

 

同様に、高齢者が著者の言うところの「シルバー資本主義の蔓延」の原因として挙げていることがあります。

それは、高齢者に会社以外の居場所がないこと。

著者の分析では、まず「家族からの疎外」があります。

家族と同居している老人が、諸外国にくらべ自分で家事で役立っていると答える人数は、諸外国に比べて約半分しかありません。

また、別居の場合も家族と連絡を取り合っている日数が半分です。

 

2つ目に、「友人からの疎外」もあります。

親しい友人がいる、という質問に「はい」と答える人が日本人が最も低いのです。

 

3つ目は、「地域からの疎外」です。

近所づきあいも、日本人がもっとも行っていないのです。

 

ワタシも気をつけたいと思います。

仕事にしがみつくタイプの人は、こうした高齢者予備軍になってしまいがちです。

または、身近な高齢の方を居場所をなくしたりしていないかどうかについても、気を付けていく必要があるでしょう。

 

改革は、ごく身近な意識から始まると著者は言います。

 

ぜひ「なぜを5回」を行ってみる習慣をつけること。

そして、同時に私たち自身にも周りの高齢の方にも、居場所を作る方法を考えることから、日本の改革は始まるのだと著者は言います。

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「失敗を恐れずススム」とか「変化対応力を鍛える」とか「ここ一番の場面で、ちょっと我慢する習慣を持つ」ことは、かなり意識しないと時代の流れから失ってしまう力であるようです。

ビビリな性質をワタシは持っているので、意識したいと思います。

 

 

ゆっくり休んで素敵な夢を。

では、また。

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