心の病から抜け出した夫婦による共著です。
ストレス障害から立ち直るため二人が実践し、必死で立ち直り、ストレスで悩む人のきっかけづくりにと書いた本なので、実に実践的なのが特徴です。
悲観的な思考パターンを変える
式が近いと悟った85歳のある男性が、心配について次のように語っています。
「人生をやり直せるなら、もっと現実的な問題を抱えて、想像上の問題を減らすよ」。
平均的なスウェーデン人は、週に20時間心配している、という調査結果があるとか。
ということは、深刻なストレスを抱えている人は、おそらくこの倍は心配しているでしょう!
毎週これだけの時間を、いまこの瞬間を味わって生活知ったり、毎日の前向きな目標に取り組んだりする時間に使えたら、と想像してみてください。
心配していることが実際に起こる可能性はどれくらいなのか、と何度も自分に尋ねてみるとわかります。
そのうちに、心配が現実になることはほとんどない、と気づくようになるはずです。
「心配タイム」と「川に流す」
毎晩、たとえば夜8時50分から9時までなど、10分間の「心配タイム」を設けます。
日中、なにか心配になってきたら、それ以上心配するのをやめて、今晩8時50分きっかりにその件を考える、と自分に言い聞かせます。
その時刻が近づいたころには、心配ごと一切を考えるはずが、その9割は忘れてしまっているでしょう。
どうしても頭から離れない心配事には、次のような建設的な行動をとります。
1.心配事を紙に書き出す
2.その問題をなくしたり小さくしたりするために、どんな対策を取るつもりかを書く
3.いつその対策をとるかを書く
4.その対策を必ず実行する
「川に流す」という方法も有効です。
川のほとりに腰を下ろしているところを想像します。
大きな木の葉が数枚、川面に落ちて運ばれていきます。
心配事や不安な気持ちをその木の葉にそっと載せて、流してしまうのです。
心配事を書き留めて振り返る
がっかりすることや恐ろしいことが起こることを想像し、過度な不安を感じる人がいます。
実際には、想像するほど恐ろしい事態になることはまずありません。
恐ろしいことが起こる、と心配になるたびに書き留めておいて、実際どうだったか、あとでくらべてみてください。
その不安が、現実とはなんら関係のない空想だったとわかるでしょう。
そうした不安がどのくらいの頻度で起きているか、正直に振り返ってみましょう。
不安に襲われるままで人生を楽しめない、「もし~だったら」と不安でいっぱいになり、夢をあきらめてしまう・・・。
そのために、いったいどれほど、わくわくする体験を逃してきたでしょうか。
「もし~したら」と考えることは、ネガティブであれ、ポジティブであれ、あなたが予想することです。
かたや心配や不安でいっぱいになり、かたや喜びでいっぱいになれます。
どちらの感情を生み出したいかは、自分で選べるのです。
先ほどの例のようなネガティブな思考パターンを続けるのは簡単なことです。
ただし、あまりあなたの役には立ちません。
役立つのは、ポジティブに考える練習です。
思考パターンを変えることが大切なのです。
これまでと正反対の、ポジティブかつ現実的な「もし~たら」思考を繰り返し練習しましょう。
今週もお疲れさまでした。
ゆっくり休んで素敵な夢を。
では、また。