猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

毎日を無事に生きていることに感謝すると、人生が幸せに満ちてくる~『神様を味方にする法則』小林正観

40年以上に渡り、超能力や超常現象を研究してきて、いちばんおもしろいと著者が感じていたのが、「ありがとうの不思議」です。

 

神様がインプットしてくれた 幸せになる法則

ベストセラー『ありがとうの神様』にもあるとおり。

 

心を籠めなくてもいいから「ありがとう」を言うことには、大きな力があります。

毎日毎日、暇が合ったときに「ありがとう」を独り言のように口にしていきます。

25000回を超えたあたりで、多くの人は涙が突然出てきます。

 

涙が出つくした後、心の底から感謝の「ありがとう」に変化するそうです。

その感謝の「ありがとう」をさらに25000回ほど言うと、なぜか突然、幸せが現象化し始める。

 

神様のもとには本来、”幸”も”不幸”もありません。

私たち人間が心地よく幸せと感じることは存在します。

そういった、自分にとっての幸せと感じられる現象が、片っ端から起きてくるのです。

f:id:understandLove:20220313123603j:plain

病気や事故は大切なサイン

たとえば、ガン細胞ができてしまったとします。

「ガンと闘う」と人はよく言いますが、ガン細胞に話を聞いたならば、

「今のままの生活を続けていると、あなたの身体は死んでしまうよ。

だから、もうちょっと違う生き方をした方がいいと思うよ」

と知らせているのかもしれません。

 

実は、著者に言わせれば、

「いつも笑顔で優しい人に戻るために、病気になる」。

だから、病気になったら「ありがとう」と感謝する。

そうした感謝を繰り返した人は、痛みが減り気づくとガンが小さくなっていた例も多く報告されています。

サインを受け取り、現状を受け入れたことが、体に影響することは、さまざまな研究の中でも結果がでていることでもありますね。

幸せな人生には、夢も希望もいらない

私たちの多くは、目の前の出来事に対して、「状況を改善したい」「願いが叶えばいいのに」という夢や希望を持っています。

そして、思い通りにならないことをリストアップしがちです。

親や先生から「リストに挙げたことを思い通りにすることこそ幸せだ」「夢や希望や願いを語りなさい」「願望を実現しなさい」と教わってきたからでしょう。

でも、幸せな人生にはいっさいの夢や希望はいらないのだと著者は言います。

 

なぜなら、私の人生で起きることは、病気であれ事故であれ、100%、今の自分に必要な「ありがたい」ものだからです。

 

与えられたものに対して「まだ足りない」「別のものが欲しい」と夢や希望を持って、不平不満、愚痴、泣き言、悪口、文句を言うことは無意味。

それよりむしろ、「うれしい、楽しい」「あぁ、幸せ」「と言って、今ある幸せを数え上げてみる。

「ありがとう」を口に出して感謝する。

そうすればきっと、膨大な数の幸せの存在に気づきます。

 

「今この状況が幸せの極致なのだ」と気づいたならば、私たちは今この瞬間に、幸せになることができます。

幸せとは、求めて何かを手に入れることではなく、今、目の前に存在する現象について「私」が「幸せだ」と思うこと。

そこに尽きるのです。

 

働く意義は「う・た・し」

はやっているお店は「どう儲けるか」を考えていない

人に「嬉しい・楽しい・幸せ」と喜ばれも「嬉しい・楽しい・幸せ」と思えること。

それを「働く」の中で実践すると、商売は繁盛します。

 

仕事に関する語源は、「お金を稼ぐ」ではないものが多くあります。

日本語の「働く」も、周りのひと(はた)をラクにしてあげること。

「仕事」は、「事にお仕えする」と書き、言い換えると「喜ばれる存在にわが身をお仕えする」ということ。ここにも収入の概念はありません。

英語の「ビジネス」にも、本来は忙しいという意味です。

人から仕事を頼まれごとして、忙しいという意味で、お金を得るという概念はありません。

 

世の中にははやっている店とそうでない店があります。宿にしても同じ。

著者の小林正観さんはトラベルライターでもありますが、30年みてきてわかったことがあります。

はやっているところは、「どうしたら喜ばれるか」を考えていて、流行っていないところは、「どうしたら儲けられるか」を考えています。

どうやったら儲けられるかを考えているうちは、お客さんは来ない。

それは、あなたも社会での原体験でわかっていますよね。

 

「競わない・比べない・争わない」

小林正観さんには障害を持ったお子さんがいます。

ある年の運動会で、奥様が朝嬉しそうにしていたそうです。

いつもと競争でびりのお子さんが、他にも足を悪くした子が出場するため、例年になくびり脱出をできそうだというのです。

その日の運動会が終わり、奥様に運動会のことを聞くと、やはりびりだったけれど嬉しかったそうです。

 

徒競走の途中、足を悪くしたお子さんが一緒にスタートしましたが、途中で転倒。

しかし、障害のある正観さんのお子さんはそれに気づくと、その子のところに駆け戻りました。

肩を貸してあげ、一緒に走り、ゴールを足の悪いその子に先を譲ったそうです。

会場は拍手喝采だったそうです。

 

人より抜きんでることはすべてではありませんね。

正観さんは生涯を持って生まれた我が子に、そうしたことをたくさん教えてもらったと言います。

このことを正観さんは「き・く・あ(競わない・比べない・争わない)」として、大切にしているそうです。

 

人が死んでいく理由

病気をした人は、優しい人になる

病気をした人は、より優しい人になります、と著者は言います。

確かにそう思おうことがワタシにもあります。

実はワタシの義父は非常に厳しい方でした。

が、病気を患い死を迎える直前は「こんなに長生きして、本当にありがたい」と、繰り返すようになりました。

親族一同聞き違いか?と思うほど優しく感謝であふれる言葉を残しました。

 

著者が言うには、優しい人に戻ろうとする。その結果として、体が病気になるそうです。

 

結論から言うなら、死も不幸ではないそうです。

著者が貫くストーリーでありますが、

「私たちは生まれる前に、自分の人生をシナリオに書いてきているようだ」

と言います。

 

人生の目的は長生きすることではない

自分のシナリオどおりに生まれ、ときに病気や事故に遭い、予定通りの日時に、予定通りの事情で死んでいく。

不運・不幸で死ぬわけではないのです。

自分で書いたシナリオですから、自分で起こることは全部、自分にとってベストの出来事です。

ベストなのだから、「病気は辛い。嫌だ」「どうして事故に遭ってしまったのか」などと思い悩む必要はありません。

死ぬことも同じです。

50歳で死ぬ、80歳で死ぬ、100歳で死ぬ。

あれをしていれば死ななかったとか、こうしていれば死ななかったとか、そういうことではないのです。

病気や事故で死ぬわけではなく、老衰で死ぬわけでもない。

死ぬのは、それが自分できめた「寿命」だからです。

 

もっと根源的に言うなら、人間は長生きすることが目的ではありません。

死ぬまでに何をするか、何を残すかだけです

 

人間が身体を壊す、意外な原因

人間の体を壊す4つの条件があります。

酒・たばこ・暴飲暴食がそのうちの3つ。

でも、これらをあわせても、たった20%にしかなりません。

 

実は次の4つめが80%を占めているようなのです。

それは、「不平不満・愚痴・泣き言・悪口・文句(五戒)」です。

 

たとえば、いくら健康食品を食べていても、その一方で「あれは体に毒だ」「これも身体に悪い」と否定的な言葉を使っていると、その言葉の影響で体を壊す、というのは科学的なエビデンスさえとれている話ですよね。

自分の体に入ってくるものに対して、否定的、批判的な言葉を加えれば加えるほど、体の中で毒になるということです。

もし、防腐剤や着色料が入っていたとしても、「私の体の一部になってくれてありがとう」と手を合わせ、何でも笑顔でもぐもぐ食べている人は、意外に元気なのです。

 

身体を壊す主な要因は、ずばり「否定的な言葉」です。

 

ストレスを根本的に解決する

人間は、ストレスを感じると血管が収縮します。

動脈の場合、ふだんは5ミリあるものが、0.5ミリに。

血液は流れはしますが、毛細血管になると、ふだんでも0.1ミリ。

ストレスで毛細血管が収縮すると、血液の流れが止まります。

 

毛細血管の末端にあるものは3つです。

1つ目は筋肉。

運動選手がコーチにひどく怒鳴られて、ストレスを感じると筋肉に血が回らず

硬直し、よけい動かなくなりますよね。

2つ目は臓器。

臓器を動かすエネルギーである酸素が、毛細血管で止まってしまうと、臓器不全、つまり体の病気になります。

3つ目は脳細胞。

脳にはたくさんの毛細血管が張り巡らされ、脳細胞を活かしていますが、ストレスで脳細胞に血液がいかなくなります。

すると、「うつ病」になります。

ストレスがない人間

まったくストレスが無い状態をつくろう、といっているのではありませんが、必要以上にストレス漬けになるのは、本来不自然なこと。

 

著者曰くそれは「自分の思い通りにならない」ことが、巨大なストレスを生み出す原因だということです。

では、だとすると、ストレスとは、人間が創り出したもので、宇宙にもともと存在する現象ではありません。

そう思うと、解決方法が見えてきます。

 

それは、ストレスを感じない自分を作るということです。

「世の中は、思い通りにならないことだらけなのよね」と思ってしまうのも1つの方法。

思いを持つというのは、「あれが欲しい」「この願いが叶ったらいいのに」「この状況を改善したい」という欲求を持つことでもあります。

「今はそうでないから不満だ」「今の状況が気に入らない」と言っているのと同じです。

不平不満・愚痴・泣き言・文句には宇宙はけっして反応しません。

 

ストレスが無い人は、感謝している人です。

毎日、何事も起こらず無事に過ごしているという奇跡。

奇跡に気づき、感謝が始まると、それまでと全く違った生き方になるようです。

f:id:understandLove:20220319123151j:plain

今週もいっぱい頑張ったのではないでしょうか?

