猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

ストレスは脳細胞を破壊する?~『覚えない記憶術』

プレッシャーが強くかかっている時期は、もの忘れがとても多くなってしまったり、新しく覚えなくてはならないことが、どうにも頭に入ってこなかったりしませんか。

やらなければならないことが沢山あるのに!と焦るほど、ますます「うっかりミス」が増えることもあります。

それは脳科学的に、当然のことだったのです。

 

今回のキーワードは、「ストレス」。

 

こんばんは、ラブです。

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ストレスがかかりすぎると脳のほとんどの機能は低下する

ごく短期間のストレスは、気つけ薬のような緊張効果によって、脳機能の向上をもたらします。

しかしストレスが長期化すると、脳に対して悪影響を及ぼします。

ストレスがかかりすぎると、作業記憶と長期記憶が低下し、さらに集中力や学習能力も低下するのです。

 

なぜストレスがかかると、記憶力や学習能力が低下するのでしょう?

ストレスが継続すると、副腎皮質からコルチゾールというストレスホルモンが分泌されます。

また、記憶の仮保管書であり、「短期記憶」を「長期記憶」に置き換える、記憶のコントロールセンターである「海馬」には、コルチゾールの受容体がたくさん存在します。

 

脳の他の場所よりもたくさんのコルチゾール受容体が存在するために、海馬はとてもストレスに弱いのです。

 

コルチゾールは記憶を貯蔵するニューロンのネットワークを遮断。

そして海馬でのニューロン新生をストップさせます。

 

ストレスによってコルチゾールが増えすぎた結果として、短期記憶、長期記憶、さらに新規の学習機能までもが阻害されてしまうのです。

 

 

うつ病の患者さんに、ときに「記憶障害」が認められることがあります。

うつがひどくて仕事を休んでいたときのエピソードや、入院していたときの様子などを病気が治ってから質問しても「全く覚えていない」ということがあるのです。

コルチゾールの海馬絵の悪影響は、そうした重度の記憶障害になるということもあるのです。

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ストレスは脳細胞を壊す!

期間限定の軽度のストレスは、記憶に対してプラスの作用をもたらします。

しかし、ストレスが慢性化、長期化すると、記憶に対して著しい悪影響を及ぼします。

さらにストレスの程度が大きくなり、長期化するとコルチゾールは海馬に対して深刻なダメージを与えます。

結論から言うと、ストレスがかかることによって、海馬の細胞が死んでしまうのです。

 

これはPTSD(心的外傷後ストレス障害)を対象にした多くの研究で示されています。

東日本大震災前から仙台市内に住む大学生37人の海馬の大きさを、震災前と震災1年後で比較した研究があります。

それによると、右側の海馬の体積が約5%、小さくなっていることが分かりました。

震災によるストレスが、海馬の神経細胞死を引き起こしたと考えられます。

 

アメリカでのベトナム戦争帰還兵を調べた研究があります。

そこでは、海馬の極端な萎縮が見られ、戦場でのストレスの影響だと考えられました。

また、幼児期に虐待された経験のある人を調べた研究でも、やはり同様に海馬の萎縮が認められました。

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このように長期的なストレスは、海馬の細胞を殺し、海馬の萎縮をもたらしてしまうのです。

かなり極端なケースを調べた実験ではありますが、日常的なストレスや職場のストレスでも、コルチゾールは上昇します。

 

日頃からストレスをためないこと。

ストレスを上手に発散すること。

それが記憶や学習能力を高めるために、最低限必要なことなのです。

 

 

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今日も1日お疲れさまでした!

すてきな夢が見られますように。

では、また。

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