漫画になったアノ本ではありません。
富士フィルムホールディングズCEO古森重隆氏の重厚な著書です。
人生は旅である。
いろんな経験をし、それから学び、前へ上へ進んでいく。
そこから、人は充実感と、自己実現への道を実感する。
そのためには自己を鍛え上げていかなければならない。
いかに人生をとらえ、いかに生き、いかに働くべきか。
人生は自分を磨き続けるたびであると著者は言います。
自分を高め、それを成果に結びつけて自己実現できた人こそ、人生の勝者であり、それは世俗的な地位の高さとは関係ありません。
もしつまらなくても、ひたむきに働いてみる
「何のために人は働くのか」と疑問を抱きながら働いている人もいます。
現実には、働くことが常に喜びになっている人は、そんなにはいないのです。
特に若いころは、著者であってもなかなか仕事に楽しみを見出すことはできませんでした。
しかし、やるからにはベストを尽くしていくことで、少しずつ実力が蓄えられ、役に立つようになり、誰かに感謝されたり喜ばれたりする回数が増えます。
踏ん張れ!諦めたら進歩はない
だから、若いうちは、とにかくがむしゃらに働いてみることが大事なのです。
人は働く中から、「なるほど、仕事はこういうものなのか」という手ごたえをつかむことができます。
半年でいいから、仕事にどっぷりとつかって、死ぬ気で働いてほしい、と著者は言います。
すると、
「手ごたえをつかむには、ここまでやればいいんだな。
これくらいやると、お客様が満足し、会社に貢献を果たすことができるな」
という目安がつきます。
若い時は、どうしても仕事にやりがいを見出しにくいもの
そういいながらも著者自身も、20代のころは
「サラリーマンと言う生き方を選んだのは、本当に自分にとって正解だったのか。
もっと個人の力で勝負できるような仕事についたほうがいいのではないか」
という気持ちから、腰が定まらずにいました。
入社してすぐに配属になったのは、市場調査の統計をもとに、各種フィルムの売り上げが今後、毎年何パーセント伸びるか、といった需要予測をする部署でした。
予想はけっこうあたったのですが、著者の肌にはどうしても合いません。
数字の仕事より、実際をお客様を相手に商品を売り込むような仕事がしたいと思ったのです。
当時の著者は、会社で四股を踏んだり、ロッカーに頭をぶつけることで、持て余したエネルギーを発散していました。
著者の頭突きのせいで、会社のロッカーはすっかりへこんでしまいました。
そこで著者は上司に直訴し、入社1年後に営業のバックアップ舞台に異動。
さらに1年後には当時まだ新しかった産業材料部の営業部門に異動しました。
しかし、成果を挙げながらも著者は、まだ覚悟を決めかねていました。
そんな著者の意識が変わったのは、30歳のころ。
折り合いが悪く、頻繁にぶつかっていた課長が移動し、新しい課長にリーダーとして抜擢され、片腕としてのサポートを頼まれます。
激しい気性の著者の性格を理解したうえで、ロール(役割、任務)を与えてくれた課長に対して、その信用に応えなければならないと思ったのです。
CEOになるような人でも、仕事をスタートした時点では、「自分はここでいいのか?」と悩むものなんですね。
とりあえず踏ん張ってみる、というのが、一番早く光が見えてくる方法なのかもしれませんね~。
今日も1日お疲れさまでした。
ゆっくり休んで素敵な夢を。
では、また。