著者は過敏な性質を持っていました。
16歳からアルコール依存症、21歳から未婚の母、そしてシングルマザー18年を経て結婚しながらも、すぐにガンを発症。
病床に伏せながら45歳でやっと自分を見つめなおすことで、本当に人生を取り戻すことができたコラムニストです。
人生をまた生きなおすならば、こんなことがしたい。
その瞬間を迎える前に、一緒に本当の生き方についてのヒントを見つけてみませんか?
あなたの中にいる「子ども」を癒してあげる
子ども時代の不幸な体験や不幸な瞬間は、たまにフラッシュバックしてあなたを心の穴へと落とし込むことがあると思います。
それを根本的に治す方法、癒す方法があります。
それは、もう一度幸福な子ども時代を過ごすことです。
自分の内側にいる子どもの自分を、満足させてあげてみませんか?
たとえば、新生児用の白い靴を買う。
パールみたいなボタンがついたシルクの靴など。
母親があなたのために買い求めて、ずっと取っておいたという筋書きにぴったりな靴。
著者はさらに、「赤ん坊の自分」のためにかわいらしいガラガラまで買っています。
あきれてしまうような手立てではありますが、実際やってみると、実は傷は少しふさがります。
いつも落ちていた穴にも、少しだけフタができるのです。
親は一生懸命子育てをしています。
それ以上を求めるならば、自力で何とかするしかありません。
あなたの子ども時代の楽しい部分を見つけるのは、あなたの仕事です。
あなたの人生のを見つけて素敵だと気づくのは、あなたの仕事。
満足のいく未来を創るのは、あなたです。
著者の開催した女性のための黙想会では、こんなアイデアが出ました。
・おもちゃ屋さんに行って10ドル使って楽しむ。
・いちばん近いプラネタリウムに行って、星に願いを書ける。
・重曹とお酢で噴火ごっこをする。
・朝食メニューを棒つきアイスクリームにする。
・ばかばかしいコメディ映画をレンタルする。
・デザートから先に食べる。
・たんぽぽをたくさん積む。
・布団の中で懐中電灯でてらしながら本を読む。
・雲、蟻、リス、葉っぱが動くのを眺める。
・キッチンのコンロでマシュマロを焼く。
何をしてもいいのです。
あなたの好きなことをどうぞ。
幸福な子ども時代は、いつでも取り戻すことができます。
張り切って、自分でおぜん立てをしましょう。
特別に取っておいたものを、ふだん使いにする
とっておいた食器や、キャンドルなど、ずっと何年も奥の方にしまっていることがあります。
使ってしまうのがもったいなくて、何か月も何年も、薄い紙に包まれてしまいこまれていたりしませんか。
食器もキャンドルも、使うためにあるもの。
コラムニストのエルマ・ボンベックと言う人は、ユーモアたっぷりの大笑いしてしまうコラムが書ける人です。
乳がんを患ってからは、いっそう胸に迫るものを書いています。
ガンのあった2年後、遺伝性の腎臓疾患が悪化して彼女は移植手術を受けましたが、けっきょく亡くなっています。
生前の彼女の素晴らしいコラムの中に、人生でもう一度やり直すチャンスがあるなら、というものがあります。
母と電話しているときはメールのチェックをしない。
仕事の同時進行をやめて、いまやっていることに集中する。
携帯電話の電源を切ってフロントガラスからの眺めを楽しむ。
アウトドアの時間をもっと増やす。
雨で髪の毛が縮れても湿気で前髪がぺちゃんとしても、イライラしない。暖炉でもっと火を燃やす。
そのあとで家の中が急激に冷えたり今が煙くなったりするのを心配しない。
友人にもっと会う。
ディナーの急な誘いにも応じる。
自分の話は控えて、友達がとんな経験をしているのかにもっと耳を傾ける。
著者もガンの治療後に、買ったままの高級なランジェリーのタグを外し、レースたっぷりのスリップを着ました。
しまいっぱなしだったパールも身に着けました。
暖炉も使い、トイレのタンク上に飾ったバスオイル・ビーズが知人でしまう前に使いました。
キャンドルをともしました。
なにもかも実行できていなかったのです。
そして、髪がすっかりなくなった自分の写真をいつも財布に入れて持ち歩いているそうです。
その写真は、生きてこの世で迎える日はすべて素晴らしい日であると教えてくれるから。
人は有効期限付きの存在です。
チーズや牛乳のように賞味期限は印字されていないけれど、誰もがいつか死に、永遠に生きる人はいません。
私たちの本棚には日記や記録が山と積んであります。
理想的なタイミングでのプロジェクト、本のために出番を待っているけれど、そのタイミングはいつ来るのかわからないですね。
今日も1日お疲れさまでした。
ゆっくり休んで素敵な夢を。
では、また。