猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

脳の「意味づけ」に気づいて、不機嫌をコントロールする方法~『自分をご機嫌にする方法』

スポーツドクターによるライフスキルを使ったメンタルトレーニング。

不機嫌をコントロールして、心を良い状態に自分を持っていくテクニックです。

 

こんばんは、ラブです。

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どうして「不機嫌」が起きるのか

例えば、「大嫌いな上司がいるから、会社に行くのが憂鬱」だとします。

でも、よく考えると「大嫌い」という細胞で出来た上司というのは存在しません。

ですから、私たちが「大嫌い」と意味づけをした上司がいるんですよね。

私たちは、本来は意味のついていないモノに意味づけし、それに苦しんでいると言えるでしょう。

それが人間なんだと著者は言います。

 

しかし、私たちは自分自身が無意識でやっている「意味づけ」に気づくことがなかなかできません。

私たちはあまりに認知の脳の働きに慣れすぎてしまっているので、無意識に自分自身よりも、外側でおきるできごとに関心を持ってしまうからなのだそうです。

 

 

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著者はメンタルトレーナーをしているスポーツドクターです。

アスリートが本番で最高のパフォーマンスを発揮できるための「心のつくり方」を専門にアドバイスしています。

「よりよく生きるための技術」として「ライフスキル」を用いて、心のマネジメントをする辻メソッドを紹介しています。

できごとに意味づけしたのは、誰?

たとえば、雨が降っていたとします。

傘をさす、という行動がとれるのは認知の脳の働きです。

雨に対して、定規を出すのではなく傘を出すことができるのも、認知の脳の働きです。

ここまではよいとして、

「うっとうしい」「憂鬱だなぁ」「嫌だなぁ」

と、ちょっとブルーな気分になりませんか?

これが認知の脳による意味づけの影響です。

「雨はブルーなものである」という意味を脳が勝手に作っているのです。

そして心にブルーな感情が生まれて、不機嫌という心の状態を起こしてしまいます。

 

雨はただ空から降っているだけです。

赤ちゃんは、雨だからと言って憂鬱にはなりません。

つまり、「雨が降って憂鬱になる」のは、後天的に認知の脳が作り出したもの。

この意味づけが心をつくることに気づくことで、心が外側のできごとに翻弄されることを防ぐことができます。

気づくだけで、変わる!

気づくだけで、”接着”された意味が、少しはがれます!

これが「気づき」の効果です。

そうすると、嫌な気分がちょっとだけご機嫌の方に傾きます。

心の針をほんの少しだけ「ご機嫌」の方に動かせるのです。

持っていかれていた心が自由になる感じです。

それを積み重ねていくことで、外側の出来事に翻弄されて、不機嫌になりやすい状態から、うまく抜け出せるようになります。

気づきの効果は侮れないのです!

今日は雨が降っていたので、ワタシも早速実践してみましたが、なるほど少し「ご機嫌」の方に針が動くのを感じられました。

無理なポジティブシンキングはしない。ただ「好きなもの」を考える

ポジティブシンキングをすればよい、というものではない、と著者は言います。

「憂鬱な雨」を「恵みの雨」と認知しなおすには、ちょっと疲れを伴うこともありますね。

意味づけを変えるには、実は相当のエネルギーが必要だからなのです。

 

著者が勧めているやり方は、「意味づけ」から離れて、ただあるがままの世界に気づき、外側の出来事とは関係なく、自分がご機嫌になれるように脳を使うものです。

 

