Twitterなどを始めた瞬間、とても面白くて夢中になりますよね。
しばらくやっていると、楽しいというよりも「やり続けなければならない」ような衝動を感じることも。
せかされているような「興奮状態」と「催眠状態」が混ざり合う感覚を感じることがあるように思います。
スクロールとクリックしているうちに、時間があっという間に過ぎてしまいます。
「脳の報酬システム」が操られる
技術者やデザイナーが、ネットやSNSといったテクノロジーの持つ「中毒性・依存性の強い性質」を最大化しようとしてきたことは、よくわかっていました。
インターネットやスマートフォン、ゲームなどの、「ハマる」ものは、「脳の報酬システム」(欲求が満たされた時、あるいは満たされることがわかったときに脳が活性化し、快感を与える神経系。ドーパミン神経系であると言われている)を巧みに操るように設計・デザインされています。
クリックを誘発する「クリックベイト」(内容が乏しくても、ユーザーが興味を引くタイトルをつけてクリックを誘導するウェブページなど)見出しであろうと、「キャンディークラッシュ」のようなパズルゲームであろうと、「時間を浪費すること」はその魅力に抗いがたく、ドーパミンのレベルを上げます。
ドーパミンがあなたの注意力を奪う
ドーパミンは注意力を奪い、満足を”約束”してくれる(でも、必ずしも満足を与えてくれない)脳化学物質です。
このドーパミンがあなたの注意力を奪うと、「脳内でドーパミンが放出されるきっかけになること」なら何でも得よう、何でも繰り返そうとして「そのこと」に固執するようになります。
そうなると無意識の状態でスクロールしている、あの状態なります。
あるいは、テレビを消せない、スマホを手放せない、ネットでメッセージを送るのをやめられない、ゲームをやめられない、そういった状態になるのです。
やめられない状態になると、そうしていないと不安や緊迫感を覚えるかもしれません。
「ポジティブな欲求」というよりは、パニックや困窮のような感覚に近いものです。
そしてそれが、「時折やる楽しい気晴らし」ではなく、本当に中毒・依存になってしまうと、決して満足感を得ることはできません。
その誘惑に負ければ、またやりたくなるだけです。
楽しみとして始めたことが、喜びのない衝動・脅迫的な欲求になってしまうのです。
では、そうしたサイクルを断つには、どうしたらいいのでしょうか。
「やめたい習慣」に、注意を向ける
「やめたい習慣」は、それがどんなことでも、その「プロセス」や、「それがどう行われるか」に、注意を向けてみてください。
そのやめたい習慣を、いつやっていますか?
やりたくて仕方ない欲求が、どんな感じかわかりますか?
あまりにも習慣化していて、手放せなくなっていますか?
ゲームをやりすぎたり、テレビやドラマを見すぎてしまったとしたら、それはどんなふうに起こりますか?
食べ過ぎた後のように、たくさん楽しめばもうやめるように脳が命令すると思っていましたか?
その代わりに何が起きましたか?
それから、自分が何をしているのかをもっと自覚するために、ある種のルールを自分で儲ける必要があります。
どんなルールであれ、それに従うことは簡単なことではありません。
しかしルールを設けることで注意を払わざるを得なくなり、だんだんと習慣を変える手助けになります。
そう考えた時、時間を浪費してきた行動・動作との関係をどんなふうに変えたいですか?
誘惑に触れる前に「大事なことを1つする」
著者の講義をとっている学生の多くが試し、成功している方法の1つは、「1番大きな誘惑になりがちなネットやSNSに触れる前、朝のうちに、大事なことを1つする」というものです。
大事なことは、お他を一杯飲んだり、運動したり、ニュースを読むことかもしれないし、ソーシャルメディアの世界に埋没してしまう前に、パートナーやルームメイトと話をすることかもしれません。
「タイマー」をかける
もう1つの「やってみるべきルール」は、タイマーをかけることです。
自分で時間制限をしましょう。
10分で止められるように、スマホのアラームを設定すると、どうなるでしょう。
止められなかったとしても、「自分が思いつく言い訳」について、「そのプロセスの罠にどうはまるのか」など、たくさんのことを知ることができます。
著者がTwitterを使うときの「一番のルール」は、やり方を変えることでした。
際限なくスクロールし続けるのはやめて、集中してやり取りするようにし、ツイートを「読む」時間に制限を設けました。
もちろん、「働いていない時間すべてが時間の浪費になる」わけではありません。
時間を浪費する「中毒性の高いもの」への依存を説く重要なカギは、休憩をとるいい方法を見つけることです。
「45分単位」で作業し、「15分」は楽しいことをする
著者が、スタンフォード大学の大学院生だった十数年前、博士号取得を目指す学生が論文を完成させるのに役立つ「時間管理のワークショップ」で、素晴らしい助言をもらいました。
そのワークショップのリーダーはこう言ったのです。
「こなさなければならない課題がどんなにたくさんあっても、どんなに時間が足りないと思っても『45分単位』で作業しなさい。
そして1時間のうち15分は必ず、楽しいことや、心の肥やしになることをしない」。
工学部の学生がそのワークショップで、真剣に訪ねていたことも覚えています。
「自分にとって楽しくて、心の肥やしになることが何かを知るには、どうしたらいいですか」と。
ワークショップのリーダーは、彼のこの質問に答えることができませんでした。
依存の場合と同じようにコレも、細心の注意を要する洞察です。
そしてこれこそが、「時間を浪費すること」について考え始めるにあたっての最適な問題提起だと思います。
深い意義や目的、喜びや満足感を与えてくれる行動のために時間を取ろうとしない限り、「時間を浪費してしまうもの」の魅力は、抗しがたいものだからです。
著者の場合、運動や音楽、瞑想が、エネルギーや集中量を回復するのに最も有効な方法であることが分かりました。
散歩から帰ってくると、書く意欲がわいたり、15分瞑想すると、講義の準備に集中することができます。
広義の前に好きな音楽を聴くことで、自分の才能にアクセス出来て、もっと力を発揮できる気がします。
「時間を浪費する行動・動作」に対してルールを設けようとするときにも、代わりになりうる何かを見つける努力をしてみてください。
喜びをもたらしてくれることは何ですか?
やりたいと思える行動で、「これでおしまいに出来る」というはっきりした限度があり、本当に満足させてくれることは何ですか?
集中力を消耗させるのではなく、回復させるものは何ですか?
私がつい時間を浪費してしまうのは、漫画ですね。
スマホで見られるようになってから、つい漫画・・・そしてゲームに使う時間が増えてしまいました。
最近やらなくなってしまったヨガにも、時間を使えるように、スマホのタイマーを使っていこうと思います!
今日もお疲れさまでした。
ゆっくり休んでくださいね。
では、また。