心配事の”先取り”をせず、「いま」「ここ」だけに集中すること。
悩むより動くようにすること。
人と比べないこと。
たくさんの情報がおしよせているからこそ、シンプルな生き方に戻ってみたいと思って読みました。
余計な不安や悩みを抱えないように、
他人の価値観に振り回されないように、
無駄なものをそぎ落として、
限りなくシンプルに生きる。
それがこの本で私がいいたいことです。
禅僧という立場だからでしょうか、私は、たくさんの人からさまざまな相談を受けます。
内容は千差万別ですが、それでも大別すれば、不安や悩み、迷い・・・といったものです。
そんな話にじっくり耳を傾けてみると、気づくことがあります。
それは、そのほとんどが、実は「妄想」や「思い込み」、「勘違い」や「取り越し苦労」にすぎない、と言うことです。
「実体」がない、といってもいいでしょう。
これは、コロナウイルスに対するマスコミやネットやわたしたちの周りを取り巻く環境にも言えることかもしれませんね。
実体のない思い込みや、「あいつはコロナに罹った、という社会的な抹殺の方が重症化」なのは、結局コロナより社会に問題があるわけで。
だから、いつもよりテレビやニュースに耳を傾けながらも、社会の持つ固定観念に流されずにいるよう、意識しておかなくちゃ、と思いました。
前向きに受け止める 落ち込んでもいい、でも早く立ち直ろう
悪いことが起きたり、つらい境遇に立たされたりしたら、気持ちが落ち込んでもいいのです。
そのうえで、負の心をプラスに転じていく。
それが禅の考え方です。
この時期に、家にこもることをプラスに考えられる人の強さって、かっこいいですよね。
愚痴を言ってみたり、「何が悪い」とか「この人がこんなことをしていて許せない」と言っているのは、本当にかっこわるいですもんね。
今だから、できること。
職場でも、家庭でも、大切にしていきたいです。
朝を大事にする 心に余裕をつくる一番の方法
時間を使え、時間に使われるな、という話をしたいと思います。
・・・
自分の中に、生活のリズムを保つための「ルール」をつくったらいかがでしょう。
注目すべきは朝です。
朝を大事にする。
私はそのことを声を大にして提案したいと思っています。
朝を大事にするというルールで、もっともキモになるのは「毎日、一定の早い時間に起きる」ということです。
早く起きれば、朝の時間帯に余裕が生まれます。
この在宅ワーク+GWというコンボで、朝の時間が崩れが激しいので、そろそろしっかり軌道修正です!
朝時間は、貴重なひとり時間ですからね。
しかも、これが崩れていると在宅ワークが普通の勤務に変わっている日に十分なパフォーマンスを出せない!
明日からがんばるぞ。
由々しき事態です。
置かれた場所で輝く 「いま」やらないで、いつやるのか?
「いま」就いている仕事に”本気”になるしかない。
生きている「いま」を楽しむしかないのです。
そうするためにヒントは、「大地黄金」という禅語にあります。
・・・・
光り輝く黄金の大地があるのではありません。
そこにいるあなたが大地を黄金にするのです。
自分には合っていないように感じても、やりたいことと違っていても、「いま」「そこ」で付いている仕事が「あなたの仕事」なのです。
職場の職員でも、任された仕事や役職、ポジションに対して「そうしてもやりたくありません」と言う人がいます。
中堅どころなんですよ、それでも。
ベテラン女性たちの話のネタになってしまうわけですよ。
「彼、なにしに仕事に来てるの(半笑い+目は真面目)?」
役員室であっても、一部の人しかいない会議室であっても、しっかりとベテランの耳には後日入ってくるんです。
かえって、不景気の中で青春時代を超えてきた若手の方が、
「やるしかないですもんね!」(20代前半女子)
「これは、おれの仕事ですから!」(20代後半男子)
と非常にかっこいい台詞を聞かせてくれたりしました。
鳥肌が立ちましたよ。しびれますねぇ・・・・!
そうなると、俄然ベテラン女性たちは、その子たちの影の応援に入ります。
多少のミスも笑顔で許すし、見えないところで助けることもあります。
(そこのところ、すごくはっきりしてるのが、私たちの悪い癖です)
そして、昇進の時期の役員からの秘密のお呼ばれで、
「この子、絶対伸びるから、このポジションはこっちにしたらいいと思うんです」
とご注進するわけです。
ワタシも、悟りの境地までは、ほど遠いベテランではあります。
でも、若い子たちの頑張りに、負けられませんからね。
私たちは、大波を何回か経験している分、逞しさは何なのか、強さは何なのか、示していくべきポジションにあります。
くだらなくて安い情報に右往左往している姿なんか、かっこわるくて見せられないですよ。
多分今後も別の大波はあるし、それでも人類はどっこい生きている。
そこで試されるのは今まで通り、「自分がタフであるかどうか」だと思うんです。
物とか立場とか生活とか、今までずっとあると思っていたものを、手放すことがあったとしても、本質を見失わずにいればいいのかもしれない。
また、心配事の9割が起きないのなら、心配に割くクヨクヨした時間を前向きに使うことも大事にしたいと思いました。
さぁ、GWがあけたら、いよいよ本格的に立て直しのために始動していく時期。
つまらない心配は断捨離して、シンプルにやるべきことに注目していきましょうね~。
今夜もすてきな夢を見られますように。
では、また。