頭の中に2つの脳があるとイメージしてください。

ひとつ目の脳は、認知の脳です。

外側の出来事に次々と意味づけをします。

この意味づけに引っ張られて、心は不機嫌になります。

そこで、認知の脳がそういうことをやっているのと同時に、外側で怒った出来事とは関係なく、もうひとつの脳で「好きなもの」について「思う」「考える」のです。

雨が降っているとか、電車に乗り遅れたとか、外側で起こった出来事とは、関係なく、好きな趣味や食べ物のことをちょっと思い浮かべます。

このとき、認知の脳は止まっているわけではありません。

ですから、電車に乗り遅れたなら、待ち合わせている人に連絡するとか、次の時刻表を調べるなどできます。

ただ、ライフスキルを使っているので、気分よく過ごすことができます。

緊張しなくなったピアニスト 「大好きなカルボナーラ

筆者のところに、本番前に緊張しすぎて、いつも硬直して困っているピアニストが相談に来ました。

本番前はガタガタ震え、

「いつも練習でひっかかってしまうところは、上手く弾けるだろうか」

「審査員は私の演奏をどう評価するだろうか」

そんなことばかりが頭を巡って、緊張に拍車がかかってしまう。

そこで、著者のトレーニング方法に取り組みました。

 

・「意味づけは自分が作り出している」ことに気づく

・「今」に生きる

・好きなことを考える

・感情に気づく

など・・・

 

中でも彼女が驚いたのは、「好きなことを考えると演奏がうまくいく」ということだったそうです。

著者が発表会の本番で、彼女にやってもらったことがありました。

1回目は、いつも通りに演奏してもらう。

2回目は、「好きなことを考えてから」演奏してもらうことです。

 

1回目は、いつも引っかかってしまうフレーズや技術面に注意しての演奏となりました。

でも2回目の演奏の前に著者が「好きな食べ物は?」と質問しました。

カルボナーラ!濃厚なのが大好きです!」と答えた彼女。

「笑顔になったね。その気分のまま演奏してみて」という著者の指示。

それだけで、彼女は「楽しいと感じながらの」「のびのびと」演奏できたそうです。

さらに演奏が終わってから、苦手意識があったフレーズも自然とできていたことに気づいたとか。

 好きなことを考えるだけでも、気持ちをコントロールすることができるんですね!

 

ここで注意点です。

大事なのは、本番だけライフスキルを使うことではなく、練習の時も日常生活でも、常にライフスキルを使う練習をするということだそうです。

 毎日の中のちょっとした機会にやって、ライフスキルの力をつけていくことが肝心なようです。

気軽にやってみることが肝

ここでもうひとつ大事なのが、「がんばりすぎないこと」。

「100%の上機嫌に入ってやる!!」の勢いで頑張っちゃうと、かえってうまくいきません。

プロのスポーツ選手であっても、一番絶好調な状態である「ゾーンに入る」のは、なかなか難しいことだそうです。

かえって、それを目指すことで心が揺らいでしまい、良い状態の「フロー」から、あまり好ましくない「ノンフロー」に入ってしまうものだとか。

そこで、気楽な感覚で取り組むことを著者は勧めています。

「ご機嫌っぽくなる」くらいを目標にするとよいそうです。 

「気にしないようにしよう」「忘れよう」「我慢しよう」のワナ

ワタシがよくやってしまうのが

「『電車に乗り遅れてしまったこと』を、気にしないようにしよう!」

なんて一所懸命に思うこと。

しかし、何故かますますイライラが募ってしまうことがよくあります。

 

これらの

「〇〇を気にしないようにしよう」

「〇〇を忘れよう」

「〇〇を我慢しよう」

の考え方は、外側と思い切り”接着”しているので、認知の動きなのだそうです。

ちっとも外側の出来事から解放されていないので、意味づけが生じてしまい、心がゆらいで、切り替えができないのです。

心の切り替えの練習はいつでもできる

とにかく、自分の認知に気づくことが大事です。

意味づけに気づいて、心を切り替えていく。

外側の出来事から解放してあげること。

もちろん、意味づけに気づいても、いきなりガッと心がご機嫌の方向に針が動くわけではありません。

最初は針の動きさえ感じない、という人もいるそうです。

毎日少しずつ意識してみることが大切であると著者は言います。

 

明日は、ご機嫌になるための目標設定の仕方と、「表情」「態度」「言葉」を用いたライフスキルなどについて勉強したいと思っています。

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今日も一日、お疲れさまでした。

 

暖かくして、良い夢を。

では、また。