せめて、夜はゆっくり休んでくださいね。

ご自分を大切に。

では、また。

「自分を追いつめないようにすること。」曽野綾子~『こころがフワッとする言葉』有川真由美

「自分を追い詰めないようにすること。

その方法は、何にでも「たかが」をつけて考えることです。

何も思いつめることはないや、という気になってくるのは、

おもしろいことです」

曽野綾子

 

著者自身、この言葉に何度も救われたことがあります。

物事に追いつめられていると感じた時、

「たかが、~じゃないの」

とこころの中でつぶやくのです。

「たかが仕事」「たかが恋」「たかがお金」「たかが常識」「たかが自己」「たかが借金」「たかが失業」・・・・なんてことも?!

ほとんどのことは、「たかが」で片付けられることに気づきます。

「ま、生きる死ぬの問題じゃないけれど、やれるだけのことはやってみよう」

と前向きな気持ちになってくるのです。

f:id:understandLove:20220313104141j:plain

先週に続き、人生の先輩たちのこころのお守りになることばを。

あなたにとって、ひとつでもお守りになることばが見つかったら嬉しいです。

 

1日10回、感動すること。それが長生きの秘訣です。~加藤シヅエ

私たちの脳の奥には偏桃体というものがあります。

アーモンドの形をしたをした1.5センチほどの2つの神経細胞です。

偏桃体は、5感から情報をキャッチして、感情をつかさどります。

この偏桃体が、感動して興奮すると、快感や意欲をつくる脳内ホルモン、ドーパミンが分泌されます。

つまり、感動することで、脳の働きが活発になり、ワクワク感や、やる気、好奇心がでてくるというわけです。

 

人生とはおもしろいものです。

何か1つを手放したら、それよりずっといいものがやってくるものです。

サマセット・モーム(劇作家)

手放す必要が無い時は、手放さなくていい。

でも、人生には

「もう抱えきれないな」

「新しいものを手に入れたい」

と、なにかを手放す必要性を感じるときも。

そう思ったら、すんなり前に進めたりしませんか。

f:id:understandLove:20220313120446j:plain

多数に追随すれば必ず自分を見失う。

孤独を恐れずにしたいことを続けるしかない。

安藤忠雄

周りの空気に合わせてみても、どこかでズレが生じることが多いことってありますよね。

自分の頭で考えること。

多数の道で安心していると、我慢が必要なことが起きてきます。

自由な道は孤独と不安が待っています。

が、自分がやりたいことを我慢することほど、辛いことはありませんよね。

 

地上に生きる者の最上のしあわせは、ただ自分らしく生きること。

ゲーテ

これほど簡単に「しあわせ」を定義している言葉はないでしょう。

しかし、”自分らしさ”って、わかりにくいもの。

現代社会では、生き方の選択肢が広がっている分、「あれもいい」「これもいい」と自分の道を見失いがち。

自分は「どんなときに楽しいのか」

自分は「どんなことに夢中になれるのか」

自分は「どんな世界にしっくりくるのか」

自分を喜ばせてくれるものを、経験を重ねながら、じっくりと見つけていけばいいのです。

f:id:understandLove:20220313120643j:plain

 

コロナ禍で、イライラしている人がたくさにます。

それでも、こんなブログを見てくださるあなたは、きっと優しい心を持ち続けてがんばっているのだと思います。

 

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。

 

 

「どうして、自分を責めるんですか?」アインシュタイン~『こころがフワッとする言葉』有川真由美

「どうして、自分を責めるんですか?

他人がちゃんと必要なときに 責めてくれるんだから、いいじゃないですか」

アインシュタイン

私たちはつい失敗した自分を責めてしまいますが、そんなこと本当は必要ない!とアインシュタインが言っています。

未来の心配も、過去の後悔も、必要ないもの。

 

本書には、こんなふうなたくさんの偉人や作家、地方の言い伝えなどの言葉があつめられています。

あなたのこころをフワッとさせるものが、ひとつでも見つかったら嬉しいです。

 

今週はごく短めです。

f:id:understandLove:20220306152146j:plain

迷ったら、魂の喜ぶほうを選ぶわ 匿名

著者の尊敬する女性が言った言葉。

なるほどと思い、著者も実践してきました。

仕事、恋愛、住む場所、旅行する国、休みの日の過ごし方、会う人、食べ物、着る服・・・

「正しいか」「損か得か」「大変なのか楽なのか」で決めてしまいがちですが、魂が喜ぶなら、成長させてくれる道に間違いありません。

 

「本当のところ、どうしたいの?」

と、心の奥にある本音を聞き出してみましょう。

 

欠点は隠すものではない。利用するものだ。 宇野千代

著者は美人に生まれない分だけ、見てくれで判断しない人と付き合えてよかったと言います。

おっちょこちょいだからこそ、不思議と手を差し伸べてくれる人も多いとか。

欠点はチャームポイント。

失敗も同じで、一面では大きな学びと逆転のチャンスですもんね。

 

おのれの運を信ずる者くらい、運のいい者はいない ドイツのことわざ

「私は運がいい!」と確信した人は、根拠のない自信で、とてつもないパワーを発揮するものです。

この”根拠のない自信”というのが、すさまじいエネルギーを持っています。

 

受験勉強の結果に対しても、恋愛でも、「自分は運がいい」と思っていれば、同じ結果でも次の展開がまるで違ってきます。

 

そして、幸運の神様は本当に運が良いと思っている人に微笑むものです。

嘘だと思うなら、試してみてください。

 

上機嫌は、人が着ることのできる最上の衣装である サッカレー(作家)

「ご機嫌」な人ほど、人を惹きつける人はいませんよね。

どんな高価なドレスも、完璧なメイクも叶わないですよね。

パーティでも職場でも、道を聞くときでも決まって寄っていくのは”ご機嫌オーラ”が出ている人。

 

ご機嫌さんには「なんだか楽しそう」「ちょっと笑える」「幸せそう」「優しそう」「親しみやすそう」・・・といろいろなタイプがいます。

ベースになっているのは、”明るさ”。

カリスマのある人、勢いのある人、人の中心にいる人、だれからも愛される人は、たいてい突き抜けた明るさを持っています。

明るいと人は安心するし、元気をもらえるのです。

 

これは自分の習慣でなれるものです。

「ご機嫌な自分」のイメージで振舞ってもいいし、「あんなふうになりたい」というご機嫌な人になりきって振舞うのもいいでしょう。

楽しいことを考えたり、ユーモアを取り入れるのもいい。

そのうちご機嫌はクセになってきます。

 

人生は恐れなければ、とてもすばらしいものなんだよ。人生に必要なもの。それは勇気と想像力、そして少しのお金だ。 チャーリー・チャップリン

世の中が混とんとしていて、八方ふさがりに感じる状態の今であっても、悲観することはないのです。

私たちが脳内で不安になったり恐れたりしていることの9割は、実際は起きないのだとか。

勇気と想像力、少しのお金。

それがあれば、なんとかなるんです。

 

働く女に必要なのは、「強さ」ではなく「しなやかさ」 有川真由美

元来、女性の構造は、戦うためにできていません。

その代わり、受け入れたり、受け流したり、防御したりするなど、柔軟性をもって対応する方が、目的を達成できるようにできています。

戦略的に必要なのは、柔軟さでありしなやかさ。

このコロナ禍ではさらにこの「しなやかさ」が脚光を浴びています。

 

常に温かく誠実な一人の女性があるとしたら、社会的にどんなに見映えのしない存在であろうとも、そのひとこそ世の中を善くする大きな原動力であると思います。長谷川町子

どんな立派な人よりも、どんなに仕事ができる人よりも、だれもがそばにいてほしいと願うのは、にっこり微笑んでいてくれる、こころの温かい女性です。

その人がいるだけでホッとする。

その人にねぎらいの声をかけてもらうと、救われる。

その人の誠実な働き方を見ると勇気がもらえる。

 

近くの人を大切にできる女性、小さな仕事を大事にする女性こそ、貢献度が高いのです。

目の前にある現実だけを見て、幸福だとか不幸だとか判断してはいけない。その時は不幸だと思っていたことが、あとで考えてみると、より大きな幸福のために必要だったということがよくあるの。 フジ子・ヘミング

一生のうち何度かは、”なんでこんなに悲しいことが”と思うことが起こるものです。

でも、ずっとそのままということは、絶対にないこと。

そして、必ず「あんなことがあったおかげで、今がある」と感謝を覚えるときがくるものです。

だから、悲しいことや苦しいことも、「これは不幸」と決めつけてはもったいない。

あなたの人生の目指す場所に行きつくためには、すべての歴史が必要条件なのです。

f:id:understandLove:20220212113605j:plain

今週もお疲れさまでした。

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。

 

 

未来の自分に転生して、今を俯瞰して生きる~『「心が強い人」の人生は思い通り 神メンタル』星渉

努力しても、報われる人と報われない人がいますよね。

その違いは、何でしょうか?

 

著者は言います。

報われるのは自己評価が高い人。

それが思い通りの人生を歩める人なんだ、と。

 

人生の9割は実はメンタルで決まるのだと著者は断言します。

そして、そのメンタルはオリンピックの選手たちが専門コーチをつけているように、わたしたちの人生の結果をあまりにも大きく左右させます。

わたしたちは、専門コーチをつけることはできなくても、そのスキルを本から身につけることができます。

 

著者は「変化を嫌がる人間の機能を科学的に攻略する」ことで、私たちが強いメンタルを手に入れることができる、と本書でくりかえし述べています。

f:id:understandLove:20220227164225j:plain

本書には、いろいろな角度からあなたのメンタルを「神」にする方法を紹介しています。

そのなかで、ワタシがやってみて面白かったものを紹介します。

やっていて、実に気分が総会になり、ハッピーになり、しかもぐんと前向きになれるのが、『神メンタル』です。

 

あなたが、頑張っても頑張っても、その努力の割に成果が出てこないとするならば、あなたが”変わろうとするときに何がジャマしているのか?ということに目を向けることが必要だったのです。

 

もしも、穴の開いたバケツがあって、それを水でいっぱいにするための最短の方法を考えるとしたら、どうしますか?

