新年度にちょっと良いスタートを切るならば、新人用のビジネス書で基本に立ち返るのが一番です。
本日は、「ひとよりも1歩先を小走りしているタイプの新人用ビジネス書」。
ベテランから見ると、「あ、そうそう。これができている新人さんは、早く芽が出ちゃうんだよね」というちょっとしたことです。
ワタシもうっかりすると、中堅どころに抜かれてしまうので、初心に立ち返って基礎力を高めておきたいと思います!
著者は放送作家のかたわら、戦略的PRコンサルタントとして活動してきました。
一流と言われる企業のプロジェクトに幾度も関わり、第一線で活躍されている方々の仕事のやり方を目の当たりにしてきました。
そのなかで身をもって実感したのは、一流ビジネスマンになるほど「行動が早い人」を評価するということ。
「行動が早い人」というのは、上司などにおぜん立てをしてもらわなくても、すぐにやるべき仕事に着手し、オーダーに沿った成果を何かしら出してくる人のことです。
仕事は自分勝手に進めていいものではなく、必ず求められるゴールがあります。
行動が早い人は、ここから逆算して「自分がやるべきこと」を導き出します。
自分でやることを見出せるようになるには、
「先回りでの配慮」
「やるべきことの整理」
「シュミレーション」
といったことを、日々の仕事で繰り返し習慣づけることです。
すぐやることで成果も運も総取りする
別の視点から言うと、行動が早い人は、人や環境から何かを与えられるのを待たない人ともいえます。
待っているより、すぐにやったほうが早いからです。
行動が早いことのメリットは、単に周りからの評価が上がるということだけではなく、めぐってくるチャンスの数が増えるという点にもあります。
誰かにおぜん立てしてもらうのを期待するのではなく、積極的に自分ができることを見出していくことで、あなたを取り巻く世界が変わってきます。
うまくいかないことがあっても、それが次のチャンスにつながることのほうが圧倒的に多いのがビジネスの世界です。
待っていたらほぼ「ゼロ」の確率が、すぐに何倍にもなる。
結局、行動が早い人だけが、どんどんチャンスに恵まれ、成果も運も総取りしていくのです。
行動が早い人は、自分のことに集中する。出遅れる人は、他人のことを批判する
「時間を止めない意識」を持つ
どこの職場にも、人のことばかり批判して得意になっている人がいるものです。
なぜかエラそうな上から目線で、あいつはダメだとかあの会社はよくないとか言っている割に、ところで自分はどうなのと聞かれると言い訳ばかり。
そういう人は、すでにかなり出遅れています。
一見批判するだけの実績があるのかといえばそうでもなく、単に嫉妬や焦りを隠したり、他人を批判することでなんとか自分のプライドを守っているのです。
この手の人は、かかわる人の時間を奪うだけでなく、動揺させたりうんざりさせたりといった悪影響を及ぼしがちです。
ですから、とくに組織においてはいずれ淘汰されていく運命にあります。
一方、行動の早い人は自分のやるべきことに集中し、確実に成果を出していきます。
この違いは今だけでなく、長期的に大きな差となって現れます。
行動が早い人はペーパーレス
「情報を紙で持つか、データで持つか?」と聞かれれば、行動が早い人ほどデータ派が多いです。
もちろん、紙の上での情報がすべてダメというわけではありません。
ノートやメモ帳などは絶対持っていた方がいいでしょう。
僕も常に1冊持ち歩いて、メモを取る習慣があります。
紙は眺めながら考えをまとめるのにも向いています。
アンダーラインを引いたり、思考の過程やちょっとした思いつきなどを書き込んだりすることも可能です。
しかし、紙は1枚1枚は軽くても、油断するとあっという間にかさばります。
隙間時間で読もうといろいろな資料を持ち歩いても、そのすべてに実際に目を通すかというと、ほとんどは使わない。
僕の場合は、朝もってきたものをそのまま持ち帰ることが結構多いことに気づき、ペーパーレス化を進めることにしました。
ペーパーレス化の第一歩は、会議の資料から始めるのがやりやすいです。
まず、会議で配られる資料はなるべくデータでもらうようにして、当日配られたものは返却。
すぐに必要なものはスマートフォンで撮影しておけば問題ありません。
最初からデータでもらうのが難しい時は、もらった紙をどんどんスキャンして、データ化していきます。
データ化が済んだら紙は思い切って捨てます。
行動が早い人は、こまめにメンテナンスする
行動が早い人は、身の回りのメンテナンスを欠かしません。
ルーティン化していると言っていいと思います。
「行動が早い」とか「勢いがある」というと、雑なビジネスマンの代表みたいなイメージを持つ人がいるかもしれませんが、それは違います。
普段からちゃんと準備ができているからこそ、いつでも最高のパフォーマンスを発揮できるのです。
メンテナンスでもっとも身近なのは、整理整頓です。
仕事に集中するためには、必要なものがそろい、不必要なものは取り除いた環境が理想的です。
過不足なく片付いた環境では、ミスと紛失物と忘れ物が少なくなります。
ほかにも、
・行動が早い人は、謝って先を急ぐ。出遅れる人は「私のせいですか?」とキレる。
・行動が早い人は、準備段階でアポをとる。出遅れる人は、ずっと準備している。
・行動の早い人は、プレゼンで人の顔を見る。出遅れる人は、資料を見る。
・行動が早い人は、たんたんと問題解決する。出遅れる人は、責任を感じて思考が停止する。
・行動が早い人は、時間に投資する。出遅れる人は、「ま、いっか」と思っている。
・行動が早い人は、アップデートが早い。出遅れる人は、アップデートしない。
などなど。
ベテランになるとわかる、あるあるでした。
もうすぐ始まる新年度!
あなたにとって、すてきな1年になりますように。
ゆっくり休んでくださいね。
では、また。