あなた「らしく」て、しかも理想なあなたは、どんな姿でしょうか?
それが見えてきたなら、あとは行動あるのみ。
著者は月15万円の手取りから5万円以上をファッションに費やしてきました。
当時は着ない服いっぱい。
1回しか着ていない服もいっぱいに部屋を埋め尽くしていました。
それでも結局おしゃれにはほど遠い毎日。
しかし、とあるゴージャスな劇場での舞台を観に行って、ほとんどの人がカジュアルであまりに合っていない服を着て、休憩時間にコンビニで買ったおにぎりを食べている中、素敵な服装と立ち振る舞いをする女性を発見。
その人のようになりたい!と思いたちました。
そこから著者は大胆な行動に出ました。
すべての服を出して部屋に山積みにして、「なりたい自分」が着ないと思われる服を片っ端からごみ袋に入れたのです。
まずは、クローゼットに収まりきらず、家中のいたるところに収納していた服を1か所に集めました。
そして、山のように積み重なった服から1枚ずつ手に取り、自分の理想を自分の頭に思い浮かべて、
「あの女性になった理想の自分は、この服を着るだろうか?」
と自問自答し、「着ない」と判断したものはごみ袋へ入れていきました。
最初の作業は半日かかりました。
この時間は苦行で、本当の意味での自分との戦いだったそうです。
8割以上の服は理想のイメージからほど遠く、処分の対象だったからだとか。
処分の決断は、過去の自分を否定することでもあります。
特に、一度しか着ていない服を捨てることは、買ったこと自体が間違っていたと認めざるを得ないため、とても苦しい作業だったそうです。
「サイズが合わない」「丈が短すぎ」「品がない柄」・・・自問自答するたびにごみ袋が膨らんでいきます。
「あ~、今までの自分って何断ったのかな」という後悔の念もありましたが、不思議なわくわく感もありました。
ごみ袋が膨らむにつれ、自分がどんどん変わるそうです。
そして理想の自分に向かって著者は進み始める喜びを感じていたのです。
捨てることから始まる
片づけを初めて数時間後、厳選してクローゼットに残ったアイテムは約半分でした。
その後、何日にもわたって著者は何度も捨てる作業を重ね、結果的には数年かけて買い集めた600着の服の大半を処分をしました。
その分量を見て、著者の買い物のしかたが間違っていたことに気がつきました。
二度とこんなことをしないためにも、服の買い方を見直さなければと痛切に感じた瞬間でした。
「もう、無駄な服は買わない!」
著者はそうした作業を通して心に誓いました。
自分が魅力的にみられる服を毎日着ることで、自信を持った「劇場で見た理想的な女性」のように、常にふるまいたい、と考えるようになったからです。
妥協した服を身に着けていると、理想の自分に近づくことはできません。
クローゼットに残った服を見ながら、この限られたアイテムを毎日着まわしつつ、理想に合ったアイテムを1つひとつ買い足していこう、そう思ったのです。
それから、残されたアイテムで着まわす日々が始まりました。
代り映えのしない、似たようなコーディネートをせざるを得ませんでした。
とはいえ、週に2度、3度と同じ服を着るのは、女性として耐えがたいものだったおそうです。
この時期を振り返ると、それは断食のようだったと著者は言います。
新しい服が欲しくても、「理想の自分」のような服は買えません。
けれど、妥協してイメージに合わない服を買えば、いずれ着なくなり、また捨てることになります。
そのため、日々葛藤し、買いたい欲望を抑え、煩悩に打ち勝つ。
それは修行のような毎日だったといいます。
しかし、ただつらいだけではありませんでした。
毎日厳選した服だけを着ているので、いつ鏡を見ても「理想に近づいている」という実感がわきます。
憧れの人に近づけるファッション、自分が納得のいく服を着ている方が、セルフイメージがアップします。
少ない数でもお気に入りの、理想に合う服を着ている方が、ワクワクすることが分かりました。
「また同じ服を着ている」と思われたっていい。
著者はだんだん、人目が気にならなくなってきたのです。
「本当に必要な服」がわかった瞬間
困ったシーンを振り返る
理想に合っている数少ない服だけで過ごすとき、著者はあることがわかるようになりました。
それは、「どんなシーンでどう困ったか」を振り返るということです。
コーディネートするときは、具体的にどんなアイテムがあったらうまくいくのかを考え、リスト化して記録に残しました。
このリストをつくる目的は、具体的にどんなアイテムがあったら、着回し度がアップするか考えることです。
毎回、コーディネートするときに考える習慣をつけると、お買い物に出かけた時に、その悩んだシーンが思い出されます。
「3日前の組み合わせにこのアイテムがあったら、うまくコーディネートできたかも」など、お店で思い出す具体的な「困ったシーン」のバリエーションが増え、より着回し度の高いアイテムの購入につながります。
著者はクライアントとのお買い物動向の時、多くの気づきがありました。
それは、アイテムの使い方のバリエーションを知らない人が多いということ。
カーディガンは、羽織る以外に、ディレクター巻きなどが一般的。
でもストール代わりに使うなど、本来の使い方以外のバリエーションが多いと著者は言います。
アイテムの使い方を知るためにも、買い物は誰かと一緒に行き、別視点からのアドバイスを参考にするとよいのです。
著者の場合、「これだ!」と思うアイテムに出会っても、すぐには買いません。
購入するのは手持ちのアイテムとの相性のよさを考えたうえで、着回し度がアップすると判断でき、セルフイメージが上がるなどほかの基準を満たしたときです。
著者はすべてのアイテムが頭に入っているため、この作業をお店でもできますが、最初のうちは一度自宅に帰ってから、このような手順をふむことを著者はお勧めしています。
昨日アマゾンで安いバッグを買ってしまった・・・・反省です。
「セルフイメージが上がる」服だけを今後は厳選!と決めました。
週末は少しは休めたのでしょうか?
疲れた時、何か自分にご褒美したくなるもの。
食べ物ではないご褒美に、ついアイテム系を安く買いがちですが、もうやめます!
明日からの1週間があなたにとって最高の日々になりますように!
では、また。