どんなに造作の良い顔立ちでも、肌が吹き出物だらけだったりボロボロだったりすると、とてももったいない!
一方で、やる気のあるオーラとか姿勢とか、肌がピンとしていると、もとの顔立ちが普通でも素敵。
さらに仕事を頑張っている人だと、やたらとポイントの高い人に見えてきます。
そうした美しさって、どうしたら作れるのか?というのが本著です。
人間は男でも女でも美しい人を好むようにできています。
なぜって、美しいということは、よい食事をしてきた証だからです。
外見だけで判断するのは?とも思いますが、外見にはその人の食べたものすべてが現れています。
そして、心や人格さえもつくっているのです。
著者は管理栄養士として4000人以上の人の食事を見てきて確信しました。
食事内容を見れば、「あ、こういう人なのね」と健康状態や生活、性格などが分かるようになってきました。
あなたは「そこそこ小ぎれい」で満足していませんか?
ところで、あなたはどういう人を美しいと思いますか?
著者の言う「美しい人」の基準はハイレベル。
よい食事で作られる美しさは、外見を装っただけではなかなか作れないからです。
たとえば、肌。
ニキビや肌荒れなどのトラブルがなく、ハリ・うるおい・ツヤがある肌なら、まず合格点。
それは、髪や爪までキラキラ輝かせます。
また、体重が軽くてスリムでも、みんな魅力的かというとそうでもありませんよね。
多少ぽっちゃりしていても、引き締まるべきところがきちんと引き締まったメリハリのある健康的な身体のほうが絶対素敵ですね。
メリハリのある身体を作るのは、エクササイズや筋トレも効果的ですが、基本は食事です。
本能に働きかける!
オスとして、メスとしての魅力にあふれる人。
最近はそういう人はどんどん減っています。
しっかり覚えておきたいのですが、食事で摂った栄養は、まず生命維持に欠かせない心臓や腎臓、肺などの内臓に使われます。
次に体を保護している肌や髪、爪。
そして一番あと回しにされるのが、メスとしてオスとして一番欠かせない性ホルモンやフェロモンの分泌をつかさどる生殖機能です。
ストレスの多いこの世界を生き抜き、立派な遺伝子を残すために大切なのは、やはり本能が大事なのです。
「食欲・性欲・睡眠欲」という人間の3大本能です。
男性がふっくらした女性が好きなのも、女性ががっちりした男性が好きなのも、よい子孫を残せる相手に無意識に惹かれるせいです。
あなたの周りでも、全身からモテオーラを出している男女は、よく食べている人ではないでしょうか。
しかしそうした人は、空腹でもないのにだらだら食べ続けているようなことは、していません。
必要なだけ食べているので、がっつり食べても食べ過ぎることはありません。
本能に従って食べているからです。
美しいと前向きになる本当の理由
素敵なオーラを出している魅力的な男女はには、理由があります。
そうした人たちは、よい食事を摂っているので、身体だけでなく心も栄養で満たされているからだと著者は考えます。
おなかが空いてイライラして情緒不安定になった経験は誰でもあるのではないでしょうか。
でもこれ、実は空腹のときだけに起こる現象ではないのです。
たとえ満腹でも、栄養不足な状態であると、心もパワーダウンしてしまいます。
例えば、生きていれば嫌なことや辛いこともいくらでもあります。
そんなときでも、しっかり食べていれば、心も身体も立ち直れないほどのダメージを受けることはありません。
著者は食事指導をして、栄養状態が良くなるにつれ、身体だけでなく、心も顔も見違えるほど元気になり、「何だか気持ちまで前向きになってきたみたい」と言う人を、たくさん見てきました。
中には、「生まれて初めて異性から告白されました。しかも1度に3人から!」とそれは嬉しそうに報告してくれた人もいたそうです。
その人の場合、食事改善で、顔や体系そのものが大きく変わったわけではありません。
最初に会ったときは、いつもうつむいている弱々しい感じでした。
それが、次第に顔を上げ、相手の目を見てしっかり話すようになり、姿勢までよくなって「彼女ってこんなにきれいな人だったかな?」と思うほど、見た目の印象がどんどん変わっていったのです。
食べ物の力って、ほんとうにすごい!
心の底から著者がそう感じるのはそんな瞬間です。
肌はもちろん、気分や性格さえ、食べたもので変わる可能性があるのです。
よく、「ストレスが多いと、ドカ食いしてしまう」という人もいますが、心と身体が欲するのなら、ときにはドカ食いしたってかまわないと著者は考えます。
ただ、本当に食べたいものではなく、適当にあるものを「ドカ食い」をすると、それを代謝するために必要な栄養がさらに不足して、ストレスがおさまるどころか、ますます増幅してしまうかも。
良いものをしっかり食べている本物の美男美女は、身体も心も栄養で満たされているので、そんなストレス増幅の罠にはまることもないはずです。
だから、ストレスがあっても傍から見れば、「いつも堂々としている人」「強い人」に見えるのです。
ストレスだらけの世の中だから、ストレスなんかに負けず、強く、たくましく、そして美しく生きていける人でありたいですよね。
先天的な美人やイケメンはいない
最新の遺伝子研究では、人の健康状態を左右するものは、遺伝的要素が25%で、生活習慣や環境などの後天的要因が75%だと言われています。
ということは、見た目だって、遺伝的要素は25%で、あとの75%は後天的要素だと言えるのではないでしょうか。
ですから、自分の見た目の要素を「遺伝だから・・・」とあきらめては、もったいない!
いま現在美しい人は、いいものを食べ続けてきた積み重ねの結果美しくなった人です。
あるいはいい食べ物によって、より美しくなっていった人です。
「よい食事」は「豊かな食事」
一般的によく言われるのが、「1日3食、規則正しく」「摂取カロリーを抑える」「栄養バランス」。
でも、こうした一般論を忠実に守っている人で、ほんとうにやせた、美しくなった、という人を著者はあまり見たことがありません。
著者のいう「良い食事」は「本能に逆らわない、豊かな食事」です。
汗をかいたらしょっぱいものが欲しくなる。
疲れたら甘いものが欲しくなる。
このように、そのとき食べたいものが、本当に必要なもの、栄養は、あなた自身の身体が本能として知っています。
そして、もうひとつ大切なのが、「豊かな食事」をすることです。
業かという意味ではありません。
あなたの心と身体が喜ぶ食事です。
ここでちょっと質問です。
あなたが一番好きな食べ物は何ですか?
最近、この質問にすぐに答えられない人がとても増えています。
食べ物は、その色、香り、食感、味も含めてすべてがごちそうです。
そして旬の食べ物は、美女・イケメンを作る栄養がぎっしり濃縮された最高のごちそう!
そんな素材の魅力に目を向け、盛り付けや食べるシチュエーションも楽しみながらいただく豊かな食事は、あなたの見た目や人格まで豊かにしてくれます。
「忙しくてそんな余裕がない」ということもあるでしょう。
そんな時でも「食事は楽しいもの」「食べるって幸せ」という気持ちさえ失わなければ、ちょっとした工夫で心と身体が喜ぶ「よい食事」はできます。
とりあえず、ああしなければ、こうしなければ、という今までの常識は、いったん忘れましょう。
そして、よいものをどんどん食べ、あなたの魅力を引き出しましょう。
次回は、具体的にどんなことが身体におすすめな食べ方なのか、読んでいきます。
明日からの1週間が、あなたにとってますます素敵な日々になりますように!
では、また。