著者は映画の『ゴッドファーザー』が大好きで、学生のころから何度も観てきました。
それなのに、いつも結末を忘れてしまいます。
財布や傘を忘れるタイプではないのですが、なぜか感情の絡んだ記憶は忘れるのです。
しかし、著者はこれをプラスに捉えています。
日常のちょっとした嫌なことも、すぐに忘れてしまうからです。
忘れっぽい自分を受け入れる
心理学者の内藤諠人さんによると、いつも過去のことばかり考える「過去志向」の人は意思決定が遅くて優柔不断になりやすいのに対し、過去にとらわれない未来志向の人は意思決定が早くて積極的だ、という実験データがあるそうです。
(『人を魅了する暗示の技術』)
たまに昔の話ばかりする人がいます。
しかし、そんな人はたいていは自慢ばかりではないでしょうか。
それよりも今はそれがどうなのか、これからどこに行くのかを話した方が面白いに決まっていますよね。
こうした過去志向の人と未来志向の人を分ける最大のポイントは「忘れっぽさ」であるそうです。
忘れっぽいからこそ過去の記憶にとらわれず、積極的に行動できるのです。
一方、昔のことをひとつひとつ忘れられない人は、どうしても過去の失敗に過敏になります。
そしてどうしても優柔不断になってしまうのです。
たしかに、過去のネガティブな出来事を思い出しても、何もいいことはありません。
しかもそれが判断を遅らせたりゆがめたりしたら大変です。
何かを思い出せない瞬間があったとしても、無理に思い出そうとせず、そのまま忘れてしまいましょう。
そして本の中の印象的なフレーズなど、忘れたくないポジティブな事柄についてはメモを取ったりITを活用するようにして記録を残せばいいのです。
感情の絡んだネガティブな記憶にとらわれていると、自分もストレスになるし、周囲の人たちにも悪い影響を与えてしまいます。
忘れっぽい自分を受け入れ、むしろ積極的に忘却を心がけるようにしましょう。
著者は、いやなことがあった人、下手に考える時間を与えず、早めに寝るようにしています。
ぐっすり眠って朝が来れば、いやな気分は消え去っているものです。
やっと1週間が終わりましたね。
明日は少しは休めますか?
せめて夜はゆっくりしてくださいね。
では、また。