猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

相手を動かすために話す!~『1分で話せ』伊藤羊一

次の2つの言葉を比べてみてください。

「これ、以前に⚪⚪さんが担当していた商品と似ているんですが、30代女性をターゲットとした商品です。

⚪⚪さんとの違いですが、一応あれも結構売れたのですが、それと違いを作らないといけないな、と思いまして。

さて、違いですが、ツイッターでも人気の⚪⚪氏というイラストレーターさんのイラストをパッケージに入れたいと思っています。

⚪⚪氏は、以前の商品を昔使っていたようでして、ご自身のインスタグラムでも紹介していました。

だから、8割方はお受けいただけるのではないかと思っています。

もうひとつ、前回から新しさをどう出していくかという点ですが、前回とは違った顧客層をイメージしておりまして。

今回は以前より健康志向の人を取り込みたく、科学的にも実証された成分を入れて、より意識の高いユーザーに手にとってもらえたらと思っております。」 

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では、次の文章を見てください。

「わが社のロングセラー商品をベースに、パッケージデザインを改良し、成分の改善を加えて、30代女性をターゲットにさらなる売上増をねらった商品です」

 

当然、後者ですよね?

 

当たり前!と思われるかもしれませんが、実は著者が見る限り、95%の人は要らない話を省けないばかりに、伝わらない状態だと著者は指摘しています。

(ワタシもまさにそうです!!)

はっきり言って、時間も労力もとてももったいないことです。

でも、私たちの周りの人たちの話や、授業や会議やプレゼンで、ほんとうにそうした「なが~いばっかりの話」ってありますね・・・。

 

もしも私たちが、少し不要な話を無くして短く伝えたら、あの意見や提案は通っていたかもしれない。

短く報告できたら、上司も仕事がやり易くなり、あなたをもっと信頼していたかもしれない。

短く適切に相手の記憶に残せたら、普段会えない経営者に認められ、千載一遇のチャンスを摘めていたかもしれません。

 

著者自身も、以前は人に何か伝えることが本当に苦手でした。

今でこそヤフー アカデミアという企業内大学の学長として、講義をしたり、プレゼンの指導をしています。

 

しかし、新卒で日本興業銀行に入って数年、上司や会議での提案に逃げ出したくなるほど緊張して、うまく行かない。

「君の言っていることは、まったく理解できない」

そう言われたことも、何度もあったそうです。

 

そこで、グロービズの授業と出会いました。

 

そこでわかったこと。

そもそも話が通じない人は、事実と自分の意見をただただ羅列していくだけ、という罠にはまっています。

だから、必然的に話が長くなっています。

話が長いから相手も、何が大事なのかわからなくなるのです。

 

グロービズでは、「ストーリー」の作り方というものがあります。

ストーリーで相手に伝えましょう。

「何が大事なのか」

そして、「どうしたら相手に伝わるのか」。

これらを事前にきちんと考えることが必要になります。

だからこそ、究極には1分でも伝わるような凝縮した言葉になるのです。

うまいプレゼンより、「動いてなんぼ」

まず1つ気づいてほしいのは、そもそも「人は、相手の話を80%は聞いていない」ということです。

会議や朝礼など聞かざるを得ない状況で、いやいやその場にいる・・・ということもありますよね。

最初は聞いていても、ぼんやりしていたり。

著者も「伊藤さんのプレゼンはわかりやすい」「心に響いた」とほめ言葉をもらっても、そもそもの主張のところを理解してもらっていなかったり、「さっき言ったんだけどな」ということを質問されたり、誤解されて伝わっていることは、今でもあるそうです。

 

ですから、相手がどんなに好意的に聞いてくれても、どんな完璧なプレゼンでも、自分が話したことすべてが相手の頭に残るのは不可能だと著者は考えています。

コミュニケーションとはそういうものなのです。

「1分」で話す

しかし、コミュニケーションをあきらめるわ絵にはいかないし、チームの力を最大限に生かすには、自分の主張を相手にしっかり伝え、理解してもらい、動いてもらう力、つまり「プレゼン力」が必要です。

これは、人前で発表するスキルでも、話すスキルでもありません。

人に「動いてもらう」力です。

聞き手はそもそも8割方聞いていないし、理解もしていない。

それを理解したうえで少しでも相手の頭に残し、相手が動くためにはどうしたらいいのか、の勝負になります。

そのために必要なのは、

「1分で話せるように話を組み立て、伝えよう」

ということです。

 

1分でまとまらない話は、結局何時間かけても伝わらない。

逆に言えば、どんな話でも「1分」で伝えることができます。

特に忙しい上司や役員などは、「1分」のほうが聞いてくれる確率は高いでしょう。

「右脳」と「左脳」に働きかける

この「1分で伝える」極意としては、もう1つあります。

ロジック(左脳)と感情(右脳)の両方にうったえることが重要です。

ただ単にロジックで基づいて話すと、

「はいはい理解した、理解した、理解した・・・・。それで?」

ってなりませんか?

情熱だけで人は動きませんが、ロジックだけでも動きません。

マネージャー的な立場で仕事をしている方なら、「正しいことを言って人が動くなら、苦労はしない」と実感する方もいるのではないでしょうか。

 

結局人は、左脳で理解し、右脳で感じて、それでやっと動けるんです。

スキルとしてロジカルに伝えることも大事だし、熱狂するマインドも必要です。

右脳と左脳に働きかけることを意識していきましょう。

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ちょっとしたプレゼンがあったので読みました。

確かに自分が話を聞く立場なら、「1分」で話してくれた方が、強いインパクトで心動かされます。

 

ちなみに、それでもプレゼンは死ぬほど緊張しました!

どもるわ、まとまらないわ・・・。

でも、とりあえず「準備をしっかりする」と本著にもあったので、できるだけ準備しました。

そして、情熱を付け加えました。話を長くしないのって、すごく有効ですね!

いつもよりも上手くいったようです(涙)。

 

今日もお疲れさまでした。

ゆっくり休んで素敵な夢を。

では、また。

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