人生をギリギリでやっていけるようになった発達障害を持つ著者。
「普通のことを普通にやるための方法」として、本著を書いています。
ワタシもそうなのですが、自分自身の「メモリが小さい」と小さいころからいつも感じてきました。
専門用語でも「ワーキングメモリ」と呼ばれるもの。
「ちょっと覚えておく」というのが、人よりも苦手なタイプです。
他人には、そこのところを理解してもらうのはとても難しいですよね。
目に見えなくて、しかも他のことはちゃんとできるから、「わざとやっているとしか思えない」という評価をもらってしまう(全くわざとではないのに!!)。
「ふざけているのか」「聞いているのか」「メモをとれ!」「バカにしているのか?」と罵られた記憶が幼少期からワタシにはたくさんあります。
自分にがっかりし、人生に絶望する。
でも、いろいろな本を読む中で、付箋紙と鉛筆を持ち歩いたり、手帳に付箋紙やメモをため込んだりするスキルを手に入れました。
おかげで、自己肯定感をけちょんけちょんにしていく人生からは半歩だけ抜け出せたような気がします。
そんなところをうまく扱うためのライフハック(ささやかな人生の工夫みたいなもの)を一緒に探してみませんか。
見えないものは 無いのと同じ
このワーキングメモリを広げるためのトレーニングを著者はいろいろトライしてきたそうです。
しかし、結局のところ効果はありませんでした。
それよりも、ワーキングメモリをあまり必要としない作業環境を構築する方がよっぽど早かったそうです。
早く自分の脳に刺さる追加メモリを開発して欲しい、とまで書いています(わかる!!)
メモリが小さめな私たちにとって、見えないものは存在しないのとあんまり変わらなかったりしませんか。
ゆえに、著者もこの原稿を書くときに、パソコンモニターを複数台で映して書いています。
著者のやりかたでは、作業スペースは「分けて広げる」が究極の絶対法則です。
机は2つをが対させてL字型にしています。
作業スペースそのものを、可能な限り広げることも、私たちには必要なハックです。
作業スペースは、作業ごとに分ける
パソコンのキーボードが置かれた仕事机は、どうしてもスペースが制約されますよね。
どうせ我々のことです。
すぐ上にごちゃごちゃに散らかります。
そういう状況で作業が捗るかというと、そんなわけにもいきません。
こんなところで書類が書けるか!
片づけろ?無理に決まってんだろ!
という問題を解決するのが、このL字型の机。
これはASD(自閉症スペクトラム)を持つ祖父から得た発想です。
彼は機械いじりが大得意だったのですが、
「作業スペースは常にクリーンに保て。作業が終わったら、ネジひとつ残すな」
と常々著者を叱っていました。
「ネジひとつ」が重大な結果をもたらす工作において、彼の鉄則は心底正しいことでした。
ハンコひとつが重大な結果をもたらしたりするのが仕事です。
それは、間違いないことです。
混乱した作業スペースは、我々の混乱した脳そのものです。
逆に言えば、作業スペースがクリーンならば、我々の脳もそれなりにクリーンになるのです。
著者はこれを究極に突き詰めて、3LDKの今の部屋に引っ越してきてから、何もない部屋を1つ用意しました。
そして、本当に集中して作業したいときだけ入るのだとか。
ちなみに著者の祖父は、テレビのリモコンが20センチ動くと脳がバグってしまう人だったそうです。
クリーンもほどほどに。
今週もお疲れさまでした。
9月は忙しくて、少々バグっておりました。
季節の変わり目は、疲れます。
というか、涼しくなって動きやすくなったから、すぐに調子に乗ってしまい、いつもより多めに仕事を抱え込んでしまう。
そして、気づかないうちに疲れを大きくため込んでいたりします。
ある日、いつもよりキレる沸点が低くなっていることに気づき、落ち込む・・・・。
そう、この落ち込みは自己肯定感をグイグイ下げますから、要注意なのですが。
土曜日休んで、無事復活しました。
また書いていきますので、よかったらお付き合いください。
本著を読んでから職場の机の整頓を心がけたところ、効果てきめんでした。
足元にファイルケースを用意して、机上整理しただけなのですが(根本的な整頓とは全く言えないのですが・・・)、目の前がすっきりしていると、頭もすっきりします。
メモリが少ない人種として生きるには、目の前の環境を整えることがすべて!
どう環境を変えていくか、読んでくださったあなたと一緒にハナウタを歌う気分で1つずつ見つけていけたらと思うのです。
ゆっくり休んでくださいね。
では、また。