猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

『勝間式ネオ・ライフハック100』勝間和代

新型コロナが私たちに突きつけたたくさんの現実。

あまりに中央集権化しすぎた結果、過密かつビジーすぎる働き方や生活様式が、サスティナブル(持続可能ではない)ということだと著者は言います。

世界中の多くの人が、ぎゅうぎゅうに詰め込まれたオフィスビルや工場で、過密な状態で働いていれば、当然通勤途中も過密ですし、住居も過密。

密になるからこそ、電気やガスなどのエネルギーもたくさん必要になります。

 

アフターコロナの時代は、働き方も暮らしも変わっていきます。

お金をいくら設けることができるか、というビフォーコロナの時代とは価値観が変わりつつあります。

自分と自分の生活を大事にしながら働けるスローライフなスタイルをどのくらい築けるか、という価値の中で生きることになります。

 

そのためのライフハックが100個詰まった本書。

その中から自分がやりたいものをいくつかご紹介するので、気に入ったものを一緒に読んでいただけたら嬉しいです。

問題を具体的にしていく

私たちはいつも、ちょっとした問題を抱えています。

朝、すっきりと起きられないとか、趣味がなくて私生活が充実しない、など。

 

著者はマッキンゼーというコンサルティング会社に勤めた時、あらゆる問題を「より具体的にしていく」ということで解決できることを学びました。

毎朝起きられないのは、なぜなのか。

夜更かしした翌日だけなのか、あるいは仕事のプレッシャーが大きくて起きられないのか。

趣味が欲しいなら、1つもなくて困っているのか、もっと追加したいのか、華やかな趣味がほしいのか。

ここで問題の抽象度を下げて、問題点を洗い出し、具体的にしていくと、解決の方向性が決まります。

 

それでも問題が問題のままであるならば、とらえる範囲が大きすぎるのが原因。

マッキンゼーでは、問題が漠然とした状態を「海」に、具体的に小分けした状態を「ビーカーの海水」に例えていたそうです。

「海は沸かせないけど、ビーカーの海水は沸かせる」。

問題を小分けにしてみると、解決への道がさらに見えてきます。

仮説を立てる

問題を小分けにしたら、それに対して仮説を立てていきます。

毎朝頭がすっきりしないのならば、それは睡眠時間が足りないのかもしれないから、1時間早く眠るようにしてみる。

目覚まし時計の音が小さいせいかもしれないから、音量を上げてみる。などなど。

仮説を立て、もっともらしいものから、順に検証していくのです。

 

”やる気幻想”を捨てる

やる気というのは、幻想です。

著者はそんな幻想に頼らず”報酬システム”を作ることを推奨しています。

「火事場の馬鹿力」という言葉に頼って、やる気を待っていても、いつまでもやる気は出ません。

それは人類に備わったシステムが関係しています。

人類の歴史の中で、食料の調達が難しい時代が長く続いていたため、ヒトの体は消費カロリーを極力抑えるようにできています。

そのため人類の体には、余計な時に余計な力を使おうとはしないのが、命を守るために必要なシステムでした。

なかなかダイエットできない人も、医者からやせないと病気になる、と宣告されたらすぐに取り組めるはずです。

報酬システムを小さなステップで作る

そんな私たちですから、「報酬システム」を「こまめに」作ることが、実は継続の秘訣なのです。

目標を達成する「頂上」までの道のりに、「階段」を作る、というイメージで、報酬を作ります。

さらに、頂上までに自分が今何段目まで進んだのかがわかることも、無理なく目標を簡単にクリアするために大事なポイントです。

 

たとえばダイエットの場合、水分でも筋肉でもなく脂肪を減らすには、1か月にマイナス1キロが理想とされるそうです。

月に1キロということは、1日にマイナス30グラム。

「今日30グラム落とすことができた」と分かれば、それが報酬になります。

 

しかし、30グラム減っても全然うれしくない人や、体重計によっては10グラムの計測ができない人もいるでしょう。

その場合は別の報酬も あります。

1万歩歩いたら、スマホのアプリやスマートウォッチに褒めてもらうシステムにする。

または、ダイエット仲間を募って互いにほめあうのも、モチベーションを維持しやすくします。

 

