小さなバッグを持つと、身軽になって出かけたくなってきます。
もっといろんなものを見てみたいという気持ちになります。
重いバッグを持っているときより、小さいバッグを持っているときの方が、自由度が断然増すからです。
例えば散歩の途中、いつもは同じ道を通っていても、曲がらない角を曲がってみたくなります。
素通りしていた店に、ちょっと入ってみようかと言う気になります。
すると、思いがけず、欲しかったものに出会ったり。
著者の友達は、小さなバッグに変えたある日、駅でふと
「今日はいつもの3両目ではなくて、1両目に乗っていつもと違う景色を見てみようかな」
と思い立ち、乗ってみたそうです。
すると、そこで以前から素敵だなと思っていた人とばったり出会い、雑談するうちに一緒に食事することになったそうです。
いつもと同じバッグを持っていたら、彼女はいつもと同じ3両目に乗っていて、出会いもなかったと思います。
チャンスをつかむには、直感に従って行動することも大切です。
「チャンスの神様は、前髪しかない」とよく言われます。
直感を磨くには、決断を早くすること。
決断を早くするには、身軽であることが必要なのです。
「小さなバッグ」とは、有限だが貴重なあなたの人生の象徴
「女性は、まだ怒っていないことを心配して、ゆるやかに積極性を失ってしまう傾向がある」と言ったのは、フェイスブックの最高執行責任者であるシェリル・サンドバーグです。
これを心理用語では「成功回避」と言います。
いわゆる「メンタルブロック」です。
会社から能力を買われて抜擢されたにもかかわらず、「自分にできるだろうか?」と不安に思ってしまう自己評価が低い傾向がある人がいます。
そうした人の傾向として、心配しすぎる癖をもっていることがあります。
心配しすぎ、あれもこれも準備して持っていこうと生きていると、そういう人のバッグは大きくなる傾向があります。
どっさり不安を象徴するものたちを詰め込んだ結果、その重みでかえって体力を奪われ、あちこち歩きまわりたいという積極性を失ってしまいます。
それは、持ち物だけに限らず、限りあるエネルギーや時間の使い方も同様。
断り切れなかった飲み会や、惰性で行ってしまっている作業。
そういうものが、1日という限られた小さな枠の中で、大きな割合を占め、大事な業務を圧迫してはいないでしょうか?
著者はある程度年齢を重ね、人を雇う立場になりましたが、それでもついつい安請け合いしてしまった仕事や、本当は誰かに頼めたなぁ、と言うような仕事を抱え込んでしまうことがあるそうです。
自分がやるべき大切な仕事にエネルギーを投入するには、まずは業務の洗い出しをする必要があります。
そんなときのために、中堅社員研修の講師をするときにやっているワークがあります。
とにかくまずは、
①自分しかできない仕事
②ほかの人にもできる仕事
に、すべての仕事を分類するのです。
このワークをして、「これは本当に私しかできない仕事か?」と自問する癖をつけるとこと。
すると徐々に「ここまでは部下や後輩に頼もう」という部分がだんだん増えていき、上手に仕事を手離れさせていくことができます。
後輩の育成にもつながり、独りで仕事をかかえるより全体の効率も良くなります。
10分ほどでできる簡単な作業ですから、ぜひやってほしいと著者は勧めています。
仕事でも家事でも、「そこまで時間をかける必要のないもの」にまで全力を注いでしまい、大切なことに取り組むときに、肝心のエネルギーがないというのは、よくあることです。
しかし、あなたの人生を充実させるものは、量よりも質です。
どれだけたくさんのことをするかではなく、どれだけ価値あるものを生み出すことができるかです。
あなたの人生を充実させるために、この2つが必要です。
①やらないことを決める(良くもなく、悪くもないことはやめる)
②本当にやりたいこと、自分がやるべきことを決める(人生の質を決める)
実は、”自分のやりたいこと”というのは、そんなにすぐにわかるものではありません。
ですから、日々「これはやらなくていいかな」と思うことを省いていくこと。
その中で「私はこれがやりたかったんだ!」というふうに徐々に見えてきます。
だから、「もう、これ以上は1人でできない!!」と思ったときは、周りを見回してみましょう。
きっと誰かができるはずです。
両手がふさがっていては、欲しいものが目の前にあってもつかむことができません。
それどころか、「何が必要なのか」すら、手がいっぱいで見えなくなります。
本当に欲しいものをつかみとるためには、片手をあけておきましょう。
最近は大きいバッグを2つ持って職場に向かう習慣がついてしまっていました・・・。
この夏はバッグを小さくします!
今日も1日お疲れさまでした。
ゆっくり休んで素敵な夢を。
では、また。