 

そう、バケツの穴をふさぐことですよね。

 

この場合「水をそそぐ」行動が、あなたもワタシも努力している「自分を変えようとする行動」です。

バケツの穴に気づかないまま、”一生懸命”水を注いでいるわけです。

しかし、変化をジャマするもの、つまり穴そのものをよく見て対策を考える方が、格段に早く、物事が自動的に実現していきます。

 

心理的ホメオスタシス」の発動を感じ取る

では、あなたの変化を最もジャマするものは、何でしょう?

それは、あなたの「脳」です。

あなたは、生きていく上であなたの脳が最優先に考えていることを理解しているでしょうか?

生きていく上で、あなたの脳が最も大切にしていること、それは「死なないこと」です。

生命の維持を最優先に考えているあなたの脳は、あなたが新しいことを始めようとしたり、何かにチャレンジしようとすると、あなたが変化しないように、あの手この手でジャマをします。

この脳の働きを専門的には「心理的ホメオスタシス(心理学的恒常性)」と言います。

 

ここで大切なのは、まずは「自分が変化しようとしているときには、心理学的ホメオスタシスが働くのだ」という事実を知っておくということです。

始めて新しいことをスタートするときにドキドキしたり、不安を感じたりするものです。

しかし、この”心理的ホメオスタシス”なんだ、ということを思い出してみれば、その緊張感に対して右往左往することを防げるかもしれません。

 

 

あなたは、どんな人ですか?

突然ですが、あなたの自己評価をはかるために、次の質問に答えてみてください。

【質問】あなたはどんな人ですか?

    この質問の答えを10個挙げてください。

 

いろんな答えがあってオッケーです。

著者は、「出世頭である」「取引先から可愛がられる」「美人である」などでも何でも良い、と書いています。

ちなみにワタシは、「よく失敗する」から始まりましたよ。

 

この答えは、ちょっと後までとっておいてください。

 

【実験】

①これから5秒で、あなたの周りに「赤いもの」がいくつあるか数えてください。

②5秒経過したら、赤いものがいくつあったかメモしてください。

 

それでは、スタート!

 

さあ、5秒経ちました。

 

質問 赤いものは何個ありましたか?

答え、(   )個。

 

まだこの質問は続きます。ここで、あらためて新しい質問です。

質問 では、黄色いものは何個ありましたか?

答え、(  )個。

 

いかがでしたか?

おそらく、「赤いもの」を探していた時、「黄色いもの」はまったく目に入っていなかったことがわかったと思います。

 

人間の脳は、〇〇が見える、寒い、風が吹いた、のどが渇いた、川の音が聞こえる・・・など、1秒間におよそ2000個の情報を感知しています。

では、それらの情報のうち、いったいいくつの情報を認識するかというと、とてもじゃないけど2000個すべてを認識するのは無理です。

要するにあなたの脳は、2000個の情報から「これは認識すべきだ」という情報を選んでいるわけです。

人間は個体差はありますが、8~16の情報を認識するそうです。

 

あなたが「ロレックスの時計が欲しい」と思ったら、急に周りでロレックスを持っている人が増えた。急にロレックスの時計が目に付くようになった。

当然、ロレックスを持っている人が増えたのではなく、これは「カラーバス効果」と呼ばれるものです。

 

あなたが変わるための情報は「見えていない」?

つまり、脳は心理学的ホメオスタシスを働かせ、「死なないため」に、変かすることをとても嫌うため、「あなた自身が思っている”今の自分”にふさわしい情報」だけを認識しているのです。

さあ、あなたがさっき質問に答えた『あなたはどんな人ですか?』の答えをここで思い出しましょう。

もしあなたがワタシ同様に、ネガティブな自分を自己評価していたら、何か悪いことが起こったときに、「ああ、やっぱり自分はダメなやつなんだ・・・」となるわけです。

 

これでは、変化できません。

穴の開いたバケツに水を入れ続けるようなものです。

 

自己評価を変えなければ、永遠に自分が思うような自分に変化していくことができないのは、そうした仕組みからなのです。

 

自己評価。これを変えなければ、自分が実現したいことも手に入れたいものが手に入りません。

なぜなら、そのチャンスや機械、方法を永遠に察知、認識することができないからです。

だから、自己評価を変える必要があります。

 

自己評価を変えるには、何から着手すればいいのかそれは、あなたが「自分はどこにたどり着きたいのか?」「何を実現したいのか?」「何を手に入れたいのか?」という目的地を明確にすることです。

あなたにとって最適な自己評価とは、あなたのことを「望む場所」に連れて行ってくれるものでなければなりません。

最強の行動力を手に入れる

目指すべき場所の明確化がすべての始まり

あなたの目指したい人生は何でしょうか?

あと1万円月収を増やしたいのか?

それとも10万円増やしたいのか?

何をやり遂げたいのか?

カーナビやGoogleマップを使うのと同じように、まずは「目的地の設定」が必要です。

人間の脳には高性能なGPS機能ともいうべきカーナビの役目をする能力があります。

このナビゲーションシステムを起動させること、つまり「明確な目的地」を設定することが、一番の近道です。

「未来体験シート」で目的地を明確化

それでは、明確な目的地設定のために、著者が過去7200人以上の人とやってきた方法を試してみましょう。

 

これがタイトルにもあった、「未来の自分に転生して、今を俯瞰して生きる」方法です。

これから書く「未来体験シート」で、目的地をはっきりさせることで、あなたが求める未来の自分になりきることができます。

そこには大事なポイントがあります。

 

【注意事項】

その①必ず「完了形」で書く

たとえば「月収50万円に増やしたい」ではなく、「月収50万円になった」と書きましょう。

 

その②必ず「測定可能な形」で書く

たとえば、3年後に実現したいこととして、「家族みんなが今よりも幸せになる」という願望が合ったとします。

ですが、3年後に「家族が3年前より幸せになっているかどうか」はどのように判断するのか?

「みんなが病気をせず健康だ」ということが幸せか?

「子どもが生まれている」ことが幸せなのか?

「毎年家族で海外旅行に行った」が幸せなのか?

測定できる形にしなければ、何を目指せばいいかわからないのでダメなのです。

カーナビで言えば、目的地が「東京」では曖昧過ぎる、というのと一緒です。

高尾山も渋谷も東京ですからね。

 

その③制限をかけずに書く

これが最も重要です。

イメージとしては、「魔法使いが目の前に現れて、『5年後、3年後、1年後、半年後にどうなっていたいかという願いをすべて叶えてやる』と言われたときに何と答えるか?」という感じです。

「それは自分にはちょっと・・・」とかちょっとでも思うと実現しません。

 

では、いよいよ書きますよ。

たくさん書くので紙が良いのですが、無理ならスマホのメモ欄でも良いので、ぜひともやってみてください。

 

1.制限時間は10分です

2.5年後、3年後、1年後、半年後の順番で、それぞれ実現したいことを書いてください

 

実現したいことは、仕事、お金、プライベート、家族など、どんな内容でも構いません。

 

「未来体験シート」(10分間)

「5年後に私はこんなことを実現しました」

 

「3年後に私はこんなことを実現しました」

 

「1年後に私はこんなことを実現しました」

 

「半年後に私はこんなことを実現しました」

 

 

10分間ですべて書ききれない方がほとんどでしょう。

著者は何千人という人にこのワークをやってもらいましたが、10分間ですべての項目を完璧に書けた人はいませんでした。

ただし、10分間で書けないということは、前述のとおり、「目的地が明確ではない」「目的地を忘れている」ということです。

 

大きな目標でも小さく分解すれば「できること」が見つかる

この「未来体験シート」は、一番先に”5年後”から、3年後、1年後、半年後、とさかのぼっていく書き方をしますね。

「逆算しないと実現しないから」というのもあります。

しかし、それだけが狙いではありません。

まず、大きな目標を書き、それを”細分化”し、「これなら(すぐに)できる」というものを目指すことで行動しやすくなります。

 

「なぜやるか」に対する答えは行動に直結する

「未来体験シート」ができたら、次に重要な質問があります。

あなたの答えによっては、そのシートの内容すべてが変わるかもしれません。

あなたの書いた内容が、「前倒し」で実現するかもしれません。

 

【質問】あなたは、なぜ、それを実現したいのですか?

 

この”なぜ”実現したいのかは、”何を実現したいのか”よりも重要です。

なぜなら、あなたの行動に直結するからです。

 

歯を食いしばって頑張っても、楽しんでやっている人には敵いません。

 

「やる理由」が見つからないのならば、その「実現したいこと」は目的地としてふさわしくない、ということです。

やる理由がなければ、成功する確率も低く、まだタイミングではない、ということでもあります。

 

勝手に行動したくなるコツは「視覚」に訴える

さて、「未来体験シート」を作成して、目的地を明確にしました。

「やる理由」も明確にしました。

ここから必要なものは、根性ではありません。

思い通りにできる公式をセットすれば、あとは気合と根性なんて関係ないのです。

自分が実現したいことに対して、「何をやればいいのか?」が分かることで、まるで新作のゲームを手に入れた子どものように、勝手に行動したくなります。

 

では、それをあなたの脳に、”重要な情報”としてインプットするには?

