お笑い芸人の又吉直樹さんが、小説『火花』で芥川賞を受賞しましたね。
しかし、そうしたすばらしい賞に実体はありません。
人間が賞をつくり、それが取れるかが世間の成功であり、昨日読んだ「一般的な成功」としての評価となります。
成功脳を手に入れるには、あなたがあなたの中に、大きくも小さくも目標設定をすることが実は重要なのです。
そういった意思をもって、あなた自身の背中を押してあげるのです。
たとえば、作家としてたとえ芥川賞を受賞しなくても、小さな小説を書いてみる。
そして読者に読んでもらう。
それだって、あなたにとっては大きな成功です。
成功は1つの価値では決まらないのです。
あなただけの目標を設定する
「頑張っていても報われない」
こんなセリフを耳にすることがあります。
そんなことを言ってしまう大きな理由は、世間的な成功基準と自分の成功基準がシンクロしていないということが挙げられます。
大抵の場合、世間的な成功基準がモノサシになってしまっているため、「報われない」と思ってしまうのです。
そこで、あなたのモノサシを世間的基準から自分自身の成功基準へと変えるために、できることがあります。
・1日に10個、あるいは20個の、あなたが設定した目標の小さな成功体験を積み重ねる
これらは、ごく小さな目標でも構いません。
そのようなことが、やがて成功脳をどんどん進化させていくのです。
アメリカの子どもの教育現場では、ほんのちょっとのことで子どもをほめる習慣が根付いています。
「今週は掃除がしっかりできた」
「今週は友達が仲良くできた」
こうした、日常の些細なことを、先生が子どもたちに対して成功の基準をすごく豊かに定めています。
だから、子どもが毎日の成功体験からのびのびと育っているのです。
この方法は著者も実際に目の当たりにして「さすがだな」と感心した点でした。
やはり日本のように、1学期に1度しかない通知表のスコアだけを見て成功や失敗を決めつけてしまうのは、あまりにも粗すぎるのです。
1日のうちに10や20の成功や失敗の分かれ道をつくってみるときに大事なのは、「失敗してもいい」という勇気を持つことです。
脳はそれだけでどんどん成長していくからです。
脳というのは非常に面白いもので、実は「失敗の貯金」があるほど、成功したときのドーパミンの放出量が多いといわれています。
これは、仕事や勉強で苦労した分だけ、喜びや達成感があるのと同じこと。
つまり、成功ばかりしていてもいけないということです。
成功確率が低いものに成功すると、脳は最も喜びを感じる
失敗を重ねた後での成功は、脳はドーパミンをより多く放出します。
脳は、成功確率が最も低いものに成功したときに、最も喜びを感じる性質があるのです。
そのようなとき、成功脳の回路は今日あされます。
逆に言えば、千に1つの成功を得た時が、脳が最も成長している瞬間でもあります。
ただし、ここで付け加えなくてはならないポイントがあります。
それは、同じ失敗を何度も繰り返してはいけないということです。
そこには必ず失敗の癌員があるはず。
成功のターゲットを定める「設定→努力→判定」のサイクルを1つの指針として活用してみてください。
それでも、失敗を繰り返すならば、次の手順であなた自身に確認してみましょう。
①目標の設定があいまいではないか?
②努力の仕方が間違っていないか?
③正しく自己判定できているか?
著者はフルマラソンを3度も失敗した経験がありました。
それなりにトレーニングを積んでも、初めての「つくばマラソン」では、30キロを過ぎたあたりで足が動かなくなってしまい、リタイア。
「必ずリベンジするぞ」と意気込んだ2回目も3回目も残念ながら、全く同じ結果でした。
棄権して救護バスに乗り込む悔しさは、今でも忘れられないそうです。
それから10年近くマラソンは無理だと思ってあきらめていた時、1冊の本に出合いました。
マラソンコーチの小出義男さんの本でした。
それを読んで、前半を抑え気味に行かないと、30キロから先は走れないという理論を学びました。
その教えをしっかり肝に銘じて、「設定→努力→判定」を変えて挑んだのが、東京マラソンでした。
とにかく30キロまでは自分でもイライラするくらいゆっくり走っていく。
すると毎回足が止まっていた30キロ以降も余力があり、最後はトップスピードでゴールできたそうです。
確かに足は痛かったのですが、意外と余裕で42.195キロを走りきることができたのでした。
今日も1日、お疲れさまでした。
ゆっくり休んで素敵な夢を。
では、また。