「あなたは何千回も転び、そして立ち上がる力がある」
ムヒカから新しい世代へのメッセージ。
どんなに多くの失敗を経験し、ひどい逆境であっても、立ち上がる力は持ち得るということを教えてくれます。
こんばんは、ラブです。
そこでのスピーチに込められたメッセージは、基本的には南米の人々に向けられていますが、世界中の誰もの胸に響くものでした。
熱いメッセージ
ムヒカは自分自身を「ちょっとイカれた一般市民」と称して、自分の唯一の功績は「品がなく、頑固で、熱心で、忍耐強い性格で耐えられたこと」としています。
「私にはヒーローの資質はない。
が、社会の階級、社会的な不公平さが我慢ならない」
と続けています。
そして、こんなことを語りました。
あなたの人生に意味をあたえること
「人生は、刻一刻とあなたから逃げていきます。
だから、人生を生きるために闘ってください。
人生に中身をあげてください。
必要ないものを買いあさって、ローンを支払いながら人生を過ごしていたら、あっという間に老人になってしまいます。
壁にぶち当たったとき、この世界のことがよくわかるでしょう。
でも、あなたに夢があり、その夢のために闘い、希望を残ったものに伝えようとしたのならば、それはどんなにすごい記念碑より、伝説より、賛歌より、詩より、高価なものです。
人類の希望は新しい世代で具現化するのです!
(中略)
不可能なことを可能にするにはさらなる努力が必要です。
あきらめたら負け。
人生ではいろいろなことで何千回と転びます。
愛で転び、仕事で転び、いま考えているその冒険でも転び、実現させようとしている夢でも転びます。
でも、千と1回立ち上がり、一からやり直す力があなたにはあります。
その道が一番大事です!
ゴールなんてありません。
(中略)
どんな状況に居ても、この短い人生をフルに生き、人生を愛し、そのために闘い、人に伝えようとした美しさ。
人生はもらうだけでは駄目なのです。
まずは自分の何かをあげることなのです。
(中略)
理想への闘いと失敗
さらにムヒカは、若いころ社会主義者として当局と闘っていたことにも言及しました。
理想のために闘いながらも、つかまり、夢が破れ、そして自分の行動が必ずしも正しいわけではなかったことにも言及しています。
みなさん、私は若かった。
各世代でそういった過ちをしています。
しかし、昔燃えていた内なる炎が強かったからこそ、今に至るのです。
自分たちの犯した過ちを受けいれながら、命の恵みと寛大さにも気づきます。
(中略)
人生はずっと続く学びの場です。
ときには間違った道に迷い込む。
ときにはお互いの足を踏んでしまうこともある。
若かりし頃のわたしを戦いへと駆り立てた要因は、今の時代にも存在しています。
資源と可能性に満ちた地球に、今までにない富の集中、今までにない貧富の差が見られます。
人類への希望
さらにムヒカは続けます。
人間は、無限に良くなっていく社会を作れる、と私は信じています。
勇気をもって、歴史の奥深くに閉ざされた古来の社会を見てください。
石器時代の人になれと言いているのではなく、人間社会を守るための寛大な精神を学んでほしいのです。
(中略)
あなたの存在に中身を与えてください。
このことを意識的にしない限り、あなたの”中身”はまた新しいごみを買うためのお金に変化してしまい、悪循環にはまり、人生最後の日まで続きます。
気づけばさよならです。
(中略)
私は、自分自身が出口に近づいていると分かっています。
どのようなときに死のうと、もうやることはやったのです。
(中略)
私もいつかは土に還るのでしょう。
あるいは、みなさんの頭上を飛ぶハトになっているといいですね。
エクアドルよありがとう!
みなさん、お元気で
ペペ・ムヒカ
(スピーチ日本語訳 打村明)
年老いてなお熱い情熱を胸に秘めたホセ・ムヒカ。
「もっと人類は幸せになれる」
と強く信じ続けている姿に本当の若さを感じます。
惰性で生きれば、ローン返済であっという間に終わってしまう一生。
”本当に自由”な人生を生きてみたいと思いました。
寒暖の差が激しく、ちょっと体調を崩しがちな季節です。
ゆっくり休んで、よい夢を。
では、また。