脳があなたの未来体験をインプットするのは、ジグソーパズルを作るようなものだと考えてください。何百とピースがあるパズルです。

そこに必要なのは完成図です。

完成図をイメージできないと、あなたのやりたいことの実現にとてつもなく苦労します。

パズルを完成させるには、何より完成図という「視覚」が重要。

つまり、あなたの完成図は「画像」であるべきなのです。

実現したい理想の画像を1日1回見るだけ

では、早速あなたの「未来体験シート」の完成図を画像にしましょう。

以下の手順に沿って行います。

 

1.「未来体験シート」の5年後、3年後、1年後、半年後の中で、あなたが最も「なぜやるのか?」という「やる理由」が、明確な年を選んでください。

2.選んだ〇年後に実現していたいこと、手に入れていたいことの画像を集めてください。「こんな自分に代っていたい」など、内面的な部分であれば、もうすでにそれが実現できているという「理想とする人」を定め、画像を集めます。

(最低でも30枚以上集めましょう)

3.画像の探し方は、グーグルの画像検索が便利です。時間制限を設け、だらだらと探し続けないことが大事。30分とか1時間とか。

4.あなたのスマホや毎日使うPCに専用のフォルダを作成し、1日1回だけでいいので、毎日見るようにしてください。

 

これで、あなたの海馬に繰り返し画像を送ることができます。

くり返された情報、しかも最も効果の高い「画像」は、大事な情報としてあなたの脳に刷り込まれます。

 

未来の自分を生きると現実が追い付いてくる

「根拠のない自信」でチャンスをものにする

「自分はそんな目的地にたどりつく器ではない。そんな自信が無い」

ワタシはつい、そう考えてしまいました。

でも、自己評価が低いまま、でいると、どうしようもないのです。

著者はこんな事例を挙げています。

・自分がやりたいと思っていた仕事に参加できるチャンスがあったのに、「今の自分にはまだ早い」とチャレンジしなかった。

・商談において「自分なんかが提案していいのか?」とためらい、結果が出せない。

・ステキな服や靴があっても、自分には似合わないからと購入をためらう。

・自分より実績がある人が集まる場所に招待されても、自分なんか場違いだと思い、お断りする。

・ステキな異性と出会う機会があったのに、「自分なんかが誘っても・・・」と思って連絡できないまま、それっきりに。

 

このように、「自己評価が低いゆえにチャンスをものにできない」という例をあげたらきりがないほど。

自己評価を書き換えよう

今の自分の自己評価を確認するところから

1.A4の紙を1枚用意。

真っ白なノートでも、ちょっとした余白でもOK。

2.【質問】あなたはどんな人ですか?

制限時間10分で、この質問に対する答えを50個あげてください。

 

「まちがっている」答えはひとつもありません。

「私は男性です/女性です」「私は会社員です」「私は人の話を聞くのが好きです」

などなど。

どんな切り口でも構いません。

現実が自己評価に追いつく仕組みとは?

そこで、さらに1つ質問。

【質問】その自己評価は、目的地に到達したときの自分と同じ自己評価になっていますか?

「本を出版した人」「起業した人」「家族と幸せにすごしている人」の自己評価でしょうか?

そうなるためには、「今この瞬間」を、「今のままの自己評価」ではなく、「未来の自分の自己評価」で生きることがポイントです。

著者自身も「未来の自分を生きる」という言葉で心を強く保つよう意識してきました。

これはまさに「今」を「未来の自分の自己評価で生きる」ということ。

 

例えば、1年後の”もうすでに本を出版している自分”なら、どう発言するのか、どう行動するのか、どういう判断をするのか、どう考えるのか、どう情報を集めるのか、どんな場所に行くのか、どんな人たちと付き合うのか、どんなことをやらないのか・・・・を考え、判断して生きるということです。そうすることで、日常での「今の自分」でしていた選択が変わり、行動が変わり、「現実が自己評価に追いついてくる」のです。

これは、スピチュアルな意味での”引き寄せ”でもなんでもなくて、脳のメカニズムなのです。

 

「画像集」、できましたか?

 

さらに、質問です

【質問】1年後のあなたは、あなた自身をどんな人だと思っているでしょうか?

 

さらに、1年後の自分に質問をしてみる、というのもあなたの自己評価を1年後に高めていくことができます。

 

 

f:id:understandLove:20220227233614j:plain


すみません、うまくまとまりませんでしたが、1年後のあなたの目的を達成しているあなたの自己評価を感じることができたでしょうか?

 

ワタシはこのワークをやってみて、1年後の自分の自己評価に近づくことができました。

すごく気持ちがよかったし、「努力じゃない」力でその位置まで自分を引き上げる方法が、すいすい見つかる感覚がとても新鮮でした。

ぜひとも、じっくりやってみてください。

 

今週もお疲れさまでした。

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。

 

 

 

 

「自分は幸せだ」と思える人ほど、よい結果を生んでいる~『幸福優位7つの法則』ショーン・エイカー

ハーバード大学で長く仕事をしてきたショーン・エイカー。

著者は、ハーバード大学に長く勤務する中で、学生の中に2つのタイプがいることに気づきました。

 

ハーバード大学という素晴らしい環境で学ぶことができるという恩恵を見出す学生。それとは対極に、恩恵を見失い勉強量の多さと競争とストレスに押しつぶされる学生。

当然後者は学業成績もふるいません。

 

ハリーポッターに出てくる魔法学校のような食堂や、宗教的ルーツをしのばせる建物。すばらしい教師陣。

しかし、ハーバード大学の学生の多くは実はあまりにも忙しく、勉強のことで頭がいっぱい。

そして、4年間に経験した恋愛の回数が、なんと平均で1回以下というのが実態です(!?)。

もともと彼らは、ハーバードに入学するまでずっと優秀でその学校で不動の学業成績築いてきた学生ばかり。

そのためもあってか、「一生懸命努力すれば成功する」「成功したときにようやく幸せが手に入る」と信じ切っており、必死になって努力を重ねる学生生活を送っているのです。

しかし、本当にその環境を活かし、類まれな才能を思う存分発揮するのは、「血のにじむ努力」をするタイプではなく、「自分は幸せだ」と思えるタイプの学生でした。

 

本日は本書からワタシが面白いと思ったものを紹介します。

本書では幸せについてさらに深く掘り下げていますので、よかったらぜひお手に取って読んでみてください。

f:id:understandLove:20220213125711j:plain

幸せに飢えるハーバードの学生たち

2006年、著者のショーン・エイカーはタル・ベンシャッハー博士に、博士の「ポジティブ心理学」コースのコース設計と授業を任されました。

ベンシャッハー博士はのちにとんでもないベストセラーを世に送り出しますが、それはその翌春のこと。

だから、「経済学理論上級」をとらずに、無名の教授が教える「幸せ」のクラスをとることは、成績証明書の汚点となるかもしれないこと。

だから、汚点のリスクを冒してでも幸せについて学びたいという学生は、100人もいれば大したものだ、と思って著者はこのコースを設定していました。

ところが、次の2学期間にこのコースを受講した学生はおよそ1200名にのぼりました。

勉強が大変なことで有名なこの大学で、全学生に6人に1人はが受講したのです。

ハーバードの学生たちは「幸せ」に飢えていたことがわかりました。

 

どんなに優秀な学生たちでも、彼らは必ずしも幸せにはなっていない。

受講生の圧倒的な人数はそれを示していました。

 

著者の長い期間の観察によると、ハーバードの学生たちは就職に有利な履歴書を書くことばかり考え、その代償に人生の実体験をしそこなっているのが実情でした。

先に述べた通り、ハーバードの学生たちは血のにじむような努力を重ね成功した先に「幸福」が待っていると信じ、死に物狂いで大学4年間をある意味犠牲にして勉強に取り組んでいました。

 

しかし、心理学と脳科学の最新の研究によって、実は「幸福」と「成功」の順序が逆であることが分かってきました。

成功したから幸せになるのではない。

人は幸せでポジティブな気分のときに成功するのです。

人間の脳は、普通の気分のときでもネガティブな気分のときでもなく、ポジティブな気分のときに最もよく働くようにできている、ということが証明されています。

 

でも、現代社会に生きる私たちは、成功のために幸せを犠牲にしてしまいがちですよね。特に、私たち日本人はそうかもしれません。

しかし、その唇を噛みしめながら頑張る努力が実際には成功率を低めてしまっています。

努力努力の生活でストレスにまみれ、何が何でも成功しなければならないというプレッシャーに押しつぶされて実力が発揮できずにいるのです。

 

仕事でうまくいくために大切なことは、わき目も降らず頑張ることではありません。

また、上司として部下にやる気を出させたいなら、大声で命令して部下をおびえさせたりストレスまみれにしたりしてはいけないのです。

 

ハーバードの学生たちの一部が元気でうまくやっていけるのに、他の学生はストレスと抑うつに負けてしまうのか。

さらに平均ラインの上部に位置する人々のパターンと習慣を著者は長年にわたり調査してきました。

1600名の優秀な学生に関する実証研究をハーバードで行う中で、成功と達成に関わる7つのパターンを特定することができました。

そのうちの一部を今日は紹介します。

 

法則1 ハピネス・アドバンテージ

~ポジティブ脳は、平常時やネガティブな時に比べ、生産性が高い。 

~幸福感は人間の脳と組織に競走優位をもたらします。

 

わたしたちは得てして「成功」すると「幸福」になれる、という図式が不動のものと考えています。

いまだに多くの企業やそのリーダーたちさえも、旧来の誤った順序を頑固に信奉しているのは困ったことだ、と著者はいいます。

 

実はポジティブな脳は、平常時の脳やネガティブな脳に比べて、生物学的な優位性をもちます。この「幸福優位性」こそ、本書が大切にしていることです。

この法則から導かれる何より大事なのことは、「脳を再訓練してポジティブな状態を常に保てるようにすること」だということ。

そして積極性を高めることで、生産性や業績を改善する方法を学ぶことできます。

つまり、先に「幸せ」な感情になることが一番大切なのです。

 

