先日、同僚に怒りをぶつけてしまい、あわてて謝りました。
いい年齢になって、怒りをコントロールできないなんて、超恥ずかしい!
もう、絶対そんなことはしたくない!と思って本屋に突撃して購入したのが本書です。
感情は正直で湧き上がっちゃうと、逆らえないパワーがありますよね。
だから、やめた方がいいと思っているのに、怒ったり焦ったりしてしまいませんか?
ワタシは怒りだけでなく、焦りやすさもあります。
新しい大きめの仕事を任されたり、自分から立候補したりしておきながら、小さな失敗に焦りまくる。
後々考えると「落ち着いてやれば、こんな小さな山は、何でもないことだった」と思うことがたくさんあります。「もっと楽しんで取り組めばよかった」と。
みっともないほど感情に流されやすいのです。
著者は、「人生が上手くいくかいかなないかは、感情次第」と言います。
どんなことが起こるかが問題ではなく、「どんな風に受け止めていくか」が問題なのです。
人生をうまく進めていける人は、自分の感情と現実との折り合いをつけるのがすごくうまいのだそうです。
たとえば、自分らしく生きようとして感情のまま振舞えば、直球の本音で周りや現実と折り合いがつかなくなります。
かといって周りや現実に調和しようとすると、自分の感情に耐えられなくなります。
人生をうまく進めている人たちは、自分の感情はそれはそれで整理しつつ、現実に対してはあっけらかんと向き合っているそうです。
感情が深刻になる前に食い止めるスキルを持つことで、あなたはあなたが目指したい方向に駒を進められます。
ちなみに、人生が上手くいかない人の共通点と言うのもあります。
自分の感情をもてあまし、現実との折り合いをうまくつけられないのです。
ネガティブな感情を整理していくことが大切です。
それはそう難しいことではないそうです。
感情を見ないふりして放置してしまうのもダメなのです。
あなたの意志で感情を変えていこうとする気持ちが大事。
一緒に感情を整えて楽しい人生を選んでいきましょう!
この本からご紹介したいことは、以下のことです。
1.怒らない人になるには
2.感情整理のヒント
3.不機嫌にならない人になるには
1.怒らない人になるには
怒りっぽい人は大損している
電車に乗っていても、会社で働いていても、怒る人が最近増えているとワタシも思います。
でも、怒りっぽい人は大損しています。
たとえばあなたが、上司に侮辱的な言葉を言われむかむかしたとします。
家に帰っても、やけ食いしているうちに、また腹がたってきたり・・・。
でも、これ以上、相手のために時間を使うのは無駄です。
1分1秒でも、相手のことを考えずに過ごす方が有意義。
怒りを反芻しそうになったら、「怒ったら負け」とつぶやきましょう。
怒っていると、判断力が鈍る
怒りと言うのは興奮して表に出すと、さらに増してくるという特徴があります。
冷静になると、「あんなこと言わなきゃよかった」と大きく後悔。
怒りの正体は、自分を守ろうとする「防衛本能」だそうです。
私たちは、自分が被害を被ると感じた時に、一気に戦闘モードになるのです。
感情的になっているときは、自分を守りたい一心で、他のことが見えなくなっているのです。
だから、感情に任せて発言したり、行動したりしないのは、賢明な選択。
特に、大事な決断や相手を陥れるようなコメントは避けた方がよいでしょう。
感情的に言っても説得力がないし、自分で自分の首を絞めることになりかねません。
自分を守るために怒りでも、人を攻撃すれば、さらに敵を作ることになります。
ここはぐっとこらえるのが得策です。
心が乱れているときは、なにもしないで、やりすごせばいいのです。
落ちつくのを待って、どうしたらいいか考えましょう。
必ず、もっといい作戦が見つかるはずです。
自分の正当性を主張するより、ストレスを最小限にして、うまくものごとを進める方が先決です。次の展開は、あなたが予想できないほど、ベストなものになります。
怒りの下には別の感情がある
時々、子どものちょっとしたことでキレている母親がいます。
そんなとき、怒りの本質は別のところにあるようです。
そして、本当の原因は「どうにもならない」ことが多いのです。
