猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

『プロフェッショナルのご機嫌力』村上和徳

いま、うまくいっている人は、「どんな状況でもご機嫌だと思える」ような、精神を持った人。

そんな人に近づくには、ワクワクする気持ち・ドキドキする気持ちを大切にすることだと著者は言います。

もちろん、わいわい楽しく・へらへら迎合しているとか、そういうことではありません。

真剣さとか本気とか、夢中とか、どちらかというとそういう意味に近いものです。

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ご機嫌なひとの口癖は「ありがとう」だった

著者の大好きな師範である新極真空手の塚本徳臣さん。

1996年に21歳で世界チャンピオンになって、2011年の第10回大会でも優勝したすごい人です。

「なんで15年間勝てなかったと思いますか」と著者が質問したところ、

「世界一稽古をしていただけだったんです」と答えたそうです。

「それだけでは勝てなかったんです。感謝が足りなかったんです」。

 

結果が出たからご機嫌だとか、結果が出なかったから不機嫌だとか言うことではないのです。

どういう結果であろうとも、謙虚に前向きにご機嫌なとらえ方をしていくことなのです。

 

森羅万象をすべて自分にとってのご機嫌な出来事と捉えていく。

ご機嫌な状態を口癖にしていく。

「ありがとう」

「ついてる、俺」

「ラッキー」

これが世界最強の師範に教わったご機嫌力だそうです。

 

本当のリーダーシップとは、ついてくる人がご機嫌で結果が出せること

そもそもリーダーというのは、1人でも「この人についていきたい」と思う人がいるなら、その人はリーダーになれるのです。

だから、タイトルがあるからリーダーになるというわけではありません。

リーダーシップというのは、「俺についてこい」というように考えている人もいるかもしれませんが、それは違うのです。

本当のリーダーシップというのは、ついてくる人がご機嫌で成果を出せるよう支援することなのです。

そして次のリーダーへとつなぐ。

つまり、野球で言えば、監督でもキャッチャーでもピッチャーでもなくて、送りバントができるということです。

こういった考え方を「サーバント・リーダーシップ」と言います。

 

ですから、どういうことかというと、

・リーダーにカリスマ性はいらない

・誠実で首尾一貫していること

・部下の成功が最大の喜びで、部下の成功を部下と一緒に思い描く

・部下の成功に送りバントやアシストをすることで、次のリーダーを創る

・部下の幸福感は1人1人全く違う。その違いを感じ取る

(『サーバント・リーダーシップ論』)

こういったことが、ご機嫌でできるようになるということが、リーダーの本当に大切な任務なのです。

この目標にどういう状態でゴールするのか

大事なのは、チームがご機嫌でいること。

そのために、ゴールをきちんと決めることです。

みんなの合意を得る。

「本当にここにたどり着きたいということを、目標にするか」ときちんと確認し合う。

エベレスト登頂でも、最後のアタックで具合が悪い人が出たら、その人たちを置いていく必要が出てきます。

仕事においても、チームとしてどこまでの犠牲と引き換えにゴールするのかということを、話し合わないといけないのです。

そうしたことも、組織力を強める大事な仕事の1つです。

和こそ大事な力

ここで著者が大事にしてほしいとしていることがあります。

それは、チームがご機嫌になれない理由を個人に追わせないでほしいということ。

組織は人体と同じで、心臓だけでは機能しないし、心臓だけ丈夫になっても、だめ。

 

著者の父親は心臓肥大という病気になり、ふつうの人の半分くらいの圧でしか血液を送り出せなくなっていました。

そこでペースメーカーを入れ、ふつうの人と同じくらいの圧で血液を送り出せるようにしました。

ところが、今度は十二指腸から出血。

いままで弱い圧で血液を送り出されることになれていた血管が、それに耐えられなくなったのです。

十二指腸や胃からの出血のため、大量の輸血をしなけれなならなくなりました。

するとその大量の輸血で、肝臓や腎臓などがダメになり、血中アンモニアがたまり、脳が肥大化して植物状態のように。

4年半寝たきりになった後、亡くなりました。

それまで弱い心臓でも生きられるようにそのほかの臓器も助け合って生きていたのに、いきなり強い心臓を入れたら、それができなくなってしまったのです。

体と言うのは、全体でバランスをとって、1つの健康状態が維持されるのですね。

 

組織は一人ひとりの人間の個性が合って、それらがバランスを取り合って、本当の組織のパフォーマンスが出てくるのです。

にもかかわらず、いま組織全体の健全な状態を計らずに、すべて臓器の責任、つまり1人ひとりのせいにするマネジメントが多すぎる。

こいつは働きが弱いから、マネージャーを取り替えたらいいとか、リーダーを強力にすればいいとか、そういうことだけではないのです。

心臓のパーツだけ取り替えても、かえってうまく機能しなくなることがあるように。

 

組織全体の力で、ご機嫌な状態を作ることに取り組んでいくことが大切なのです。

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ワタシの会社は今、

「今の組織がうまくいっていないのは〇〇さんのせい」

「若者が、ついてこないのが悪い」

などの声があり、たいへんです。

明日の会議で「世代間のギャップを超えて、お互い歩み寄りましょうよ」と提案します。

上手く行ったら、報告します。

(報告が無かったら、「この人失敗したんだ」と思って笑ってやってください・・・・)

 

今日も1日お疲れさまでした。

ゆっくり休んで素敵な夢を。

では、また。

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