仕事のみならず、結婚生活、健康、友人関係、地域社会とのつながり、創造性など、私たちの生活のほぼすべての面で、幸福感が成功を導くことが実証されています。

幸福度の高い社員は生産性が高く、売り上げも多く、リーダーとしてもすぐれ、高い業績を上げるので給料も高いのです。

 

 

しかし、「幸せ」とは、何でしょう。

それは主観的なもので、誰にとっても同じではないので、私たちはそれぞれ自分に合った「幸福度が得られる行動」があります。

 

好きな歌を聞く、友達とのおしゃべり、バスケをする、犬を撫でるなど。

それは、ちょっとした「幸せ」で十分であることも実証されています。

 

著者は、医師の卵たちの診断の訓練(架空の病人に架空の病状を読み上げ、医学生に診断を下させること)の正誤性で実験をしました。

この実験で著者は医師たちが2倍以上のクリエイティブを発揮させるために必要な「幸せ」を見つけました。

ただ、彼らにキャンディを配っただけです。

血糖値が実験に影響するといけないので、キャンディを食べてもらったわけではありません。

この「キャンディを配った」というほんのわずかな幸福感にも、2倍のクリエイティブという重大な優位性をもたらす力がありました。

 

幸福になるのは、そうした身のまわりん小さなこと。

ちょっとした日々の行動で構わないのです。

著者は例として次のような行動を著者は勧めています。

運動する

運動すると快楽をもたらすエンドルフィンという化学物質が放出されます。

うつ病の患者を3つのグループに分けて運動の効用を実験したものがあります。

第1グループには、抗うつ剤を投与。

第2グループには、1週間に3回、45分ずつ運動を行わせる。

第3グループには、その両方を行いました。

4か月後、3つのグループで幸福度の幸福度はほぼ同じでした。

しかしその6か月後、再発について調べました。

抗うつ薬を飲んだだけのグループは38%がうつを再発していました。

抗うつ薬と運動を組み合わせたグループは31%の再発率でした。

ところが、運動だけをしたグループはわずか9%でした。

つまり、身体的な活動は、気分を向上させるだけでなく、その効果が持続することがわかっています。

 

ウォーキング、サイクリング、ジョギングのほか、ただストレッチ、縄跳び、ホッピングをするだけでもいい。とにかく体を動かすことがいいのです。

お金を使う

ロバート・フランクの著書『ラグジュアリ・フィーバー』では、モノを買ったときのポジティブ感情は、腹立たしいほど短時間で焼失するのに対し、経験、特に他の人と共有する経験にお金を使った場合は、価値のあるポジティブ感情が長続きすると書いています。

 

また、他人のためにお金を使うことも、その人の幸福度を高めます。

46人の学生にそれぞれ20ドルずつ与えました。他者のため(友人にランチをおごる

、妹におもちゃを買う、チャリティに寄付するなど)に使った学生たちは、より高くポジティブなマインドセットを獲得していました。

法則2 心のレバレッジ

~自分の置かれた状況をどう経験するかは、マインドセット次第

 

患者に砂糖の丸薬を飲ませ、症状を軽減するものだと話すと、多くは効果を表し、時には本物の薬と同じくらいに効きます。プラセボ効果ですね。

ニューヨーク・タイムズ紙に「プラセボ効果の大きさに専門家も驚愕!」というタイトルの記事が出たことがあります。

それによると、偽の育毛剤で剥げた頭に毛が生えたそうです。

また、ひざを負傷した患者に実際には行っていない手術を行ったというと、腫れがひき始めたと言います。

プラセボ効果を調べる実験を行った研究者は、

プラセボが痛みをコントロールする効力は、本物のアスピリンコデインなどの薬の55%~60%である」

としています。

心の状態を変えただけで、つまり自分は本当の薬を飲んでいると考えただけで、客観的な症状を実際に焼失させるだけの力を発揮するのです。

 

ある出来事が起きるに違いないと考えると、脳の中で、それが実際に起きたのと同じくらい複雑なニューロンの発火が起き、神経組織に次々と連鎖的な動きが生じ、結果的には本物の身体的症状が現れてくるのです。

 

有名なイエール大学の実験で、あるホテルのひとつのグループの従業員にホテルの清掃活動が心肺機能を高める体操と同じ効果があることを伝えたものがありますね。

数週間後、仕事は運動効果があることを伝えられた清掃員たちは、実際に体重が減り、コレステロール値も下がりました。

いつもより余分に働いたわけでもないし、仕事以外の運動をしたわけでもないのです。

変わったのは、彼らの脳が自分の仕事をどのように捉えたかと言う点だけ。

つまり、日々の行動を自分の心がいかにとらえているかが、その行動自体よりも現実を決定するのです。

 

時間に対しての捉え方も同じです。

2時間の会議の冒頭3分で「これは退屈な会議になりそうだ」と決めつけてしまえば、その2時間は途方もなく長い時間に感じられるでしょう。

でもあなたが、「この会議で自分の意見をしっかり伝えよう」とか「より良い話し合いになる為に必ず発言するぞ」などと考えていれば、有意義な時間としてあっという間に終わってしまうでしょう。

 

さらに、あなた自身の成長にも同じ仕事、同じ時間を過ごしていく中でも、あなたが「成長型マインドセット」とばれるもの、つまり「自分はもっと成長するはずだ」としっかり信じることで、あなたはもっと成長できるようになります。

 

法則3 テトリス効果

~繰り返し目にしているものに脳は洗脳される

 

2005年の寒い朝のこと。

マサチューセッツの寮を出た著者は、もう少しのところでパトカーを盗むところでした。

もちろん、そんなことをすれば著者のキャリアは台無しです。

著者の仕事はポジティブなロールモデルになることで、学生たちに責任感というものを教える立場でした。

では、一体何が起きたのか。

それは「グランド・セフト・オート」というテレビゲームを朝の4時までやり続けた後だったからでした。

5時間ぶっ続けでやったそのゲームでは、盗めそうな車を見つけてカーチェイスをするゲームでした。

銀色のパトカーの取っ手に手を伸ばした時、アドレナリンが脳内を駆け巡ったそうです。

 

テトリスの中毒患者は、シリアル売り場を歩きながら、いくつかのシリアルの箱が作る形が、ひとつ下の段の空いている場所にぴったりとはまることに気づいたりするそうです。

ゲーマーたちは、こうした奇妙な状態を「テトリス効果」と呼んでいるそうです。

 

これらは脳の中のきわめて普通の生理的プロセスです。

「認識の残像」と呼ばれるもの。

写真を撮られるときにフラッシュが光ると、目の中に青や緑の点が残って、2.3秒ものが見えにくくなるのと同じ。

長時間テトリスをする若者たちも、どこを見てもテトリスの形が見える認識パターンができてしまうため、正しくものが見えなくなります。

職場における「テトリス効果」

あなたも、一種の「テトリス効果」にとらわれている人をひとりくらいは知っていると思います。

思考や行動が1つのパターンにはまって、そこから逃れられなくなる人です。

しかも、たいていな場合はネガティブなパターンです。

 

たとえば、部屋に入ってくるなり、いつも何かしら気に入らないことを見つける人。

部下の未熟な点ばかりに注目し、前よりよくなっている点は絶対に見ない上司。

状況のいかんにかかわらず、ミーティングでいつも悪い結果を予言する同僚。

かれらは、テトリス中毒者同様に、長年のネガティブを見つける訓練により、そういう能力が鍛えられているので、無理もないのです。

テトリス効果」が持つ威力

それらを逆手にとって、常にポジティブな面を拾い上げる「見方」は、訓練することができます。

脳が常にポジティブな面をスキャンし注目すれば、最も重要な3つのツールである「幸福」「感謝」「楽観性」の恩恵を受けることができます。

テトリス効果を取り込むには

テレビゲームをマスターするには、何日も集中して練習する必要があるのと同じように、もっとチャンスに気づくように脳を鍛えるには、反復練習が必要です。

 

それを始める1番の方法は、仕事や生活の中で起きたいいことを、毎日リストアップすることです。

単純ではありますが、10年以上にわたって実験的研究を行った結果、それが人の脳の配線に及ぼす重大な効果が証明されています。

 

たとえば、「今日起こった3つのいいこと」を書き出そうとすると、脳hあ1日のできごとを振り返りポジティブと思えることを探し始めます。

1日たった5分間これをすることで、脳が自分の個人的および職業的な成長の可能性に気づき、それに働きかける機会を見つけられるようになるのです。

 

法則4 再起力

~下降への勢いを利用して上昇に転じる

 

著者自身、学生時代に心理学部のモルモットになるアルバイトを20ドルで請け負ってきた経験があるそうです。

 

あるときの実験はかなり重い実験器具を身につけさせられました。

研究生からは「高齢者支援のための実験」と説明された実験。

そこでは、1時間もの間30秒ごとに転ばされたそうです。

120回転んだところで、アシスタントがやってきました。

そして笑顔で申し訳なさそうに

「すみません、ビデオをとるのを忘れたので、もう一度初めからやり直したいのですが」

と言ってきたそうです。(!?)