「子どもがいるから、働きたくても働けない」「ダンナが協力的でない」「生活が苦しくて、欲しいものが買えない」「誰も私の苦労をわかってくれない」などなど・
不満がくすぶっているとき、怒りっぽくなるもの。
特に身内には遠慮がないため、感情の蓋はあっさり外れやすくなります。
ひとりで抱え込まず、ほどよく頼るものをもつのも、生きていく知恵なのです。
怒りの感情の整理
その1 心の中で、静かに「1、2,3,4・・・」と10までカウントする
衝動的な怒りも、10秒あればクールダウンします。
そして俳優になったつもりで、つとめて冷静に「わかりました」「教えてくださってありがとうございます」などとコメント。
もし冷静でいられない時は、「ちょっとお手洗いに・・・」などと適当な理由をつけて退散しましょう。
その2 その場から離れて、自分の怒りを出す
ぶらぶら歩いたり、外の空気を吸って深呼吸したりしながら、「あんな言い方しなくていいのに」などと、ひとり言をつぶやいていれば、少し落ち着きます。
どんなに怒っても、30分も一人で怒り続けることはできません。
その3 「怒りの原因はなにか」と自分に問いかける
少し落ち着いてから、自分と対話するように、「なんでこんなに怒ったんだろう」「最近わたしも疲れていたからなぁ」「あの人も気が立っていたのかも」と問いかけてみて。怒る原因がほかにあることも。
その4 相手への対策を考える
「私にも言うべきことがある」と言う場合は、相手にどうやったら伝わるか、作戦を立てましょう。
冷静になってからの方が、いい方法が見つかるはずです。
2.感情整理のヒント
感情は馬車。手綱を握っているのは自分。
仏教の「法句経」には、「錨は馬車で、馬車の手綱を握っているのは人。制御することなく感情のままに生きている人は、たんに手綱をもっているだけで、人生の勝利者ではない」というような意味の記述があります。
馬は感情のままに振舞おうとします。
気分よく調子がより時はいいけれど、怖いものがあれば立ち止まり、怒って逆方向に行くことも。
天気や体調がよくなかったり、なにか満たされない状態ではイライラし、やる気をなくして動こうともしないこともあるでしょう。
ムリに走らせようとすると反抗して、悲鳴を上げますが、「感情」という馬車に手綱を預けていては、私たちはふりまわされて自分の望んだ場所にたどり着けません。
感情はパートナーです。
アクセルにも、ブレーキにもなります。
自分の感情を認め、癒したり、喜ばせたり、勇気づけたりしつつ、愛情をもってうまく付き合うことが大切です。
「行動」「言葉」「考え方」を変えよう
統計的に、男性が忘れられない女性の1位は「お金を使わされた女」だそうです。
「ごちそうして」「これ、買って」と甘えられ、たくさんお金を使っていると(行動すると)、男性は、「それほどオレは、この女が好きなんだ」という気になってきます。
「そんなにおごってくれなくていいです」「ワリカンにしましょう」と言うばかりの女性には、なんとなく気持ちが入り込みません。
「行動」することによって、「感情」はあとからついてくるのです。
「言葉」をポジティブな言葉に替えてみるのも、有効な方法です。
嫌いな人に、「私、〇〇さんのそういうところ、好きだなぁ」と直接言っていると、なんとなくそんな気分になってきます。
そして、「考え方」を変えるのは、いまとらわれているネガティブな考え方を自分の都合の良い方に解釈することです。
例えば朝、出がけにコーヒーカップを割ってしまったとします。
それを、「不吉だわ。何か悪いことが起きなきゃいいけど」と不安になるか、「気をつけろってサインかな。最近あわただしかったから、落ち着いて行動しよう」と考えるか。
「行動」「言葉」「考え方」を変えれば、自然と新しい感情に”上書き”ができていきます。
3.不機嫌にならない人になるには
不機嫌な人は、幼稚に見える
著者の以前の職場で、いつも不機嫌な女性がいました。
朝、「おはよう!」と言っても、無表情にあいさつするだけ。
頼み事もをしても、「私も忙しいんですけど」としぶしぶ。
だれかがミスすると、「困るんですよね、ちゃんと責任取ってください」と怒り出す。
彼女がイライラし、ぶつぶつ言っていると、みんな「何かあったかな?」「自分じゃないよね?」と凍り付く。
ワタシの会社にも以前いました、そんな人。
