猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

猫と冬と布団と

今週のお題「ねこ」

実家ではいつも猫を飼っていました。

今はアレルギーが出てしまったので、飼えないのですが・・・。

 

妹が捨て猫を拾ってきた日から、実家には多い時には1度に4匹ほどの猫が家にいました。

妹が連れてきた子猫はきれいに洗ってやると美しい茶トラでした。

 

その子は4匹の子猫を生みました。

ペットショップに張り紙をして、2匹はもらわれていきました。

そのうちの1匹は緑色の眼をしたきれいな三毛猫でしたので、母が「これは家で飼おう」と決めたのです。

しかし、もう1匹。

眼はアレルギーで目の周りが黒く半分ショボショボで汚れています。

鼻もいつもグズグズです。

そんな貰い手が難しそうな茶トラのオスがいました。

 

「これを譲渡したら、貰ってくれた家の人が動物病院のお金がかかって大変だ」

そんな理由と、貰いに来た人たちからの選考にどうにも外れることもあり、美人の三毛猫とその茶トラも我が家の一員として落ち着くこととなりました。

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目薬を毎日さしてやらなければならず、動物病院に定期的に通わなければなりません。

ついでに生きていく要領も非常に悪い。

庭の草を食べては廊下で吐いたりして、「バカだな。何やってるの」と家族に叱られます。

するとちょっと申し訳なさそうに、「にゃー」とオスにしては高い声で返事をしていました。

小さい時からトイレの場所の覚えも実に悪く、失敗ばかり。

でも、骨格は大きくて、膝に乗せるとずっしりとした重みがあります。

ワタシの膝の上に乗ると、気持ちよさそうに目やにだらけの眼を閉じてゴロゴロののどを鳴らしていました。

 

夜中にワタシのベッドで一緒に寝ているときに、暖をとろうとしたのでしょうか、ワタシの首の上で長く伸びて寝てしまうこともしばしば。

母親譲りのツヤのあるちょっと長めの毛並みをしているので、これがものすごくくすぐったいのです。

「どいて!ねぇ、ちょっと!」

夜中に突然コレをやられるのですから、たまりません。

ほかの人間の家族を起こしたくないので、小声で猫を呼んで起こそうと、こちらも必死です。

しかし、コイツは一度寝ると起きてくれません。

(今にして思えば、耳も悪かったのかもしれません)

ヤツはムダに重たいし、人間の身体というのは首に居座られると身動きが取れないものです。

ワタシが腕で持ち上げようとしても、ムダに長い身体をぐーんと伸ばして気持ちよさそうに寝ているので、持ち上がらないのです。

「くすぐったい!くすぐったいよ!起きてよ!ねぇ!!」

 

しかも、そいつは鼻が悪いから、耳元で「ブビー」とハナ提灯を膨らませます。

(猫のハナ提灯って本当にふくらんだりするんだと、その時初めて知りました)

こうなると人間(ワタシ)は寝返りさえできません。

目も鼻も悪い猫の蓄膿症。

顔を近づけられているとクサいんです。

 

眠れません。

くすぐったさに、とても眠れません。

いっそ噛んでやろうかとも思いますが、そんな気にもなれません。

仕方ないから眠ろうとするのですが、首回りがかゆくてかゆくて眠れません。

 

やがて苦しみに耐えるワタシの部屋の窓から見える空が白み始めます。

朝ご飯の時間です。

やっと起きたヤツ。

一切の悪びれる顔もなく、立ち上がると朝ご飯の催促をします。

「ゴハンちょうだい」

ワタシの顔をざりざりなめてくるのですが、それも猫缶のニオイでいっぱいです。

 「もう、お前とは寝ない・・・!」

 

何度もそう誓うのですが、夜になると何となくそいつのためにドアをちょこっと開けてしまうのです。

何だか放っておけなくて、その子とよく一緒に寝ていました。

布団の中に入れてやると、喜んで入ってきて、本気で寝てしまいます。

「ブビー」という寝息が布団の中から聞こえます。

しかし頭が悪いからヤツが気づかないうちに窒息しそうです。

急いで空気の道を作ってやったり顔だけ出してやらないと、心配でこっちが眠れません。

 

こちらが熟睡したところを見計らって、顔の上に乗っかってくる夜もありました。

嫌な夢にうなされた朝は、ヤツがおなかの上に乗っていました。

それでも、冬は布団の中の骨太でムダに大きな温もりがあると、得も言われぬ安心感がありました。

朝、パジャマが毛だらけになるのですが。

 

生来の要領の悪さから、あちこち自由に動き回るようになると、よく怪我をするようになりました。

屋根から落ちたり、階段の桟から落ちたり。

「あいつは、本当に猫なのか?」

と思うほどに、しなやかさとか猫特有の野性味に欠けている。

 

あるとき、ひどい怪我とびっこを引きながら帰ってきました。

車にはねられたようです。

急いで動物病院でレントゲンを撮ると、脊椎を大きく骨折していたのが分かりました。

 

あまり長生きはできない猫でした。

最後の時に一声、ヤツが家族を呼んだ声がしたようだ、と母が言っていました。

ほかの猫はペット霊園に行ったりしましたが、この子は裏庭に。

不器用な生き方をしたヤツでしたが、いなくなってずいぶん経った今でも話題になるほど、愛されていました。

 

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 春が近くなってきましたね~、

ノラ猫が恋人募集中のかわいい声を響かせるようになりました。

日本中の猫たちに幸あれ!

 

週末、少しは休めましたか?

素敵な夢が見られますように。

 

では、また。

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