そして、「参加する意思はかわりませんか?」と確認されました。

著者がイエスと答えると、また120回転ばされました。

全身あざだらけになったそうです。

疲労困憊した著者が転げ出るように廊下から出ると、立派ないでたちの教授が立っていました。

実は実験は「モチベーション」と「レジリエンス(立ち直る力)」の実験でした。

他の人は、もっと短い時間にギブアップした実験に3時間も耐え抜いた著者には、教授から2000ドルが渡されたそうです。

成功への道を見つける

人間の脳は勤勉な地図製作者のように、頭の中の地図をしょっちゅう訂正して作り直しています。

これは何千年もの進化の過程を経て私たちの脳に組み込まれました。

人類はそうして、生存するために環境の変化についても物理的な地図を作り、食料やパートナーを得るために戦略を立て、それぞれの行動がどんな結果をもたらすかプランする必要がありました。

このような「マッピング」は、ビジネスの世界で成功するためには不可欠です。

 

人は逆境に出会うと、一番重要な道を見落としてしまうものです。それは「上方へ向かう道」です。

 

危機や逆境から延びる道は3つあります。

1つは、いまいる場所をぐるぐる回る道。ネガティブな出来事は変化を生まないため、いつの間にか出発点に戻ってしまいます。

2つ目は、さらに悪いことへとつながる道。悪いことが起きた後に、そこから悪い状況になってしまう。人は事態に立ち向かったり、難問に挑戦したりすることを恐れます。

そして最後が著者が「第3の道」と呼ぶ道があります。これは、失敗や挫折から始まって、人をより強くしより成長させる道です。

 

もちろん、困難さの中にこの道を見つけることは優しいことではありません。

経済不況でもそのほかの危機でも、そういうときに、作られる脳の地図は不完全なことが多いし、皮肉なことにポジティブで生産的な道が一番見えにくくなっているからです。

だから探そうともしないのです。

しかし、この「第3の道」が発見できるかどうかが、そこから立ち上がれるかを決めるのです。

 

挫折を「成長の機会」ととらえられる人がその成長を実現できる、ということを多くの研究結果が示しています。

逆に、挫折を「この世の終わり」ととらえるなら、その通りになります。

私たちは「環境」「不運」「生い立ち」「過ち」「挫折」などの囚人などではなく、自らの判断でそれらから自由になることができるのです。

これは『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』でジム・コリンズが提唱しています。

心的外傷後の成長

現代社会では、この「第3の道」が非常に見逃されやすい構図になっています。

それがよく表れている例が、戦場の兵士たちのPTSD心的外傷後ストレス障害)を伴って帰るか、「正常な状態」で帰るか、どちらか2つの道しかないという考え方です。

 

親しい人との死別、骨髄移植手術、乳がん、慢性病、心臓発作、戦闘、自然災害、暴漢の襲撃、難民など、人類に起こるさまざまな最悪のことがら。

しかしこのことがらは研究で、たくさんの人々がそうした経験を「逆境下成長」「心的外傷後の成長」を遂げていることが示されているリストです。

 

心理学者のリチャード・テデスキらは、過去20年にわたり「心的外傷後の成長」の実験的研究を使命として取り組んできました。

この考え方自体は、昔からある金言である「困難につぶされなけれなより強くなる」を実証したのです。

2004年のマドリッド爆破事件の後、多くの住民がポジティブな心理的成長をしたことが実証されています。

乳がんを診断された女性の大半にも同じようなポジティブな成長が観られたそうです。精神性が向上し、他者への共感が増し、心がオープンになり、最終的には人生全体に対する満足度さえもましたといいます。

また、トラウマの後、視覚的強さと自信が増して、周囲の人々に感謝と親密度が増大したという報告もあります。

 

もちろん、すべての人にこういう現象が起こるとは限りません。

それでは、つらい経験の中で成長していく人と、そうでない人は、どこで別れるのでしょう?

いくつかのメカニズムが関係しているのですが、一番重要なのは、その人のマインドセット、心の持ちようであることがわかっています。

上方に向かう道を見出す能力は、自分が引いたカードの「手」をどうとらえるかに寄ります。

「逆境下成長」に続く道を見つけるには、状況や起きたことをポジティブに再解釈し、楽観性を失わず、現実を受け入れ、問題を避けたり否定した利することなく、真正面から見つめることです。

 

ある研究グループは、次のように説明しています。

「心的外傷後の成長に影響するのは、その出来事がどういうものかではない。

むしろその出来事の主観的経験である」

言い換えれば、挫折からうまく立ち上がることができる人というのは、何が起こったかによって自分を定義せず、その経験から何を得るかによって自分を定義する人です。

そういう人たちは、逆境を利用してそこから進む道を見つけます

逆境からただ「立ち直る」のではなく、「起き上がってさらに上に伸びる」のです。

f:id:understandLove:20220220221518j:plain

この他の法則は、

 

法則5 ゾロ・サークル

~小さなゴールにまとをしぼって少しずつ達成範囲を広げる

 

法則6 20秒ルール

~変化のバリアを最小化(20秒で行動可能に)して悪い習慣を良い習慣に変える

 

法則7 ソーシャルへの投資

~周囲からの支えを唯一最高の資産とする

まわりの人に投資しよう。

同僚には伝染性があり、ポジティブな感情ネガティブな感情は伝染するもの。

 

 

などがありました。

 

どれも楽しかったので、よかったら本屋さんで手にとってみてください。

 

今週もお疲れさまでした。

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。

 

 

小さな習慣はあなたの自己肯定感を爆上げする!~『習慣 超大全』BJ・フォッグ

実践時間は5分。

でも、結果が出るので成功体験を積みあげることができます。

ほんの小さな成功体験も、毎日重なるとさすがに「自分はデキる!」という自信につながります。

 

習慣化についてさまざまな著書が巷にあふれていますね。

 

しかしそのなかでも絶賛されている本書は、はっきり言って分厚いです。

本屋さんでごらんになると、ちょっと迷うような厚み。

しかしその分、エビデンスと実際に行動に移す際の方法をしっかりと示しています。

全550ページ!

しかし内容はごく具体的で明日からできる方法がたくさん紹介されています。

 

ワタシは冬で体重が増加してしまったことが気がかりでした。

本書のやりかたを実践したところ、1週間で0.5キロの減量に成功!

この冬どうにも悩み続けた問題が、1週間で解決!!

しかも、ごく小さなことだったので、無理なくできました。

「できた」という喜びは、感無量ですね!

某学習塾のCMにも出てくる言葉ですが、「やればできる子♪」と自分を褒めまくれる気分が最高に気持ちいい。

日々疲れ果てているオトナこそ、この「できた」感は、嬉しいモノなのです(涙)。

 

というわけで、本日は、本書のたくさんの情報の中から、ワタシが特に活用してみて役立った個所を抜粋します。

f:id:understandLove:20220212113605j:plain

悪習慣をやめる

ガーナに出張中だった甘いもの好きのジュニはは、朝の7時にアイスクリームを買える場所はないかと探していました、

同僚たちは、ここは西アフリカ何だと彼女に言い聞かせてから、どうして朝食にアイスクリームを食べたいのかと尋ねました。

実はジュニは、昼食時にはダブルキャラメルマキアートを飲み、テレビCMの間にはオニオンフレーバーのスナック菓子、そして夕食時にはまたアイスクリームを食べていました。

ジュニは食べ物以外のことは節度を保っていましたし、ラジオの司会者として成功していただけでなく、熱心なランナーでもありました。

本書のタイニー・ハビットを始めようと思い立ったのはも、シカゴマラソンに出場したかったからでした。

最初のセッションでは、タイムの向上を目指して、体幹を鍛えるのに役立つ習慣を手に入れました。

 

ところが、2015年に母親が亡くなりました。

亡くなった母は娘と同じく精力的に仕事をこなすタイプでしたが、糖尿病に伴う合併症をおこしたのです。

ジュニの6人いるきょうだいはすっかり気落ちし、ジュニに頼りきりになります。

ジュニは、夫から「帰宅したら何が必要か?」と聞かれると、迷うことなく「バスキン・ロビンスのバブルガム・アイスクリーム」と答えていました。

 

2年後、7キロ近く体重の増えたジュニは、悲しみが癒えるどころかますます強くなったと感じています。

ジュニは母の葬儀を終えてから、すぐに2人の子どもと仕事を持つ多忙な生活に戻りました。

11歳の自閉症の息子の要求は、彼女のストレスの高まりと連動して大きくなっていくようでした。

猛烈な勢いで前進し、毎日何とか乗り切っていましたが、ふと気づけば、母を失った悲しみがいつもつきまとい、悲しみと向き合う代わりに、アイスクリームやケーキで気を紛らわし、糖分を摂りすぎるたびに重い倦怠感を味わいました。

 

砂糖はもはや、否定しようがないほど生活に支障をもたらすようになりました。

体重の増加で走るのがつらくなり、仕事中にイライラしたり、ぼんやりしたりすることもありました。

ラジオのトーク番組の司会者としては、リスナーからの質問や現場からの急な電話の思いもよらない話題に対して、当意即妙にコメントをかえさなければならない。

糖分をたっぷりとってハイになると一瞬は力が出ますが、気が散って集中できなくなることもありました。

 

「有害な行動」を排除する~人生を根本的に変えるチャレンジ

ジュニが著者の行動デザイン・ブートキャンプに参加したのは、仕事のプロジェクトに役立つスキルを求めてのことでした。

しかし、終了時には行動デザインを通して、プライベートの生活を変える方法も学んでいました。

 

気力を取り戻した彼女は、自宅の書斎の壁に大きな紙を貼り、ペンを手に取りました。

人生のいろいろな領域における願望をあげて、それぞれに「行動の群れ」を作成しました。(「行動の群れ」については、後に述べます)

そして、最後の行動の群れの願望の雲に「砂糖の摂取をやめる」と書き、丸で囲みました。

そう、これだ。

これが彼女にとって、もっとも重要な変化をもたらす行動でした。

ただし、これは何かを「する」のではなく「やめる」、つまり人生から排除すべき行動でした。

 

「悪習を断つ」と考えてはいけない

悪習を取り除くには、効果的なきっかけを組み込むのではなく、きっかけを取り除く方法を探していきます。

いい習慣を身につけるのが難しいのと同じように、悪臭も変化を起こすのが簡単なものとそうでないものがあります。

難易度のスペクトラム上でもっとも「難しい」領域については、「悪習を断つ」とか「依存症と闘う」といった表現を聞くことがありますよね。

まるで望ましくない行動は、容赦なく打倒すべき極悪非道の厄介者だと言わんばかりです。

 

