本著は、主に日本人の成功者や著名人の「人間的魅力」の原理原則を見つけ、「自分」を磨くためのヒントを得ようというのがテーマです。
人間的魅力、信念、折れない心、存在感、人間関係力を、超一流の人たちはどう自分自身の中に育ててきたのか。
日常のちょっとしたときのチョイスについて。
先延ばしをしない
あなたのまわりの人生を成功させている人は、「すぐ動く」という特徴を持っていませんか?
人生は長い。そう言う人もいます。
人生は短い。そう言う人もいます。
実はタフな人ほど残りの人生や、体力の低下を意識していることが多々あります。
人生の残り時間を意識するのは、とても大切なのです。
そのため、日々の活動には「やるべきこと」を明確にしなければなりません。
これは逆に「やらないこと」を明確にするのと表裏一体です。
つまり、取捨選択する判断力の速さが、日常生活における時間の充実度を決め、人生の充実度愛にも大きな影響を及ぼします。
「今度ぜひ飲みましょう」
と言われた言葉が実行されないのは、よくある日常のシーンです。
本当に行きたいのなら(別に社交辞令で言っているのでなければ)、
「〇日は、いかがですか?」。
こうした瞬発力が、あなたの思いや熱意を、相手にダイレクトに伝え、あなたを魅力的するのです。
それができたら、「すぐ動ける人」「相手より先んじて動く人」として、魅力を1つ身に着けたことになります。
なぜ、あの人の懐は深いのか?
「多様性」を受け入れる力がある人は、懐が深いのです。
「インテグレーティブ・シンキング」という思考法を試してみるのも良いかもしれません。
これは、「相反する2つの考えを同時に保持し、対比させ、二者択一を避けて、両者の良さをとりいれつつ、両者を上回る新しい解決に導く」思考メソッドです。
ものの見方、考え方とは現在日本においても多種多様。
まずは自分と違う相手の主張や価値観を受け入れてみることも時に必要です。
次に、それを咀嚼したうえで持論を展開してみる。
そこで、あなたの価値観はまた耕されていきます。
あえて、悪役になってみる
あえて、今までの自分と違う役柄を人生で演じてみるのも、必要な時があります。
ベビーフェイス(善玉)ばかりの人生だったのなら、あなたを磨くチャンスかもしれません。
たとえば、伸び悩んでいる部下のために、あえて厳しい一言を言ってみる。
嫌われ役に徹してみる。
いつも無茶な仕事を押し付けてくる上司に、勇気をもってNOと言ってみる。
そのかわり、何が何でも結果を出す。
ヒール(悪役)は、周りにも疎まれます。
したがって、人が見ていないところで、何倍も勉強し、結果を出すための努力をするなど、ヒールにはヒールになる覚悟が必要です。
しかし、その「振れ幅」があなたを磨きます。
善玉・悪玉の両方の心持が分かるので、人間理解も深まります。
何事も、楽しんでいる人が最後に勝つ
その人は、人懐っこく、魅力的な人でした。
松緑は、歌舞伎の正当性を伝えることに全力を尽くすため、こう言っています。
「歌舞伎に惚れ込み、舞台に惚れ込み、芸に惚れ込み、ともかく女形に惚れ込み、てなことですべて惚れ込み」。
ビジネスパーソンでいうならば、
「商品(製品・サービス)にほれ込み、仕事にほれ込み、技術にほれ込み、ともかくお客さんにほれ込み」とでもいえるかもしれません。
「子曰く、これを知るものはこれを好むものに如かず。
これを好むものはこれを楽しむものに如かず」。
孔子も。たくさんの知識がある人よりも、そのことを好きな人にはかなわないと言っています。
そしてそのことが好きな人より、そのことを楽しんでいる人には、もっと叶わないと言っているのです。
仕事に惚れ込み、それを楽しんでいる人には敵わないのですね。
今週もお疲れさまでした。
ゆっくり休んで素敵な夢を。
では、また。