スキージャンプの葛西紀明選手は、30歳がジャンプの選手寿命と言われる中で、41歳で最高の記録を出しています。
21歳のリレハンメルでも、25歳の長野でも、29歳のソルトレークシティーでも、33歳のトリノでも過酷なトレーニングを積んで、万全の状態を整えてきました。
しかし、30代半ばまでは「空回り」していたのです。
「がむしゃらにやるだけでは、どうしようもない」
その結論を得て40代になり、ついに「最高の自分をつくり出す方法」を見つけました。
葛西式メソッド
20代、30代を走り抜けて、40代、50代も疲れたからと言ってやめることができないのがです。
私たちが夢をかなえるためにも、年齢を重ねてもパフォーマンスを維持したい。
そこで大事なのは「正しい努力」で夢を叶えることです。
まず、あなたの努力が「目的に見合っている努力」なのかをきちんと見極める必要があります。
スキージャンプにとって、むやみな筋トレをしても、筋肉による体重増加が飛距離を落としてしまいます。
「結果が出ない」と感じるときがもしあなたにあるならば、それは「努力の方向性」を疑う必要があるのかもしれません。
またあなたの努力が、「年齢に見合っているか」ということを著者は強調しています。
スキージャンプの選手寿命が30歳と言われる中でも、30歳を過ぎて衰えを感じてきても、著者は一度も引退を考えませんでした。
なぜなら、「年齢に見合った」効果的なトレーニングに移行することで、限界どころか、世界で十分勝負できる体力と気力を維持できると確信しているからです。
長い選手生活を続けるためには、年齢との戦いは避けられません。
しかし、「やり方」「考え方」をちょっと変えるだけで、よりよくしていく方法はいくらでもあると著者は断言します。
本著では、ビジネスパーソンにも使え、誰でも実践できたり、いまの壁をぶち破るヒントを数多く紹介をしています。
フィジカル面とメンタル面の両面から強くしなやかにしていく方法を書いていますが、どちらにも共通するのは次の2点。
「無理はしない」
「笑顔で楽しく」
疲れない体を作る 1.体幹を鍛えて姿勢を整える~姿勢で肉体と精神が強くなる
仕事のパフォーマンスが下がる要因が、「病気」「けが」そして「疲れ」。
これが慢性化すると「衰え」になります。
そこで、「疲れない体」を作ることは、とても重要です。
では、「疲れない体」をつくる最大のポイントは、ずばり「代謝を上げること」です。
代謝を上げるには?よい姿勢は人間力を上げる
じつは、どんな姿勢で生活するかは、代謝のみならず、日ごろの疲れに大きく影響します。
姿勢が悪い理由の1つが「体のゆがみ」。
まっすぐであるはずの身体の重心のズレがあるのです。
それは血流を遅らせ、代謝を下げる原因のひとつに。
その結果、疲労回復を遅らせ、「疲れる体」になります。
物理的な姿勢が良くなると、肉体面だけでなく、精神的心構えもよくなります。
しかし、わかっていてもできないことのひとつが、まさに姿勢です。
背筋が伸びた姿勢は、一番ラクな姿勢
ラクな姿勢と言うと、つい背中を丸めたり足を組んだりしたくなりますが、そうすると頻繁に姿勢を変えることになります。
つまりは、「ラクな姿勢」といいながらも、疲れるのです。
背筋が伸びた「正しい姿勢」は、疲れないラクな姿勢です。
姿勢が良ければ、バランスよく均等に筋肉を使っているため、体への負担が少なくなります。
体幹をちょっと鍛えてみる
体幹トレーニングはどんな競技でも必要とされていますが、著者もこの重要性を年齢を重ねるごとに実感しました。
まず、怪我をしにくくなり、疲れにくい身体を作るのにも役立つそうです。
体幹が弱くなると、姿勢が崩れて身体がゆがみ、代謝が悪くなります。
そこで、著者が勧める簡単トレーニングです。
寝る前3分の簡単トレーニング
①仰向けに寝て、両膝を立てる
②おへその1センチ下を、1センチへこます程度力を入れる
③②の体制のまま、上半身をゆっくり起こす
④おへそが見えたら3秒キープ
⑤ゆっくり息をはきながら①の体勢にもどる
⑥①~⑤を5セットくりかえす
ねこ背を治すパソコンとスマホの使い方
パソコンやスマホを見るときには、背中が曲がり目が下を向き、首が45度くらいに曲がりがちです。
重い頭が前に倒れることで、肩や背中が引っ張られて丸くなるのは当たり前で、これが続くと上半身は凝り固まり、代謝が落ちます。
そこで、パソコンやスマホを見るときは、できるだけ首と背筋が曲がらないような高さに調節。
できるだけ首と背筋が曲がらない位置まで上げるのです。
長時間使う現代人だからこそ、高さを大切にしましょう。
スマホが故障してしばらく使えなくなった時に、肩こりが治ったことがあります。
パソコン画面も高めにしたら、背中がラクになりました。
今日もお疲れさまでした。
ゆっくり休んで素敵な夢を。
では、また。