しかし、こうした表現(およびそこから生まれる手法)は、課題を解決するには役立たず、効果的でもありません。

「断つ」という表現は、悪臭の排除に間違った期待を抱かせてしまうからです。

あたかも、一時期に大きな力を加えれば、悪臭が消滅するかのようです。

しかし、そんなことはめったにありません。

通常、望ましくない習慣は、たった一度力を加えただけでは排除できないのです。

 

悪習の結び目を「ほどいていく」

著者は「断つ」に代わる言葉と比喩を提唱します。

結び目がたくさんできて絡み合ったロープをほどくことを思い浮かべてください。

すぐにイライラしてしまう、スクリーンと向き合う時間が長すぎる、物事を先延ばしにする、といった望ましくない習慣を、そんなイメージでとらえてみましょう。

結び目を一気に解きほぐすのは無理。

一気に引っ張れば、事態は悪化するばかりです。

また、最初からいちばん難しいところに集中してはいけません。

なぜなら、いちばんほどきにくい結び目は絡み合ったロープの奥深くにあるからです。

 

そこで必要なのは、体系的に取り組み、いちばんほどきやすい結び目を探すことです。

ジュニはまず、砂糖漬けの習慣の”もつれ”をすべて書き出しました。

そしていちばん簡単にできることに取り組みました。

 

まずは、夕食後にデザートを食べるのをやめました。

最初はたった1日だけ。

それができたら、2日続けて。

ついに、彼女は休憩室に常備していたアイスクリームを片付けました。

最終的には、自宅の冷蔵庫からも取り除くことができました。

 

もつれをほどくほどプロセスはすぐ弾みがつきました。

甘いものなしで悲しみに向き合うことは、以前はひどく恐ろしく感じたのに、だんだんと動揺せずにいられるようになりました。

ひと晩デザートなしに過ごせたときは、大いに励みになりました。

自分は思っていたより強いのだと感じられました。

 

仮に彼女が悪習を止めるための従来からの知恵に頼り、ドーナツの代わりにセロリのスティックを食べていたら、きっと早々に音を上げていたでしょう。

意思の力だけで何かを行うのは難しく、難しいことは往々にして続かないのです。

しかも、そもそも行動が望んでいないことなら(本当はセロリなんか食べたくない)、いい習慣でも定着しません。

そうして挫折していたら、そのせいでさらに落ち込み、失敗の悪循環に拍車をかけることになってしまったでしょう。

悪習をやめられない状態は、深い羞恥心と罪悪感を引き起こしかねないものです。

しかし、行動変化の観点からは、この羞恥心も罪悪感も、短絡的で何の役にも立ちません。

それでも私たちの心理には、そうした考えが深く組み込まれています。

 

でも、仮に習慣の解消に関する誤った助言に従い、失敗してきたとしても、それはあなたのせいではないのです。

あなたは、問題の対処について誤った発想を受け継ぎ、ストレスと機能不全の悪循環に陥っただけ。

しっかり胸に刻んでほしいのは、あなたは自分が望む変化をより賢明に、よりうまくデザインできるということです。

 

もっと「具体化」する

悪習をやめたい場合によくあるまちがいは、抽象的な対象に対してモチベーションを高めようとすることです。

たとえば、「職場でイライラしない」とか、「ジャンクフードを食べるのをやめる」といったこと。

どちらも具体的に聞こえるかもしれませんが、じつはそうとは言えないのです。

あくまでも習慣のもつれに対する抽象的なラベルにすぎず、著者はこういったものを「漠然とした習慣」と呼んでいます。

漠然とした習慣い照準を合わせると、おそらくいい結果は得られません。

絡み合ったロープ全体を一度にほどこうとしてもほどけないのと同じです。

 

ここで役に立つのが「行動の群れ」です。

下の図のように、雲の中にあなたがやめたいと思っている漠然とした習慣を書いてみましょう。

そして、次に漠然とした習慣を構成している「具体的習慣」を雲の周りの枠の中に書いていきましょう。

f:id:understandLove:20220212114944j:plain

なぜこれが重要なのか?

漠然とした習慣だけに意識を集中していると、ストレスを感じたり、おじけづいてしまいます。

それで、後回しにしたくなったりして回避する原因になりかねません。

大きな悪習をときほぐすことにより、より簡単に感じられるようになるのです。

 

著者は家で「使ったものをもとの場所に戻さない」という漠然とした習慣を構成している具体的習慣をなんと15も挙げることができました。

自分がこんなに家を散らかす習慣を持っているなんて、と多少の自己嫌悪に陥ったそうです。

あなたがこの手法をもちいるとき、一時的に著者と同じような自己嫌悪に陥るかもしれません。

(ワタシは大いに驚き、自己嫌悪に陥りました!)

でも、そこからすぐに立ち直ることができるのでご安心を!

「具体的習慣」には、すぐにでも簡単に解決できるものがあるのが、見るとすぐにわかります。

この手法を実践すると、自分が主導権を握っていることを強く感じることができるのです。

著者は1つ目の成功(チェストの上にセーターを置きっぱなしにしない)を土台として、より難しいことに取り組めるようになりました。

「いちばんやめやすいこと」から始める

著者がここで声を大にして言いたいことがあります。

解決すべき具体的習慣が山ほどあるのを目の当たりにしても、そこで立ち止まらないこと。圧倒されないこと。

 

まずは、もつれた習慣の中から1つだけ選び、人生から取り除けるようデザインするのです。

そして、どれから始めるのか?

これは著者は大事だから3回繰り返して述べています。

いちばん簡単な習慣を選ぶこと。

「できそうだ」といちばん強く思える習慣を選ぶこと。

大がかりだと感じない習慣を選ぶこと。

 

また、解消する習慣は複数選んでも構いません。

それはあなたの自由ですが、どんな決断をしても、自分に負担をかけてはいけません。

まずは変化のスキルを磨くのが先決だということを忘れてはいけないのです。

悪習の「きっかけ」をつぶす

状況によっては、きっかけに働きかけるだけでやめられることがあり、それには3通りの方法があります。

「きっかけを取り除く」「きっかけを避ける」「きっかけを無視する」のいずれかです。

①きっかけを取り除く

仕事中にSNSのチェックをするのをやめたいとします。

対策としては、スマホの電源を切る、機内モードにする、アプリの通知音をオフにする、などが考えられます。

 

習慣づけと言えばタイニー・ハビット。

本書でも繰り返しその効果について語られます。

そのレシピを使うなら、こんなふうに。

「職場で席に着いたら、SNSの通知機能をオフにする」。

②きっかけを避ける

きっかけを取り除けない場合、「きっかけを避ける」工夫をしてみましょう。

たとえば、朝のコーヒーと一緒に砂糖たっぷりの菓子パンを買う習慣をやめたいなら、カフェに寄るのを止めて、家でコーヒーをポットに淹れる。

そうすれば、カフェに付随する誘惑に遭遇せずに済みます。

 

きっかけを避けるためにはこんな方法があります。

・きっかけに出会う場所に行かない

・きっかけの原因になる人に近寄らない

・他人からきっかけが持ち込まれないようにする

・きっかけになるようなメディアを避ける

 

著者がレストランでパンの食べ過ぎを避けるのに役立っているタイニー・ハビットのレシピは・・・ウェイターがパンを勧めにやってきたら「結構です」と言う。

著者はそんなふうにして環境を管理して、「テーブルにパンの入ったバスケットが置かれる」というきっかけを回避しています。

③きっかけを無視する

これは、結構意志力を使うので、難しいことではあります。

とくにくじけやすいのは、余裕がない時です。

たとえばある朝、家で健康的な食事がとれず、しかも会議があって何か食べないと乗り切れないので、カフェでブルーベリーマフィンを買うことになっている。

また、不安に駆られるとSNSに逃避したくなる。

長期的にみると、きっかけを無視するというのは、最適な解決策とはいいがたいのです。

 

 

ここまでのきっかけを「取り除く」「避ける」「無視する」の3つの方法で対処できれば、素晴らしいこと。

具体的習慣をひとつ解決出来たら、「行動の群れ」に戻り、具体的習慣をさらにひとつ選ぶ。

ガソリンスタンドで朝食を買う習慣をやめられたら、職場の受付にあるキャンディを食べる習慣に移る、など。

 

それでも、できなかった場合。

もちろん、そういうこともある。

そのときは、行動モデルの次の要素に進みましょう。

悪習の「能力」を調整する

①所要時間を増やす

悪習の実行により多くの時間がかかるように環境を調整すれば、それを行う可能性が低くなります。

たとえば「夜テレビを観ながらアイスクリームを食べる」という具体的な習慣をやめるとき。

このきっかけは内的なもので、取り除くことができません。

あなたの中の内なる何かが「さあ、いまアイスクリームを食べたらすごくおいしいよ」とささやくからです。

さらに、あなたはこのきっかけを無視できない。甘いものへの欲求は、どんなときも意志の力に勝ってしまうからです。

15年前、著者は「自宅にアイスクリームを置かない」というように、環境のデザインを修正しました。

アイスクリームが食べたければ靴を履き、車に乗り込んで店まで生き、好きなフレーバーを持って支払いを済ませ、家に戻ってこなければなりません。

これにはかなり時間がかかるので、食べる習慣を減らすこと、なくすことができました。

②かかる資金をあげる

これは人生から習慣をなくすデザインとしてはやや無理があります。

アイスクリームに10ドルも払うようにすることは考えにくいからです。

ただし、他人の習慣を変えたいとき、資金と言う切り口は有効な選択肢。

子どもたちにあまりゲームをさせたくなければ、1時間プレイするのに5ドル払わせる。

社員が飲む炭酸飲料の量を減らしたければ、自販機の価格を上げる。

大学の職員に来るまでの通勤をやめさせたければ、構内の駐車場料金を値上げすればいい。

タバコや酒に税金が課されていることを思えば、この手法がよく使われていることが分かります。

③「身体的負担」を増やす

アイスクリームの例では、入手するのに労力も増えていました。

著者の家に「アイスクリームを置かない」規則が大きな効果を発揮しているのは、このダブルパンチのおかげです。

著者はマウイにある家のテレビはエアロバイクと接続させて、自転車こぎをしないとテレビが見られない仕組みにして、だらだらとテレビを眺める時間を減らしました。

④「精神的負担」を増やす

SNSならば、難解なパスワードを設定し、ログインを毎回するように設定する。

食事したら書き込むという手法で、ダイエットする。

⑤「日課」と対立させる

これは5つの輪のなかで最も捉えにくく、利用しにくい要因のひとつ。

それっでも、検討する価値はあります。

著者にとって夜明けにサーフィンすることは大切な習慣であり、いまではアイデンティティの一部になっています。

サーフィンが日課になったことで、それまで夜間にしていた習慣のいくつかは続けるのが難しくなりました。

早朝からすっきりと目覚め、並と向き合うための準備をしなければならないからです。

夕飯は早めに済ませるようになりました。

スクリーンのブルーライトを避け、寝る時間も早くなりました。

いずれも夜の不健康な習慣と対立する朝の日課によってもたらされた、望ましい変化でした。

 