その人の部署異動に、みんなホッとしたものでした。
そして、異動先でうまくいかなかったのか、すぐまた異動したと聞きました。
とても仕事ができる人でしたが、「更年期かな」と言われていました。
不機嫌な人は、不機嫌が許される状況だから、不機嫌でいます。
周りが、自分の機嫌の悪さをさっしてくれるだろうという甘えがあるのかもしれません。
世の中の人間関係は、単純に「好き嫌い」で動いています。
私たちは理屈抜きに、明るくて機嫌がいい人が好き。不機嫌な人は好きになれない。
それに、不機嫌な人は、仕事ができても幼稚に見えます。
嫌なことをすぐ顔に出したり、少しのことで騒いだり、人のミスを非難する姿は、精神的な学習をしてこなかったのかとさえ思われるものですよね。
周りの人への感謝があれば、イライラしない
Jさんはアパレル関係の会社を自分で立ち上げ、5人のスタッフと忙しい毎日を送っていました。
業績も順調に伸び、いよいよこれから新しい事業展開をしようとした矢先、大変なことが起きました。
スタッフ全員が会社にこなっくなったのです。
「今日は大事な日なんだから、来てくれないと困るでしょう」とひとりひとりに電話しても、「もう、嫌です」と切られ、ついには着信拒否。
「どうしてこんなことになったのか」と考えると、理由は明確でした。
「なぜ、こんなこともできないの!」「会社が忙しいんだから、休日出勤するのは当然でしょう」と自分の都合ばかり押し付け、自分の夢にスタッフを突き合わせていたのです。
会社の業務は立ちいかなくなり、Jさんは会社を閉めることになりました。
数年後、また会社を興したJさんは、まったく怒ることはなくなりました。
代わりに始めたのは、感謝の気持ちを伝えること。
自分の周りにいるスタッフの夢をかなえようとすることです。
夢と能力をもっている人に会社に入ってもらい、自分の夢を手伝ってもらう代わりに、スタッフの夢を会社のなかでサポートしていこうと決めたのでした。
Jさんの新しい会社のスタッフは、設立5年近く、ほとんど辞めた人はいないそうです。
積極的に働き、心からJさんを慕っています。
「自分ひとりではなにもできない。人から助けられている」と感謝すれば、それほどイライラしないのです。
イライラの感情の整理
その1 イライラを断ち切るために、気分転換
お茶を飲んだり、人と話をしたり、からだを動かしたり、本を読んだり・・・行動や場所を変えて気分転換。
イライラの感情を切り替える方法を、2,3もっておくといいでしょう。
そのうち、トレーニングされて、意識的に気分が変わるようになってきます。
その2 イライラの根っこを考える
「なんでイライラしているんだろう」と問いかけてみましょう。
自分の心の奥にある本音に気づくこと。
仕事が終わらないことでイライラしているつもりでも、「彼からの連絡が無い」「転職で迷っている」など、感情に蓋をしている別の原因があるかもしれません。
その3 「解決できること」と「解決できないこと」を分けて考える
「解決できること」なら、前向きに対策を練りましょう。
「解決できないこと」は割り切ることです。
それはそれ、として受け入れ、前向きに進んでいくこと。あとからひょっこり、いい展開があるかもしれません。
前に進んでいくうちに、イライラはある程度、解消されていきます。
その4 それでもイライラが収まらなかったら、大きめのストレス解消を
とことん夢中になれるもの、自分を喜ばせることをしてすっきり。
信頼できる人に話をしたり、ひとりでどっぷりと泣いたり怒ったりして、感情を吐き出すのも手です。
泣ける映画や本、音楽も手助けしてくれます。
本書を読んで何より反省したのは、「感謝が足りない」「自分の夢をスタッフに押し付けている」「裏にある本当の理由に向き合っていない」でした。
だから、怒るし、焦るし。
もっと周りに感謝して、常にご機嫌な自分でいられるように。
そのためには、ご機嫌グッズをたくさん集めていこうと思います。
それから、「怒りを感じたら10数える」「トイレに席を立つ」「外を歩く」「リフレッシュ」!
不機嫌な人ほどかっこわるいものはありません。
絶対に「いつもご機嫌な人」を目指していきます。
今週もお疲れさまでした。
ゆっくり休んでくださいね。
では、また。