著者は長年ブログを書いていて、YouTubeチャンネルも始めたそうです。

続けられているのは、リアルタイムで閲覧数や視聴数が分かって、コメントをもらえるから。

それらが報酬になり、継続を可能にしているそうです。

イライラしないコツをマスターする

イライラするのは、そこに問題が潜んでいることが多いもの。

イライラを解決するにはいろいろな方法がありますが、著者が実践しているのは2種類です。

1つ目は「余裕を持つ」こと。

時間やお金に余裕がないと、沸点が下がりますね。

一方でよく睡眠が撮れた休日は、キーッとなることも少ないもの。

ラッシュアワーでは、みんなイライラしますが、昼間はそうではないですよね。

大事なのは、ラッシュアワーのような余裕がない状態をなるべく少なくして、イライラしない環境を整えておくこと。

2つ目はできる限りイライラする物事それ自体の問題解決に努める、ということです。

 

継続力を養う3つのコツ

英会話やダイエット、料理、運動など、継続したい習慣はたくさんあれど、なかなか続かず三日坊主・・・。

しかし実際、残念ながら継続しない習慣の方が普通で、継続するものの方が例外なのだと著者は言います。

著者自身、今までにいくつのスポーツクラブに入会したか、わかっていないそうです。

理由は簡単で、私たちは基本的に忙しいから。

緊急性が高くて、今どうしてもやらなければならないもの以外は、習慣の輪から外れてしまうものです。

だから、100回試すうち、1つか2つ続けば御の字だと思うようにすること。

さらに、その1つ2つを続けるポイントは、次の3つです。

①持続できる目標設定をする

明確な目的意識を持つことです。

結婚式までに5キロやせてウェディングドレスをきれいに着こなす、外資系企業に入りたいからTOEICで高得点を取る、など。

デッドラインがあって、そこに向かって絶対やらなければならない、という状況を用意すれば、モチベーションはわくので続きます。

②誰かと一緒にやる

英会話でもダイエットでも、教えてくれる先生やトレーナーがいると、継続しやすくなります。

勉強仲間やダイエット仲間を作り、オンライン上であってもつながっていれば、継続する力になります。

③毎日必ずできるようにする

毎日5分でもいいから、する「枠」を組み込むことも大切です。

1日おき、2日おきの方が、回数が少なくて続きそうに見えますが、逆だそうです。

スケジュールの中に枠があったりなかったりすると、習慣として定着しにくく、続かないのです。

まずは1日2~3分からでかまわないのです。

 

以上のように、物事を続ける秘訣は3つありますが、それでも100回試して、せいぜいモノになるのは、1つか2つ。

それぐらい気軽な感じでいろいろ試していくと、長年の間に継続できるものが蓄積されていきます。

 

 

このほかにも、

・目標を達成するには、努力の9倍の環境整備をする

・自分がなりたい人と長く過ごせる環境を整える

・予定と人間関係に断捨離をして、余裕をつくる

・優先順位付けを毎日の習慣にする

・3分以内でできることは積み残さずやる

・手軽に買い直せるものは躊躇なく捨てる

・自分が死んでしまったときのことを考える

・太る食べ物は身近に置かない

などありました。

行動力のすばらしさでは群を抜く著者による本書。

1日の仕事量はさぞかし、と思いきや1日3時間くらいなのだそうです。

しかし、そのバイタリティーがどんなにすごいかは、ぜひ本書や別の著書でご覧ください。

勝間和代さんといえば、ほかの人が勝間さんについて書いたエピソードなんかも、かなり面白いですよね。

骨折したのに友達との温泉旅行をキャンセルしないで「どうやったらいけるか?」と行動したとか。

今回も「新幹線の中の検札がイライラするからクレームを入れ続けた」ら、改善した、なんてエピソードも。

ライフハックとしても面白いんですけど、エピソードもいちいち面白いです。

あんまりご紹介しちゃうと、超人が書いた超人のための本だと勘違いされても申し訳ないので、省略しました。

が、エピソード部分がコミカルでありながら、同じ女性としてあこがれます。

ぜひ書店でお手に取って読んでみてください。

 

今週もお疲れさまでした。

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。