悪習のモチベーションを下げる

悪習のモチベーションを下げるのは、なかなか難しいことなので、ここまでやってみてダメだったら取り組むべきものです。

たとえば喫煙をへらしたいとき。

モチベーションを下げるなら、ニコチンパッチを張るとか、みんなに同時に禁煙しようと呼びかけるとか、あるいは催眠術でうまくいくこともあるかもしれません。

別の例で考えてみましょう。

仕事のストレスから、毎晩アルコールを飲みすぎているとします。

この場合、飲酒への強いモチベーションを抑えるために、日中の出来事を調整する余地があります。

仕事の後、帰宅前に瞑想をすれば、感情のバランスを取り戻せるかもしれない。

帰宅後に、心が落ち着く音楽を聴いてストレスを減らせば、ワインをたっぷり飲みたいと思わないかもしれない。

 

テクノロジーの際限ない利用に警鐘を鳴らし、スマホを見るモチベーションを下げる興味深い方法がひとつ提唱されています。

それは、スマホの画面を白黒にすること。

スクリーンから色が排除されると、ネット情報やSNSの登校は格段に退屈になるそうです。

目標を「縮小」する

これまでの手法を用いても具体的習慣を止められなくても、あきらめてはいけないのです。

選択肢はまだあります!(すごい!)

マスタープランの次のステップでは、目標を縮小します。

方法は以下の通り。

・習慣をやめる期間を短くする(無期限ではなく、3日禁煙する)

・望ましくない習慣を行う時間を短くする(テレビの時間を4時間から30分に)

・望ましくない習慣を行う回数を減らす(SNSのチェックを1日10回から1回に)

・望ましくない習慣の勢いを抑える(お酒を一気に飲み干さず、ペースを保つ)

習慣を「置き換える」ことに集中する

「置き換え」は使い古された手法ではありますが、これまでのプランで効果を得られていないなら、次に置き換えを試してみましょう。

置き換えるには「具体的」であること

「自分にとっていいと思うから」という理由だけで新しい習慣を選ぶと、おそらく失敗します。

仕事中にニュース記事を読む習慣をやめたいときに、その時間を書類整理の時間にあてるという案はありますが、おそらくうまくいかないでしょう。

それは、書類整理が記事を読むことに比べてモチベーションを喚起せず、身体的にも精神的にも実行しにくいからです。

習慣を置き換えるなら、従来の習慣より実行しやすく、より強いモチベーションを感じられる新しい習慣を見つけることに照準を定めます。

 

たとえば著者なら、血圧が上がりそうな記事を読む代わりに、サーフィンのビデオを観ます。サーフィンをさらに上達させたいと思っているから有効なのです。

習慣の変化は「他人のため」になる

自分の人生から追放した悪習が堆肥の山に積みあがっていくのを見るのは、嬉しいこと。

そうしてできたスペースには、さらに感嘆すべきものが現れます。

望ましくない習慣を取り除いたとき、そのスペースには情熱を傾けるプロジェクトや、仕事の生産性の向上、かつてない深い絆、新たなアイデンティティといったものが生まれてくるかもしれません。

 

最初に紹介した砂糖中毒だったジュニ。中毒を解消して1か月ほど過ぎた日のこと。

午後に窓の外から何やら聞こえてきました。

11歳の息子のエリヤが陽だまりに腰を下ろして、自分の作ったイルカの歌を歌っていたのです。

自閉症で物静かなエリヤはそれまで歌を歌ったことがありませんでした。

少なくとも、ジュニはきいたことがありませんでした。

エリヤはドアのところに来て、微笑みました。

ジュニは涙を抑えなければなりませんでした。

6か月前ならば自分は砂糖をたっぷりとってソファで眠りこんでいただろう、と。

息子の美しい歌声を聞き逃していたに違いなかったのです。

ジュニが息子の変化にどれほど驚いたかを夫に話すと、彼はここ数か月で家族みんなが変わったのだと思い出させてくれました。

息子が歌い始めたのも、夫が子供のころからの炭酸飲料を飲む習慣を止めたのも、偶然ではありませんでした。

家族はジュニが大きく変わり、幸せになった様子を見て、自分たちも変わりたいと思うようになったのです。

 

「悪習をやめる」ための小さなエクササイズ

どの順番でも良いので、次のエクササイズに取り組んでみましょう。

練習はとても大事。

ワタシも練習してから自分の「行動の群れ」作りをしました。

エクササイズ1 「行動の群れ」を作る練習

まずは、「自分にない行動習慣をもった誰か」を思い浮かべます。

脳内でもいいのです。

自分でない誰かの手立てだと面白いほど浮かんできますよ。

そして、いざ自分の「行動の群れ」を作る際に、肩の力が抜けて自分にも客観視できるようになるのでとても有効です。

ステップ1 ある悪習に悩む誰かになったつもりになる
ステップ2 「行動の群れ」の図を書く

f:id:understandLove:20220212114944j:plain

 

ステップ3 雲の中にその人物の漠然とした悪習を書く
ステップ4 雲の周りに具体的習慣を少なくとも10項目書く
ステップ5 行動の群れを眺め、やめるのがいちばんかんたんそうな具体的行動を2つか3つ選ぶ

 

エクササイズ2 1日だけ「きっかけ」を取り除く

ステップ1 ふだんよく利用しているソーシャルメディアかスポーツアプリを1つ選ぶ
ステップ2 設定画面で通知機能をオフにする
ステップ3 24時間でどのようなことが起きるか(起きないか)、観察する
ポイント 

通知が無くて快適だと思ったら、そのままにすること。

 

エクササイズ3 習慣を「置き換える」練習

何か仮のごみ箱を用意し、そこに捨てるということを数日行う。

 

 

ワタシの悪習慣は

「漠然とした習慣」=おやつを摂りすぎる

「具体的な習慣」=朝起きて小さいアイスを口にする

         スポーツドリンクを職場に持参している

         朝の通勤途中にナッツを食べている(朝食は食べているのに!)

         昼食をお腹いっぱい食べている

         休憩時間におやつを出している

         休憩時間におやつを同僚と交換しあっている

         お風呂でスポーツドリンクを飲んでいる

         寝る前に甘いものを口にしている

         「疲れているから仕方ない」と言い訳して食べている

         帰り道ナッツを小袋2袋も食べている

 

先週成功したのは、「朝起きて小さいアイスを口にする」を止められたことです。

朝起きて猛烈な眠気との戦いをしながら朝ご飯を作るために「眠気覚ましの甘いモノ」が悪習になっていました。

しかもその糖分が呼び水になり、そこから1日中甘いモノが欲しくなっていました。

「猛烈な眠気の原因の睡眠不足を極力解消すべく、早く退勤する」「寝る前に水分をきちんと摂る」ことで、朝だけでなく日中のおやつが減りました。

 

次は日中に飲むスポーツドリンクを水で半分薄めることに成功しつつあります。

さらにその次は、帰り道のナッツ2袋(何と300㎉超!)をなくす。

手に届くところにあるからいけないので、ちょっと遠くに置くことで、量を減らしていきます!

 

 

タイニー・ハビットのレシピ

さいごに大事なことをもう1ポイントだけ。

小さな習慣、タイニー・ハビットです。

 

小さな習慣が大切なことは、あなたも他の本で読んだことがあると思います。

この小さな習慣は、定着させるために「祝福する」ことが重要だと本書で書かれています。

 

たとえば「仕事中にSNSをチェックしてしまう」場合。

 

①「職場で席に着いたら」

→②「SNSの通知能をオフにする」

→③「できたら、ガッツポーズをする」

 

①は、「これをしたら・・・」

アンカーと呼ばれる「小さい行動を行うように思い出させてくれる既存の瞬間」

②は、「これをする」

小さい行動

身につけたい習慣をとびきり簡単にしたもの。

③は、「習慣を脳に定着させるため実行後するにやること」

自分の中にポジティブな感情(シャイン)を生む動作

「やったね!」と自分に言う、身体を揺らす、好きな歌を小さく歌うなど。

とにかく、自分が好きなポーズをきめることが大切です。

f:id:understandLove:20210801223046j:plain

とにかく、細かくみっちりと習慣について書かれている本書。

前半は「良い習慣を身につけること」がしっかり書かれています。

今回は後半の「悪い習慣を手放すこと」に特化してご紹介させていただきました。(だって、そっちのほうが本当に難しいんですもん)

 

少しでも、あなたの生活に役立つことがあれば、幸せです!

では、また。

週末はゆっくり過ごしてくださいね。

f:id:understandLove:20210725180550j:plain