猫のメメとモエ

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最強のノート術~『メモの魔力』前田裕二

メモを「すごい量」でとっていくことで、私たちは知的生産に集中して取り組むことができる、ということを昨日読みました。

さらに今日は「メモによって鍛えられること」や「どのようにとっていくのか」などを一緒に読んでいただければと思います。

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メモによって鍛えられる5つのスキル

①アイデアを生み出せるようになる(知的生産性の向上)

メモをとると、たくさんの「いいこと」が起きます。

本当に1度だまされたと思って、メモ帳を手に取ってみましょう。

大前提となるメモの効用は前述のとおりで知的生産性が上がるということ。

それに加えて、メモにより直接的・具体的なパワーがあります。

②情報を「素通り」しなくなる

私たちは、頭で思っている以上に、怖いくらいに情報を素通りしています。

たとえば、5つの間に、自分が今知って理解すべき大切な情報を相手が3つ話したとします。

しかし、実際はそのうち1つしかキャッチしておらず、あとの2つを頭の中を全く通っていない。

あるいは通ったとしても、そのまま通り過ぎてしまっていて、両者の会話の前提にはならない。

その結果、情報の送り手である話者との認識の齟齬やすれ違いが起きて、その溝がどんどん深まってしまいます。

しかし、きちんとメモをとる習慣をつけると、自分にとって有用な情報をキャッチするための「アンテナの本数」が増えます。

常にアンテナがバリ5の状態を維持しておくこと。

メモをとる癖が無い人は、実は、毎日「宝」をみすみす落とし続けてしまっているようなもの。

そして、メモをとる量ですが、結論から著者の感覚数値でいうなら「すごくたくさん」。

③相手の「より深い話」を聞き出せる(軽重能力の向上)

紙のメモは、コミュニケーションツールとしても極めて優秀。

たとえばあなたがクライアントとの会食中だったとします。

話が盛り上がってきたところで、相手がすかさずカバンからメモ帳を取り出して「ちょっとこの点、もう1歩踏み込んで説明していいですか」と書き始めたとします。

PCやスマホで「ありもの」の資料を見せられるよりも、なんとなく、心が近づく漢字や、熱、ポジティブな空気が漂う感覚があると思います。

④話の骨組みが分かるようになる(構造化能力の向上)

メモをとることで、その場で展開されている議論をキレイに構造化できるようになります。

逆に言うと、しっかりとメモをとるには、構造化は必要条件であり、上手にメモが取れるようになってきたら、それは構造化がうまくなってきている証拠です。

構造化能力とは、議論の全体像が常に俯瞰で見られて、今どの話題を、どんな目的で(何に向かって)どこまで話しているのか、ということを(なるべく瞬時に)把握する能力です。

⑤曖昧な感覚や概念を言葉にできるようになる(言語化能力の向上)

メモをとるということは、同時に「言葉にせねばならぬ」ということを意味します。

きわめて当たり前ですが、メモを取るためには、頭の中でぼんやり思っていることを、メモ帳やノートにアウトプットします。

そこで自然発生的に言語化能力が向上します。

イデアを生み出すメモの書き方

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前田祐二さんが使っているのは、こうしたツール。

著者は以前こうしたノートの使い方でも大きく注目されています。

そのノートの使い方が、こちら。

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ノートは見開きで使う

ノートは原則見開きで使います。

理由は

①書き込む場所が狭い

②左に左脳的「事実」、右に右脳的「発想」を書くため

③右側の「空き」が気になって、潜在意識が働き右脳が活性化する

です。

 

左側のページには「ファクト」である、どこで見聞きしたとか、客観的事実、ミーティングの内容をかいつまんで書きます。

細かいテクニックですが、キーワードを書いたら、それに丸をして、関連ワードを周りに書いていくのもお勧めです。

箇条書きにするよりも、発想が自由に思いつきやすいし、思考の整理もしやすく、あとで見た時に「絵」としてとらえられるので、記憶にも残りやすくなるからです。

 

次に構造化、そして言語化の力を伸ばすために、左ページの5分の1くらいに縦線を引き、「標語」のための列を作ります。

ファクト欄に書いたことをグルーピングし、「要は何の話か」をまとめ、レトリックを聞かせてキャッチーなネーミングをしたり。

はじめはあとからこの欄をつけることになりますが、慣れるとメモを取る同時進行で書けます。

 

次に右側のページにうつります。

ふだんなら、左右とも単にファクトを書きますが、それでも心を鬼にして右を空欄に。

のこの空欄スペースこそ、知的生産メモの最大重要箇所です。

右は半分に分けます。

左側は「抽象化」した要素を書きます。

左ページのファクトを見つめ、そこで書かれている具体的内容を抽象化。

次に、抽象化した気づきを別の何かに適用して実際に行動を変えるため、右ページの右側に「転用」という、実際のアクションにつながる粒度まで落として書くことが重要です。

 

この「転用」こそが、今回の『メモの魔力』の最大に重要なポイントです。

「抽象」で止まると、時に単なる「評論家」になってしまいます。

あなたが世界から抽出した気づきから、きちんとアクションに「転用」することを通じて、あなたの日々が、人生が、変わってきます。

あなたが本当に人生を変えたいと願うのならば、ノートの1番右側も忘れずに。

なるべく意識的に埋めていくようにしましょう。

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ノートのページを見る限り、「相手の言葉を一言一句逃さずとれ!」というものではなく、けっこうかいつまんだ内容なのではないでしょうか。

1回のミーティングに5~6行です。

 

大事なのは、そこから見つけたことから読み取っていくことです。

 

著者はあるとき、「東京・大阪の街中で宣伝チラシを配布した」というプロモーションの話を聞きました。

ふつうのチラシを配っても、通行人にメリットが無いため、何かインセンティブになることを付け足す、という想像の範囲内の展開がありました。

そこから著者のメモをとる手が自然とうずいて汗ばんでくるのですが、

「『大阪のおばちゃんは、なんでもないときにも、よくアメちゃんをくれる』という話があるので、大阪でチラシ配りをするとき、一緒にアメちゃんを配る作戦に出た」そうです。

すると、ものすごい勢いでチラシがはけて、驚きの結果に。

ところが同じやり方を東京で試してみると、大阪のせいぜい3分の1の効果しかありません。

つまり、アメちゃんをつけると、大阪では東京の3倍のチラシがはけるのです。

 

これをノートに書くならば、左ページに「大阪でチラシと一緒にアメちゃんを配ったら3倍の効果が出た」というファクトになります。

さらに右ページで抽象化します。

ちょっと難しいですが、「他の分野にも応用可能な気づきを得よう」と考えます。

「大阪人は東京人より、直接目に見えるメリットの訴求に弱い」という気づきを得たとします。

さらに私たちの思考は勧めていきます。

抽象化した気づきをもとに、アクションを立てるのです。

「転用」のプロセスです。

 

 

PDCAも回しているのですが、今回のノート術はさらに「情報が入り次第、思考の回転を回す」という1分1秒ごとに超高速で回していくもの。

新しい考え方が常に自分の中に生み出されるための、メモ術ですね。

 

今日もお疲れさまでした。

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。

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