先週読んだ本の「行動編」の部分をもう少しご紹介。
たいていの人は、緊張すると「落ち着け」と自分に言い聞かせることが多いもの。
でもこの「落ち着け」作戦は心理学的にもあまり効果がないことがわかっています。
それより効くのは、この心臓のドキドキを利用して、
「よし、ワクワクしてきたぞ!」
と自分に言い聞かせること。
こうすると、緊張をやる気に変えることができるのです。
他人に「期待しない心」を身につけよう
じつは、
「世の中、そんないい人ばかりじゃないよ」
とひねくれた考えをしていた方が、そんなに人間関係で苦痛を感じません。
なぜかというと、期待が裏切られることがないからです。
たとえ、ものすごく性格が悪い人に出会っても、
「ほら、やっぱりね」
と軽く受け止めることができるからです。
イヤなことも、あらかじめ予想しておけば、けっこう何とか耐えられるものです。
「イヤな人は年々増えている」と考えてみる
「どうしてわかってくれないんだろう」
「どうして自分のことばかり考えて行動するんだろう」
そんな風に思ったことはないでしょうか?
実は、年々ワガママな人が増えている、というデータがあります。
ノートルダム大学のサラ・コンラスは、1979年から20009年までに発表されている調査で、「思いやり」「共感性」「相手の立場で考える」といった質問を含んだ調査研究を行い、時代的な変化を調べてきました。
その結果、アメリカ人の、思いやり、共感性などといった特徴は、年とともに著しく減少していたのです。
今のアメリカ人は、30年前、40年前のアメリカ人に比べると、はるかにワガママになっていたのです。
日本も同じではないでしょうか。
ワガママなふるまいをする日本人は増えています。
だったらなおさら、「世の中には悪人だらけ」だと思っていた方がいいでしょう。
著者は人に期待をしないようにしているそうです。
人によい期待をすると、その通りにならず、非常に気分が害されることが経験でw買ったからです。
「明日中にメールでご連絡いたします」と言っていても、翌日にメールが来ない人はいくらでもいます。
平気で約束を破る人もいます。
どうも現代人はワガママになったようなので、なおさら人に期待などしないほうがいいということを覚えておきましょう。
嫌いな人は、嫌いなままでいいじゃない
どうしても肌が合わないとか、相性が悪いという人はいるもの。
それは、どうしようもないことです。
人間なら、嫌いな人がいることは避けられません。
しかし、善良な人ほど、そういう自分が許せない傾向にあります。
そのため、好きになる努力をするわけですが、どうしても嫌悪感を消せず、またもやもやしたり。
いっそ、嫌いな人のことまで、好きになるのはやめましょう。
考える間もなく、「よし、きた!」と行動してしまおう
私たちは、いろいろ考えるほど、打算的でどん欲になってしまうことがわかっています。
だから、人に頼まれごとをされたときや、人に親切なことをしてあげようというときには、もう何も考えず、まず行動してしまいましょう。
「ちょっと荷物運び手伝って!」
と言われたら、
「よし、きた!」
とすぐに子王道。
頭でいろいろ考えると、面倒くさいとか、腰を痛めそうとか、打算的になってしまいますから。
時間があると、ついつい損得で考えてしまう
ハーバード大学のデビッド・ランドは、考える時間を与えると、人はワガママになりやすく、打算的になってしまうことを実験的に確認しています。
ランドは、実験参加者を4人ずつのグループに分けて、それぞれに40セントを与えました。
各メンバーは、その40セントのうち、好きな金額を出し合います。
それはまとめて2倍になり、後で等しく分配されることになっていました。
とはいえ、なかにはズルい人がいます。
自分は全く出さず、ほかの3人が40セントを出してくれれば、倍にして4で割ると、60セントもらえるのです。
この実験にあたり、ランドはあるグループには時間をかけさせないたために10秒以内で判断させる条件をつけました。
そして、もう一方のグループには、ゆっくりと時間をかけて判断してよいという条件をつけました。
すると、10秒以内で判断させるときには、65%の人が40セントを出しました。
しかし、時間をかけて判断させると、55%しか40セントを出さなかったのです。
私たちはこのように、時間をかけると損得を考えてしまうようにできています。
それならもう、あまり考えずに、まずは行動してしまった方がよいのです。
強い心は「強そうな姿勢」から生まれてくる
仕事の交渉などにおいて、強気に出なければならない状況があります。
相手の提案に「ノー」と拒絶する勇気が必要な時もあります。
しかし、なかなかそれが言えなかったり。
そんなときには、交渉が始まる前にトイレなどの個室でこっそり両腕を高らかに上げること。
アスリートが大会で優勝した時などのガッツポーズもよいでしょう。
私たちの心は、自分がどんな姿勢をするかで変わってくることが知られています。
強そうな姿勢は、心理学では「パワーポーズ」と呼ばれています。
日ごろから街中を歩くときは、アゴを上げて堂々と。
椅子に座るときは、きちんと背筋を伸ばして胸を張りましょう。
こうやって姿勢を伸ばしておくと、心も強くなります。
聴く音楽を変えるだけで「いい人」になれる
人間関係で悩みたくなければ、好かれなくてもいいからとにかく嫌われない、ということが肝心です。
人と無駄に衝突しなくてよくなれば、ストレスも少なくて済みます。
では、どうやれば「いい人」になれるのかというと、そんなに難しいことをする必要はありません。
ひとつのやり方は、ふだん聴く音楽を、向社会的な歌詞の曲にすること。
誰かを思いやり、誰かのために行動することを目指すのが、向社会的な生き方です。
そういう曲を選んで聞くと、曲のチカラで行動が自然と変わってきます。
今週もお疲れさまでした。
ゆっくり休んでくださいね。
では、また。